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理由で解く 作業療法士 第12章
実地
12 作業療法治療学 全226問
各問題は「出典・問題・選択肢・解答」を掲載しています。問題をクリックすると、解説・ポイント・比較表・キーワードまで読めます。
出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問3
65歳の女性。右利き。右被殻出血による左片麻痺。発症後4か月が経過した。Brunnstrom法ステージは左上肢Ⅳ、左手指Ⅳ、左下肢Ⅵ。両手で可能な動作はどれか。
1
網戸を取り外す。
2
掃除機をかける。
3
天井の蛍光灯を変える。
4
豆腐を手掌の上で切る。
5
エプロンの腰ひもを後ろで結ぶ。
解答2(掃除機をかける。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問5
30歳の男性。左上腕切断短断端。右利き。肘継手の屈曲および手先の開閉コントロールを行い、「釘打ちがしたい」との希望があり、上腕義手を作製することになった。選択する義手のパーツとして適切なのはどれか。
1
オープンショルダーソケット
2
リュックサックハーネス
3
単式コントロールケーブルシステム
4
能動肘ブロック継手
5
能動ハンド
解答4(能動肘ブロック継手)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問7
50歳の女性。左椎骨動脈解離によるWallenberg症候群で3週経過した。四肢に麻痺と高次脳機能障害はないが、摂食嚥下障害があり経鼻経管栄養が開始された。嚥下造影では咽頭収縮不良による左側咽頭通過障害を認め、唾液を常にティッシュで拭っている状態である。発熱はなく、呼吸状態は安定している。この患者への対応で正しいのはどれか。
1
間接訓練は禁忌である。
2
頸部左回旋して嚥下する。
3
間欠的経管栄養の適応はない。
4
垂直座位で唾液の誤嚥を防ぐ。
5
頸部の筋力訓練は禁忌である。
解答2(頸部左回旋して嚥下する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問10
75歳の女性。自宅の浴室で転倒し右大腿骨頸部を骨折したため人工股関節置換術(後外側アプローチ)が施行された。担当医からは患側への全荷重が許可されている。この患者に対するADL指導で正しいのはどれか。
1
割り座で靴下をはく。
2
和式の畳生活を勧める。
3
靴ひもを結ぶときはしゃがむ。
4
椅子は座面の低いものを使用する。
5
階段を下りるときは右足を先に下ろす。
解答5(階段を下りるときは右足を先に下ろす。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問13
78歳の女性。脳梗塞による左片麻痺。身長160cm。発症後7か月経過。便座上座位保持時、立ち上がり時および立位保持時には手すりが必要で、下衣着脱は手すりに右肩を当てて行う。トイレに図のようなL型手すりを設置する。設置位置の寸法で適切なのはどれか。
1
a:40cm、b:50cm、c:120cm
2
a:65cm、b:75cm、c:150cm
3
a:65cm、b:25cm、c:150cm
4
a:80cm、b:75cm、c:150cm
5
a:80cm、b:25cm、c:120cm
解答3(a:65cm、b:25cm、c:150cm)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問18
57歳の女性。夫と寝たきりの母親との3人暮らし。編み物を趣味としていた。患者は手の抜けない真面目な性格で、介護が2年続いたころから「体が動かない。死んでしまいたい」と寝込むようになった。夫に連れられ精神科病院を受診し入院。1か月後に作業療法が導入となった。しかし、作業療法士に「母のことが気になるんです。ここにいる自分が情けない」と訴えた。この患者への対応として適切なのはどれか。
1
主治医に早期の退院を提案する。
2
他の患者をお世話する役割を提供する。
3
趣味の編み物をしてみるよう提案する。
4
休むことも大切であることを説明する。
5
他の患者との会話による気晴らしを促す。
解答4(休むことも大切であることを説明する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問19
7歳の男児。幼児期から落ち着きがなく、他の子供から遊具を取り上げる、列に並べない、座って待てないことが多かった。小学校入学後も、周囲の生徒の文房具を勝手に使う、課題に集中せず席を離れるなどが頻繁にみられていた。自宅でも落ち着きがなく、母親が注意すると興奮する状況であった。この男児について作業療法士が担当教員から相談を受けることになった。担当教員への助言内容として適切なのはどれか。
1
注意・叱責は強く行う。
2
男児の席を教室の中心に設ける。
3
望ましい行動が生じたら直ちに褒める。
4
不得意なことは時間を要しても習得を目指す。
5
集団生活に必要なルールを本人に詳しく説明する。
解答3(望ましい行動が生じたら直ちに褒める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問4
67歳の男性。Lewy小体型認知症。退職しているにもかかわらず時々会社に行こうとするが、説明をすると納得する。「子供が部屋の中にいる」と訴えることが増えた。日常の動作は緩慢となり、歩行も困難になったため入院した。この患者に対する作業療法の際に適切なのはどれか。
1
幻視の訴えを正す。
2
身体の活動量を減らす。
3
リズムのある反復動作は避ける。
4
転倒しやすいことを本人に伝える。
5
過覚醒を防ぐために照明を暗くする。
解答4(転倒しやすいことを本人に伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問5
25歳の男性。右前腕切断。筋電義手の作製にあたり、ハンドを開くために長短橈側手根伸筋の筋電位を検出した。近位から見た右前腕横断面の模式図を示す。ハンドを閉じるために検出する筋はどれか。
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問8
20代の男性。頸髄損傷完全麻痺(Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C6B2)。仰臥位から長座位へ垂直方向の起き上がり動作獲得のために練習を行っている。図に示す肢位で肩甲帯を左右に振り重心を移動することを繰り返す。正常以上の関節可動域拡大を目的とした関節運動はどれか。
※選択肢または図は元問題の図を参照
1
頸部伸展
2
肩甲骨外転
3
肩関節水平伸展
4
肩関節内旋
5
肩関節外旋
解答3(肩関節水平伸展)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問9
図はアテトーゼ型脳性麻痺児の摂食訓練の様子である。実施している手技(オーラルコントロール)の目的として適切でないのはどれか。
1
頭部コントロールの援助
2
口周辺の過敏の脱感作
3
口唇閉鎖の援助
4
咀嚼運動の促通
5
舌突出の防止
解答4(咀嚼運動の促通)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問10
68歳の男性。慢性呼吸器疾患。「最近、入浴すると息切れがする」との訴えがある。入浴指導として正しいのはどれか。
1
片手で髪を洗う。
2
首まで湯につかる。
3
短いタオルで背中を洗う。
4
吸気に合わせて動作を行う。
5
長座位で膝を立てて足を洗う。
解答1(片手で髪を洗う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問11
57歳の男性。筋萎縮性側索硬化症と診断されて3年が経過。四肢や体幹に運動麻痺を生じてベッド上の生活となりADLは全介助。さらに球麻痺症状を認め、安静時も呼吸困難を自覚する。この患者がコミュニケーション機器を使用する際の入力手段として適切なのはどれか。
解答5(外眼筋)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問12
80歳の男性。体重70kg。介護者は腰痛のある70歳の妻で体重39kg。誤嚥性肺炎による1か月の入院後、下肢の廃用性の筋力低下をきたしている。端座位保持は可能であるが、立ち上がりは手すりを把持しても殿部が挙上できずに全介助である。立位は手すりを把持して保持できるが、足踏み動作は困難である。車椅子への移乗介助に使用する福祉用具の写真を図に示す。妻の腰痛を助長しないことを優先して選択する用具として適切なのはどれか。
1
①
2
②
3
③
4
④
5
5別冊 No. 4 1〜5
解答1(1)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問16
55歳の男性。アルコール依存症に肝機能障害を合併。仕事上のトラブルから連続飲酒状態となり入院治療に至った。退院後、依存症専門デイケアを利用することになったが、少し位なら飲んでも大丈夫と思っている様子であった。妻同伴で担当作業療法士と面接を行った際に再発予防のための助言を受けることとなった。作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1
断酒の意志の弱さを患者に指摘する。
2
飲みたい場合は少量にとどめるよう患者に勧める。
3
患者の飲酒状況を把握してもらうよう妻に依頼する。
4
体力回復を促すため患者の食事管理を妻に依頼する。
5
Alcoholics Anonymous〈A.A.〉への参加を患者に勧める。
解答5(Alcoholics Anonymous〈A.A.〉への参加を患者に勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問17
17歳の女子。高校2年生。高校入学時、身長158cm、体重55kgであったが、同級生に「太っている」と言われ、食事を制限して半年間に12kgやせた。高校1年の秋ごろから月経が不順になり、半年前から無月経となった。このため無月経と体重減少とを主訴に入院治療が開始されたが各種検査を受けることに抵抗感が強い。母親は「もともと太ってなどいなかったと説得して欲しい」と希望する。作業療法士の患者に対する治療的態度として適切なのはどれか。2つ選べ。
1
心理的な問題には触れない。
2
食事については、本人の判断に任せる。
3
受容的態度で、健康状態についての本人の考え方を尋ねる。
4
母親の希望を受け入れて元の体重でも肥満でなかったことを説明する。
5
全身的な健康状態を確認する必要性を伝え、臨床検査を受けることを勧める。
解答3(受容的態度で、健康状態についての本人の考え方を尋ねる。)、5(全身的な健康状態を確認する必要性を伝え、臨床検査を受けることを勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問18
8歳の男児。小児自閉症と診断されている。言語発達の遅れがみられ、軽度の精神遅滞を合併している。小学校に入学した後、「先生が何を言っているか分からない」と訴えた。保護者も強く希望し、特別支援学校に転校した。この児とのコミュニケーションにおいて、作業療法士が最も留意すべきなのはどれか。
1
一度に複数の指示をする。
2
絵やカードを豊富に使い指示をする。
3
言葉より表情の変化で意図を伝える。
4
不適切な行動は時間をおいてから指摘する。
5
個別にではなく集団の一員として声をかける。
解答2(絵やカードを豊富に使い指示をする。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問19
79歳の女性。Alzheimer型認知症。趣味の詩吟や洋裁をして過ごしていたが、75歳ごろから物忘れが目立ち始めた。最近、夫が入院して独居となったが、洋裁や家事ができなくなり自信を喪失して介護老人保健施設に入所となった。HDS-R10点で、日付、減算、遅延再生および野菜の想起に失点を認めた。問題行動は特に認めない。この患者に対する自己効力感の向上を目的とした作業療法導入時の作業として適切なのはどれか。
1
詩吟
2
洋裁
3
計算ドリル
4
献立づくり
5
立体パズル
解答1(詩吟)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問11
72歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3。訪問リハビリテーションを行っている。最近、新たに後頸部痛と歩きにくさとを訴えている。この患者への対応として適切でないのはどれか。
1
転倒予防の指導を行う。
2
頸部の可動域運動を行う。
3
調理の際に椅子の使用を勧める。
4
高い枕を用いないよう指導する。
5
柔らかいマットレスを避けるよう指導する。
解答2(頸部の可動域運動を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問12
80歳の男性。要介護2。妻と2人暮らし。上肢機能は保たれているが、下肢の支持性の低下がある。認知機能は保たれている。尿意はあり、日中は洋式トイレでズボンの上げ下ろしの介助を受けて排尿している。便失禁はないが、夜間の居室での排尿方法を検討している。「妻を起こさずに自分で排尿したい」との希望がある。排泄用具の写真①〜⑤を図に示す。選択する排泄用具として適切なのはどれか。
解答4(4)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問13
55歳の男性。2年前に筋萎縮性側索硬化症と診断された。2か月前に誤嚥性肺炎を起こして入院した。肺炎改善後、胃瘻が造設された。構音障害が重度で、発音は母音のみ可能、発声持続時間は8秒。湿性嗄声はない。唾液の空嚥下は可能である。上肢の筋力はMMTで4レベルであるが、体幹および下肢の筋力は3。歩行のFIMは1、移乗のFIMは6及びトイレ動作のFIMは6であった。自宅退院を計画している。この患者に対する対応で正しいのはどれか。
1
食事を常食で再開する。
2
エアマットの使用を勧める。
3
透明文字盤の使用を勧める。
4
ポータブルトイレの使用を勧める。
5
チンコントロール電動車椅子を導入する。
解答4(ポータブルトイレの使用を勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問15
23歳の男性。2か月前から職場の業務がシフト勤務になり夜勤が入るようになった。1か月前から日中の眠気を取るために、カフェイン入りの栄養ドリンクを1日4本以上飲むようになった。妄想や抑うつ感などは特に訴えてはいないが、不眠といらだちを主訴に精神科を受診した。この患者に対して初期にすべき介入はどれか。
1
精神分析療法
2
認知行動療法
3
グループワーク
4
抗精神病薬の投与
5
栄養ドリンクの減量
解答5(栄養ドリンクの減量)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問16
67歳の女性。認知症。2年前ごろから身だしなみに気を遣わずに出かけるようになった。次第に同じ食事メニューを繰り返し作る、日常会話で相手の言葉をオウム返しにする、買い物をしても代金を払わず、とがめられても気にしないといったことが多くなったため、家族に付き添われて精神科を受診し入院した。作業療法が開始された。この患者にみられる特徴はどれか。
1
転倒しやすい。
2
情動失禁がみられる。
3
手続き記憶が損なわれる。
4
時刻表的生活パターンがみられる。
5
「部屋にヘビがいる」といった言動がある。
解答4(時刻表的生活パターンがみられる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問17
28歳の女性。産後うつ病。育児休暇中である。元来、何事にも手を抜けない性格。出産から4か月経過したころから、子どもの成長が気になり始め、夫に不安をぶつけるようになった。次第に「母親失格」と言ってはふさぎ込むようになったため、夫に連れられて精神科を受診し入院となった。1か月半後、個別的作業療法が開始となったが、手芸中に「私は怠け者」とつぶやく様子がみられた。この患者に対する作業療法士の対応として適切なのはどれか。
1
日記を取り入れる。
2
育児の振り返りを行う。
3
患者の不安な気持ちに寄り添う。
4
家族の育児への協力方法について話し合う。
5
性格による自己否定的考えについて話し合う。
解答3(患者の不安な気持ちに寄り添う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問18
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが器質的問題が認められなかったため、紹介によって精神科外来を受診し入院することとなった。手足が震え、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1
自己洞察を促す。
2
自己表現の機会を増やす。
3
集団活動で役割を担わせる。
4
自己中心的な依存は受け入れない。
5
身体機能に対する治療的な介入を行う。
解答2(自己表現の機会を増やす。)、5(身体機能に対する治療的な介入を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問19
26歳の女性。衝動的な浪費や奔放な異性交遊の後に抑うつ状態となり、リストカットを繰り返していた。常に感情が不安定で、空虚感や見捨てられることへの不安を訴える。職場での対人関係の悪化をきっかけに自殺企図が認められたため入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1
患者の申し出に応じて面接を行う。
2
初回面接で自殺企図について話し合う。
3
攻撃性がみられた場合には治療者を替える。
4
患者の希望に合わせてプログラムを変更する。
5
治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。
解答5(治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問3
関節リウマチ患者に選択する用具として適切でないのはどれか。
1
長柄ブラシ
2
台付き爪切り
3
プラットフォーム杖
4
グリップ包丁
5
マウススティック
解答5(マウススティック)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問4
嚥下造影検査の嚥下反射終了後の静止画像を図に示す。咳反射はない。認める所見はどれか。
1
誤嚥
2
声門閉鎖
3
頸椎前弯
4
口腔内残留
5
食道入口部開大
解答1(誤嚥)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問6
21歳の男性。交通事故によるびまん性軸索損傷と診断された。意識は清明で運動麻痺はない。新しい物事を覚えるのが困難で記憶の障害が顕著である。この患者に対する適切なアプローチはどれか。
1
毎日異なる課題を与える。
2
記憶の外的補助手段を使う。
3
試行錯誤が必要な課題を行う。
4
複数の学習課題を同時に行う。
5
日課は本人のペースで柔軟に変更する。
解答2(記憶の外的補助手段を使う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問9
35歳の男性。飲酒後電車内で寝過ごし、右上腕部の圧迫によって橈骨神経麻痺となった。受傷4日後で橈骨神経領域の感覚低下があり、手関節背屈および手指伸展の自動運動は困難である。この患者に対するアプローチで適切なのはどれか。2つ選べ。
1
上腕部のアイシング
2
手関節背屈の抵抗運動
3
Engen型把持装具の使用
4
手指・手関節の他動伸展運動
5
コックアップ・スプリントの使用
解答4(手指・手関節の他動伸展運動)、5(コックアップ・スプリントの使用)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問10
7歳の女児。アテトーゼ型脳性麻痺。GMFCSレベルⅣ。頭部は右を向きやすく、上肢はATNR様の姿勢をとる。利き手は右であるが物を持続的に把持する能力は低い。食事訓練場面では座位保持装置に座って肘当てと同じ高さのテーブルで、スプーンでの自力摂取を試みている。食事訓練における作業療法士の対応として適切なのはどれか。
1
BFOを利用する。
2
テーブルを補高する。
3
皿をテーブルの右側に置く。
4
スプーンの柄が細いものを選ぶ。
5
座位保持装置を床から60度の角度でティルティングする。
解答2(テーブルを補高する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問11
43歳の女性。高校の美術教師。2年前に乏突起神経膠腫を発症した。現在緩和ケア病棟で疼痛緩和の治療を受けている。作業療法時に「死んだらどうなるのでしょうか」と問いかけられた。対応として最も適切なのはどれか。
1
「よく分かりません」
2
「あなたはどう思っていますか」
3
「気持ちを切り替えて、作業をしましょう」
4
「そんなことは心配しなくても大丈夫ですよ」
5
「何か楽しくなるようなことを考えましょう」
解答2(「あなたはどう思っていますか」)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問12
48歳の男性。脳梗塞後の右片麻痺。発症から5か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、下肢ともにIII。T字杖で屋内歩行は自立しているが、疲労しやすく、すぐに椅子に腰掛ける。遠近感が分かりづらく、平地でつまずくことがある。自宅退院に向けた浴室の環境整備案を図に示す。設置する手すりとして必要でないのはどれか。
1
①入口縦手すり
2
②バスボード手すり
3
③縦手すり
4
④浴槽横手すり
5
⑤洗い場横手すり
解答5(⑤洗い場横手すり)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問13
38歳の女性。性格は几帳面、完全主義。仕事仲間との関係性に悩んでいた。そうした中、浮腫を自覚したため内科を受診したところネフローゼ症候群と診断され、副腎皮質ステロイド薬の投与が開始された。投薬開始1か月後から蛋白尿は消失したが、「何事にも興味が湧かない」などの言葉が聞かれるようになり、趣味のコーラスもやめてしまった。今後検討すべき治療方針として、最も優先順位が高いのはどれか。
1
家族療法
2
音楽療法
3
精神分析療法
4
抗うつ薬による薬物療法
5
副腎皮質ステロイド薬の調整
解答5(副腎皮質ステロイド薬の調整)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問14
47歳の男性。幼少期からクラスメートとの喧嘩が絶えず、しばしば担任から注意を受けていた。中学校卒業後、暴行と傷害とで少年院に2回の入院歴、刑務所に4回の服役歴がある。最後の出所後、クリーニング工場に勤めたが、同僚への暴言によるトラブルをきっかけに飲酒量が増加し、飲食店で他の客と口論になって刃物を持ち出して逮捕された。その後、連続飲酒状態を繰り返すようになり、アルコール依存症と肝障害との診断を受けて入院した。作業療法では他の患者の発言に反応して威圧的な態度をとることが多く、指摘しても問題を感じている様子がない。合併するパーソナリティ障害として考えられるのはどれか。
1
強迫性パーソナリティ障害
2
境界性パーソナリティ障害
3
回避性パーソナリティ障害
4
自己愛性パーソナリティ障害
5
反社会性パーソナリティ障害
解答5(反社会性パーソナリティ障害)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問15
39歳の男性。アルコール依存症。前回退院後に連続飲酒状態となり、妻からの依頼で2回目の入院となった。入院の際、妻からお酒をやめないと離婚すると告げられた。離脱症状が治まるのを待って作業療法が開始された。用意されたプログラムには自ら欠かさず参加し、特に運動プログラムでは休むことなく身体を動かしていた。妻には「飲酒による問題はもう起こさないので大丈夫」と話している。この患者に対する作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1
運動プログラムを増やす。
2
さらに努力を続けるよう伝える。
3
支持的に接し、不安が示されたら受け止める。
4
離婚されないためということを動機付けに用いる。
5
過去の飲酒が引き起こした問題には触れないでおく。
解答3(支持的に接し、不安が示されたら受け止める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問16
26歳の女性。結婚後に転居したアパートが古く汚れが目立っていた。食事の後片付け、掃除および手洗いをいくらやっても汚れが落ちていないのではないかと不安を感じるようになった。これらに長時間を要するようになり、生活に支障が出始めたため、夫に勧められて精神科を受診した。作業療法での対応として適切なのはどれか。
1
自由度の高い作業を提供する。
2
正確さを必要とする作業を提供する。
3
手洗い行為が始まれば作業を中止させる。
4
手洗い行為の原因についての自己洞察を促す。
5
作業工程の確認は作業療法士が本人に代わって行う。
解答1(自由度の高い作業を提供する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問17
21歳の女性。大学生で単身生活。日中は講義に出席しているが、帰宅すると過食と自己誘発性嘔吐に時間を費やし、睡眠時間がとれず、遅刻するなど日常生活に支障をきたしている。心配した母親に連れられて精神科を受診した。過食後の自己嫌悪感も強く、抗うつ薬を処方されたが、最近ではリストカットなどの自傷行為もみられるようになった。ある日作業療法室で本人が近況について報告をしてきた。そのときの作業療法士の本人への対応として最も適切なのはどれか。
1
過食の理由を尋ねる。
2
今後の自傷行為を禁じる。
3
講義の出席状況を把握する。
4
心配している気持ちを伝える。
5
日々のスケジュール管理方法を指導する。
解答4(心配している気持ちを伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問18
20歳の男性。幼少期は一人遊びが多かった。小学校から高校までは成績は概ね良かったものの、正論的発言が多い、融通が利かないなどによって集団になじめず、いじめを受けることも多かった。大学に入ると、講義科目は問題ないが、演習科目のグループワークで相手に配慮した発言がうまくできず、メンバーから避けられることが多くなった。大学2年生になると、過去のいじめ体験を思い出してパニックになることが増え、自宅の自室に引きこもる状態となったため、母親に連れられて精神科を受診し、外来で作業療法が開始された。この患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1
ルールや取り決めを明示しておく。
2
興味や関心のある活動を導入する。
3
作業手順を言葉で細かく伝える。
4
心理教育プログラムを行う。
5
パラレルな場を用いる。
解答3(作業手順を言葉で細かく伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問19
67歳の女性。Alzheimer型認知症。HDS-Rは18点で特に見当識と遅延再生とに低下を認めた。自宅から一人で外出する際に迷って保護されることが多くなり、送迎によって通所リハビリテーションに通っている。作業療法では認知機能のリハビリテーションを実施している。記憶障害を踏まえた対応で最も適切なのはどれか。
1
「訓練室に行きましょう」と声をかけて訓練室まで先導してもらう。
2
家族写真を一緒に見ながら「この方は誰ですか」と尋ねる。
3
作業療法の開始時に「私を覚えていますか」と尋ねる。
4
「もう〇月の〇日ですね」と伝えて日付を確認する。
5
「前回の作業療法では何をしましたか」と尋ねる。
解答4(「もう〇月の〇日ですね」と伝えて日付を確認する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問20
30歳の男性。統合失調症。3週前に工場で働き始めた。外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。
1
挨拶ができない。
2
心気的な訴えが多い。
3
体力がなく疲れやすい。
4
すぐに仕事に飽きてしまう。
5
仕事の段取りがつけられない。
解答5(仕事の段取りがつけられない。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問6
49歳の男性。くも膜下出血後、高次脳機能障害の診断を受けた。現在は妻が車で送迎し、通院リハビリテーション治療と作業所への通所を行っている。WAIS-Ⅲは言語性IQ77点、動作性IQ70点、全検査IQ72点。三宅式記銘力検査で、有関係対語5-7-8、無関係対語0-1-1、TMTで、A84秒、B99秒。妻がフルタイムで復職するため、通院や通所への対応が必要となった。本人は自分で車を運転しての通院・通所を希望している。対応として正しいのはどれか。
1
通院や通所を中止する。
2
運転免許証を返納させる。
3
バスを利用しての外出訓練を行う。
4
自分で車を運転しての外出訓練を行う。
5
ケアマネジャーと一緒の外出訓練を行う。
解答3(バスを利用しての外出訓練を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問7
20歳の男性。頸髄完全損傷。受傷3週後のDanielsらの徒手筋力テストにおける上肢の評価結果を示す。この患者が獲得する可能性の最も高いADLはどれか。(右/左:大胸筋4/4、三角筋5/5、上腕二頭筋5/5、上腕三頭筋0/1、円回内筋0/1、長短橈側手根伸筋4/4、橈側手根屈筋0/1、広背筋0/0)
1
床から車椅子へ移乗する。
2
10cmの段差をキャスター上げをして昇る。
3
ベッド上背臥位からベッド柵を使用せずに寝返る。
4
ベッド端座位のプッシュアップで20cm殿部を持ち上げる。
5
車椅子上、体幹前屈位からアームサポートに手をついて上半身を起こす。
解答3(ベッド上背臥位からベッド柵を使用せずに寝返る。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問8
55歳の男性。倒れてきた本棚により右肘上部を圧迫され正中神経麻痺を生じた。約1か月経過したが、右上肢の運動障害と感覚障害を認めていることから装具療法を行うことになった。使用する装具で正しいのはどれか。
1
長対立装具
2
IP伸展補助装具
3
ナックルベンダー
4
Thomas型懸垂装具
5
コックアップ・スプリント
解答1(長対立装具)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問9
第5頸髄不全四肢麻痺〈ASIA C〉患者の図の矢印の部分に褥瘡ができた。見直すべき動作で考えられるのはどれか。
1
移乗
2
座位保持
3
立ち上がり
4
起き上がり
5
プッシュアップ
解答4(起き上がり)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問10
68歳の女性。発症後2か月の脳卒中右片麻痺患者。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅳ。上肢の伸筋群に随意的な関節運動が認められるようになった。肘伸展を誘発するための作業療法で適切でないのはどれか。
解答2(2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問11
30歳の男性。アテトーゼ型脳性麻痺。頸椎症性脊髄症を発症し、歩行不能となった。電動車椅子を導入し、練習開始後2週で施設内自走が可能となったが、壁への衝突等があるために見守りが必要である。上肢操作向上を目的とした作業療法で適切なのはどれか。
1
貼り絵をする。
2
木工で鋸を使う。
3
ドミノを並べる。
4
版画で彫刻刀を使う。
5
革細工でスタンピングをする。
解答1(貼り絵をする。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問12
63歳の男性。脊髄小脳変性症により在宅生活を送っている。重症度分類は下肢Ⅲ度(中等度)、上肢Ⅳ度(重度)である。日常生活で使用する福祉用具で誤っているのはどれか。
1
ポータブルスプリングバランサー
2
キーボードカバー付きパソコン
3
シャワーチェアー
4
ポータブルトイレ
5
歩行器
解答1(ポータブルスプリングバランサー)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問14
20歳の男性。1年浪人した後に大学に入学し親元を離れた。夏休みに帰省した時に独語や空笑が目立ち始め、バイクに乗って信号無視したところを警察に捕まった。事情聴取の中で「逃げないと殺される」といった支離滅裂な言動がみられたため、連絡を受けた両親に付き添われ精神科を受診し入院となった。入院から1か月後、幻聴と妄想が減弱したところで作業療法が開始となった。この時点での作業療法の役割で正しいのはどれか。
1
自信の回復
2
疲労度の調整
3
達成感の獲得
4
対人交流の拡大
5
身辺処理能力の回復
解答2(疲労度の調整)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問16
17歳の男子。自閉症。自分なりの特定のやり方にこだわり融通が利かず、臨機応変に振る舞えずに失敗体験を積み重ね、自尊感情が著しく低下している。この常同性に関わる特性を踏まえた上での作業療法上の配慮として、最も重要なのはどれか。
1
静かな環境で作業する。
2
用件は具体的に伝える。
3
図や表を用いた説明を行う。
4
1つずつ段階を踏んで作業する。
5
予定変更がある時は前もって伝える。
解答5(予定変更がある時は前もって伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問17
35歳の男性。交通事故による外傷性脳損傷で入院となった。受傷10日後から作業療法が開始された。運動麻痺や感覚障害はみられなかった。些細なことで怒りをあらわにし、作業療法中も大きな声をあげ、急に立ち上がってその場を去る、というような行動がしばしばみられた。患者はこの易怒性についてほとんど自覚しておらず病識はない。この患者の怒りへの対応で最も適切なのはどれか。
1
原因について自己洞察を促す。
2
感情をコントロールするよう指導する。
3
周囲に与える影響を書き出してもらう。
4
よく観察し誘発されるパターンを把握する。
5
脳損傷との関係について理解が得られるまで説明する。
解答4(よく観察し誘発されるパターンを把握する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問18
50歳の女性。10年前に義母の介護に際して突然の視力障害を訴えたが、眼科的異常はみられなかった。1か月前に夫の単身赴任が決まってから、下肢の冷感、疼痛を主訴として、整形外科、血管外科などを受診するも異常所見は指摘されなかった。次第に食事もとれなくなり、心配した夫が精神科外来を受診させ、本人はしぶしぶ同意して任意入院となった。主治医が、身体以外のことに目を向けるようにと作業療法導入を検討し、作業療法士が病室にいる本人を訪問することになった。本人は着座すると疼痛が増強するからと立位のままベッドの傍らに立ち続けて、他科受診できるよう主治医に伝えてほしいと同じ発言を繰り返す。この患者に対する病室での作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
他科受診できるよう約束する。
2
夫の単身赴任をどのように感じているか尋ねる。
3
痛みが軽減することを約束して作業療法への参加を促す。
4
身体的には問題がなく、心の問題であることを繰り返し伝える。
5
他のスタッフの発言との食い違いが生じないよう、聞き役に徹する。
解答5(他のスタッフの発言との食い違いが生じないよう、聞き役に徹する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問19
9歳の男児。注意欠如・多動性障害。放課後デイサービスに通所している。鼻歌を唄ったり足を動かしたりとじっとしていることが苦手で、勉強の時間に立ち歩いたり他児にちょっかいを出したりすることでトラブルになった。指導員から注意されると感情的になり、暴れる行動が頻回にみられた。教科書や提出物の忘れ物も多い。この児に対する治療的な対応で適切なのはどれか。
1
トラブルの原因を考えさせる。
2
運動を取り入れて体を動かす。
3
他児との交流は最小限に留める。
4
じっとしておく取り決めをする。
5
感情的になっても介入しないでおく。
解答2(運動を取り入れて体を動かす。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問20
30歳の男性。統合失調症で5年前に幻覚妄想状態で家族に対する興奮があり、医療保護入院となった既往がある。退院後はほぼ規則的に通院し、毎食後服薬していたが、3か月前から治療を中断し、幻聴や被害関係妄想が悪化し、両親を自宅から閉め出して引きこもってしまった。注察妄想もあり本人も自宅から外出できない状況である。多職種訪問支援チームが1年前から関わっており、訪問は受け入れてもらえている。この患者への今後の介入で最も適切なのはどれか。
1
本人の意思に関わらず、繰り返し服薬を強く促す。
2
両親を自宅に同行させ、その場で本人に両親への謝罪を促す。
3
民間救急を利用し、中断していた精神科病院の救急外来に搬送する。
4
本人の希望や生活上の困り事を根気よく引き出し、関係を深める努力をする。
5
訪問頻度を減らし、本人が助けを求めるのを待って精神科外来に結びつける。
解答4(本人の希望や生活上の困り事を根気よく引き出し、関係を深める努力をする。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問3
82歳の女性。右利き。手関節脱臼骨折後、手関節掌屈0°、前腕回外10°の可動域制限がある。それ以外の上肢の関節可動域や筋力は保たれている。歯がなく、義歯を装着していないためにきざみ食を箸で食べているが、肩関節外転の代償運動が出現している。「こぼれやすく、口に届きにくい。右手で楽に食べたい」との訴えがある。食事用自助具(1〜5)を図に示す。適切なのはどれか。
解答4(4)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問6
30歳の女性。断端長25%残存の左前腕切断。肘関節が屈曲30°に制限されている。屈曲運動を補い、腹部前面での両手動作を可能にするため能動義手を作製する。ソケットと肘継手の組合せで正しいのはどれか。
1
差し込み式前腕ソケット・倍動肘ヒンジ継手
2
前腕用スプリットソケット・倍動肘ヒンジ継手
3
ノースウエスタン式前腕ソケット・能動単軸肘ヒンジ継手
4
ミュンスター式前腕ソケット・軟性たわみ式継手
5
ミュンスター式前腕ソケット・能動単軸肘ブロック継手
解答2(前腕用スプリットソケット・倍動肘ヒンジ継手)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問7
63歳の女性。主婦。関節リウマチ。発症後半年が経過した。SteinbrockerのステージⅡ、クラス2。料理など家事全般を好み、熱心に行ってきた。立ち仕事が多く、最近膝痛が出現した。この患者に対する作業療法の留意点で適切なのはどれか。
1
膝伸展固定装具を装着する。
2
片手でフライパンを使うよう指導する。
3
家事は一度にまとめて行うよう指導する。
4
筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う。
5
関節可動域訓練は最終域感を超えるようにする。
解答4(筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問8
60歳の女性。視床出血発症後1か月。左片麻痺を認め、Brunnstrom法ステージは上肢II、手指II、下肢IVである。左手指の発赤、腫脹および疼痛を認め、訓練に支障をきたしている。この患者に対する治療で正しいのはどれか。
1
交代浴を行う。
2
肩関節の安静を保つ。
3
手指の可動域訓練は禁忌である。
4
疼痛に対し手関節の固定装具を用いる。
5
肩関節亜脱臼にはHippocrates法による整復を行う。
解答1(交代浴を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問9
38歳の女性。32歳時に四肢脱力が出現、多発性硬化症の診断を受け寛解と増悪を繰り返している。2週前に痙縮を伴う上肢の麻痺にて入院。大量ステロイドによるパルス療法を行った。この時点での痙縮の治療手段で正しいのはどれか。
1
TENS
2
超音波療法
3
赤外線療法
4
ホットパック
5
パラフィン療法
解答1(TENS)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問10
頸髄損傷完全麻痺者(第6頸髄節まで機能残存)が肘での体重支持を練習している図を示す。この練習の目的動作はどれか。
1
導尿カテーテル操作
2
ベッド上での移動
3
足上げ動作
4
上着の着脱
5
寝返り
解答2(ベッド上での移動)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問11
30歳の男性。調理師。頭部外傷受傷後4か月が経過し、回復期リハビリテーション病棟に入院している。麻痺はないが、明らかな企図振戦がある。意識障害や著しい記銘力低下はないが、些細なことで怒り出す。作業をする場合にはすぐに注意がそれてしまい継続できず、口頭での促しが必要である。ADLは自立し、現職復帰を希望している。この時期の作業療法の指導で正しいのはどれか。
1
受傷前の職場を訪問させる。
2
包丁を用いた調理訓練を行う。
3
作業の工程リストを作らせる。
4
訓練はラジオを聴かせながら行う。
5
怒り出したときには厳格に注意する。
解答3(作業の工程リストを作らせる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問12
57歳の女性。右利き。火災により右前腕以遠にⅢ度の熱傷を受傷した。救命救急センターに搬送され、壊死組織のデブリドマンを施行され、植皮術が行われた。術後3日目にベッドサイドにて作業療法を開始した。この時点での受傷手への対応で正しいのはどれか。
1
弾性包帯による巻き上げ
2
他動関節可動域訓練
3
動的スプリント製作
4
安静時の挙上
5
抵抗運動
解答4(安静時の挙上)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問13
85歳の男性。脳血管障害による右片麻痺で、発症から5か月が経過。回復期リハビリテーション病棟に入院中。主な介護者は77歳の妻。左手でT字杖を使用して屋内平地歩行は可能であるが、屋外は車椅子介助である。排泄はトイレにて自力で行うが、夜間頻尿と切迫性尿失禁がある。自宅の見取り図を示す。在宅復帰に向けて住環境の調整を行う際、作業療法士のアドバイスで正しいのはどれか。
1
寝室をB(客室)に変更する。
2
ベッドの頭の向きを逆にする。
3
トイレの扉を内開きに変更する。
4
屋外スロープは1cmの立ち上がりをつける。
5
浴室に入出槽用の天井走行リフトを設置する。
解答1(寝室をB客室に変更する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問14
45歳の男性。アルコール依存症。家で飲酒し酔って妻を怒鳴ってしまい、翌日に強い罪悪感を覚えることが増えている。反省して飲酒を減らそうとしたがうまくいかなかった。このままではいけないと思い、精神科を受診した。患者は妻の強い希望を受け入れて、しぶしぶ入院治療を受けることにした。治療プログラムの1つとして作業療法が処方された。初回の面接で、患者は、断酒しなければならないのはわかるが、コントロールして飲みたいという気持ちもあると述べた。治療への動機付けの目的で、面接の中で取り上げるべき話題として最も適切なのはどれか。
1
妻との関係
2
作業療法の必要性
3
飲酒による身体的な問題
4
断酒について迷っている気持ち
5
ストレス発散のための飲酒の必要性
解答4(断酒について迷っている気持ち)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問15
65歳の女性。元来、几帳面な性格だが友人も多く活動的に過ごしていた。3か月前に、自宅のリフォームを契機に、早朝覚醒、食思不振、抑うつ気分や意欲低下が生じ、友人とも会わないようになった。自宅で自殺を企図したが未遂に終わり、1か月前に家族が精神科を受診させ、即日医療保護入院となった。単独散歩はまだ許可されていないが、抗うつ薬による治療で抑うつ気分は改善傾向にあり、病棟での軽い体操プログラムへの参加を看護師から勧められて、初めて参加した。この時点での患者に対する作業療法士の関わりで適切でないのはどれか。
1
必要に応じて不安を受け止める。
2
過刺激を避けながら短時間で行う。
3
具体的体験により現実感の回復を促す。
4
参加各回の達成目標を明確にして本人と共有する。
5
薬物療法の副作用が生じていないかアセスメントする。
解答4(参加各回の達成目標を明確にして本人と共有する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問16
72歳の女性。夫は1年前に亡くなり1人暮らしをしている。家事をこなし地域のボランティア活動にも参加して活動的であるが「最近、下肢の深いところに虫が這うような不快さがあり、週3日くらいよく眠れない。20代のときにも同じような症状があった」と訴えている。作業療法士の助言で適切なのはどれか。
1
ペットを飼うように勧める。
2
家族と一緒に住むようにと家族介入をする。
3
筋肉量が少ないため筋力トレーニングを勧める。
4
薬物療法の適応について医師へ相談するよう勧める。
5
認知症の可能性があるので、介護保険を受けるように勧める。
解答4(薬物療法の適応について医師へ相談するよう勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問18
14歳の女子。生来健康で活発であった。6か月前からダイエットを契機に拒食や過食嘔吐をするようになり、体重が58kg(身長158cm)から41kgまで減少した。心配した母親に連れられて精神科を受診し、入院となった。3週後、体重は47kgを超えて作業療法が開始となったが、部屋にある料理の本をずっと眺めており「したいことに集中できない」と訴えた。この患者に対する作業療法士の声かけで適切なのはどれか。
1
「気分転換できる作業を探しましょう」
2
「復学に向けた計画を考えていきましょう」
3
「料理に興味があるのですね。簡単なものから作ってみましょう」
4
「食物から距離を取るために、ここでは料理の本を見るのはやめましょう」
5
「休養が大事な時期です。何もせずゆっくり過ごすことを目標にしましょう」
解答1(「気分転換できる作業を探しましょう」)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問19
7歳の男児。几帳面なところがある。小学校に入学して数か月後から肩をすくめる、まばたきをすることが目立ってきた。最近、授業中に顔しかめや首ふりなども激しくなり、担任の先生から注意されることが増えた。友達と遊んでいるときや眠っているときは起こらない。悩んだ母親が本人を連れて来院、チック障害と診断され作業療法の導入となった。作業療法士の対応で適切なのはどれか。
1
本人に困っていることを聞く。
2
本人にチックが起こるときの状況を尋ねる。
3
チックを起さないよう努力するように本人に言う。
4
緊張に慣れる目的で最前列に座らせるよう担任の先生に依頼する。
5
クラスメートに障害のことは知らせずにおくよう担任の先生に依頼する。
解答1(本人に困っていることを聞く。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問20
61歳の男性。BMI 27.5。前頭葉および側頭葉に著明な萎縮を認めて入院加療中。発語は発症前より減少しているが、エピソード記憶や手続き記憶は比較的残存している。自分の昼食を食べ終えた後も他人の食事や配膳車の残飯を勝手に取って食べる行為があり、取り戻そうとすると激しく怒り出す。午後の集団体操プログラムではすぐに立ち去ろうとする一方、カラオケには興味を示し、集中して数曲を歌う。食行動に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
減量の必要性を説明する。
2
他の患者に状況を説明し、受容的に対応してもらう。
3
毎回の昼食が終了次第、体操プログラムを導入する。
4
毎回の昼食が終了次第、カラオケのプログラムを導入する。
5
他人の食事を勝手に食べてはいけないことを言葉で簡潔に伝える。
解答4(毎回の昼食が終了次第、カラオケのプログラムを導入する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問4
上腕切断の適応義手を検討するための切断レベルを算出する式において、Aにあてはまるのはどれか。
断端長 ÷ A × 100 = 上腕切断(%)
解答2(2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問8
78歳の女性。右利き。脳梗塞による左片麻痺で入院中。Brunnstrom法ステージは上肢V、手指VI、下肢V。歯がなく、きざみ食をスプーンで全量自力摂取しているが、次から次へと食べ物を口に運ぶ。改訂水飲みテスト(MWST)は5点、反復唾液嚥下テスト(RSST)は4回/30秒であった。この患者への対応で正しいのはどれか。
1
摂食嚥下に問題の無い患者の対面に座らせる。
2
食前に耳下腺マッサージを行う。
3
主菜・副菜にとろみをつける。
4
小さいスプーンを使用させる。
5
患者の左空間に皿を置く。
解答4(小さいスプーンを使用させる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問9
54歳の女性。左母指ばね指の術後、経過は良好であったが、術後3か月ころから些細な動作で母指にビリビリするような疼痛が出現した。術後5か月目に自宅近くの病院を受診し、CRPS(複合性局所疼痛症候群)と診断され、投薬治療と外来作業療法が開始となった。開始時の左母指痛はNRS(numerical rating scale)で安静時1、動作時6。左上肢機能は総握りでは指尖手掌間距離が2〜3cm、肩・肘関節のROMに軽度制限を認め、手指のMMTは段階3、握力2kgで、日常生活では左手をほとんど使用していない状態であった。実施する作業療法で誤っているのはどれか。
1
疼痛を誘発しない動作方法を検討する。
2
疼痛の完全除去を目標とする。
3
物品に触れる機会を増やす。
4
自動運動から開始する。
5
生活状況を聴取する。
解答2(疼痛の完全除去を目標とする。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問10
70歳の女性。Parkinson病。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージIII。自宅で頻回に転倒し、日常生活に支障をきたすようになった。この患者に対する指導として適切なのはどれか。
1
直線的な方向転換をする。
2
歩行時に体幹を屈曲する。
3
車椅子駆動の方法を指導する。
4
リズムをとりながら歩行する。
5
足関節に重錘バンドを装着して歩行する。
解答4(リズムをとりながら歩行する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問11
51歳の男性。仕事中に3mの高さから転落し、外傷性脳損傷を生じ入院した。受傷2週後から作業療法を開始した。3か月が経過し運動麻痺はみられなかったが、日付がわからない、1日のスケジュールを理解できない、感情のコントロールが難しい、複雑な作業は混乱してしまうなどの状態が続いた。作業療法で適切なのはどれか。
1
静かな環境で行う。
2
新規課題を毎日与える。
3
複数の作業療法士で担当する。
4
不適切な言動には繰り返し注意する。
5
集団でのレクリエーション活動を導入する。
解答1(静かな環境で行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問12
80歳の女性。重度の認知症患者。訪問作業療法を実施した際の足の写真を図に示す。対処方法で正しいのはどれか。
1
入浴を禁止する。
2
摂食状況を確認する。
3
足部装具を装着させる。
4
足関節の可動域訓練は禁忌である。
5
踵部にドーナツ型クッションを使用する。
解答2(摂食状況を確認する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問14
53歳の男性。うつ病の診断で10年前に精神科通院治療を受けて寛解した。1か月前から抑うつ気分、食思不振、希死念慮があり、入院して抗うつ薬の投与を受けていた。1週前からパラレルの作業療法に参加していたが、本日から他患者に話しかけることが増え、複数の作業療法スタッフに携帯電話番号など個人情報を尋ねてまわるようになった。「食欲も出てきた」と大声を出している。この時点での作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1
食欲が戻ったので調理実習を計画する。
2
その場で作業療法室への出入りを制限する。
3
患者との関係作りのため携帯電話番号を教える。
4
担当医や病棟スタッフに状態の変化を報告する。
5
行動的となったことを本人にポジティブ・フィードバックする。
解答4(担当医や病棟スタッフに状態の変化を報告する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問17
40歳の男性。20歳から飲酒を始め、就職後はストレスを解消するために自宅で習慣的に飲酒していた。その後、毎晩の飲酒量が増え、遅刻や無断欠勤をし、休みの日は朝から飲酒するようになった。連続飲酒状態になり、リビングで泥酔し尿便を失禁していた。心配した妻に連れられて精神科を受診し、そのまま入院となった。離脱症状が治まり、体調が比較的安定したところで主治医から作業療法の指示が出された。初回面接時には「自分は病気ではない」と話した。初期の対応で適切なのはどれか。
1
飲酒しないように繰り返し指導する。
2
心理教育により依存症の理解を促す。
3
AA(Alcoholics Anonymous)を紹介する。
4
10 METsの運動で身体機能の回復を促す。
5
飲酒による問題の存在を受け入れるよう促す。
解答2(心理教育により依存症の理解を促す。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問18
22歳の女性。幼少期から聞き分けの良い子だと両親に評価されてきた。完全主義であり、社交的ではないものの仲の良い友人はいた。中学生の時に自己主張をして仲間はずれにされ、一時的に保健室登校になったことがある。その後は優秀な成績で高校、大学を卒業したが、就職してからは過剰適応によるストレスで過食傾向になった。体重増加を同僚に指摘されてから食事を制限し、身長は170cmだが体重を45kg未満に抑えることにこだわるようになった。この患者への外来での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。
1
幼少期の母子体験に触れる。
2
作業療法の目的は半年間かけて伝える。
3
体重測定の結果をグラフ化するのを手伝う。
4
作業に失敗しても大丈夫であることを伝える。
5
本人の作業療法での作品の背景にあるものを分析して伝える。
解答4(作業に失敗しても大丈夫であることを伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問19
66歳の女性。歌が好きでカラオケをよく楽しんでいたが、1年前から言葉数が少なくなり夫が心配して精神科を初めて受診した。MMSEは正常範囲内であった。MRIでは前頭葉優位の限局性脳萎縮があり、SPECTでは両側の前頭葉から側頭葉に血流低下が認められた。現在は定年退職した夫と2人暮らしをしており、家事は夫が行っている。デイケアに週1回通所しており、好きだった塗り絵や和紙工芸などの作業活動に参加するが、落ち着きがなく途中で立ち去ろうとする行動が頻回にみられる。作業活動の持続を促す対応として最も適切なのはどれか。
1
注意がそれたら道具や材料を見せながら声をかける。
2
顔見知りのメンバーが多いフロアに移動する。
3
立ち去ってはいけないとはっきり伝える。
4
初めて体験する手工芸を取り入れる。
5
セラピストを変更する。
解答1(注意がそれたら道具や材料を見せながら声をかける。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問20
32歳の女性。8歳の娘が担任の先生の勧めで1週前に精神科を受診し、注意欠如・多動性障害と診断を受けた。放課後等デイサービスを利用することになり、作業療法士がこの女性と面接したところ「集中力が続かないし、物忘れもひどかったけど、まさか自分の子どもが障害児なんて思っておらずいつも叱っていた。お友達ともうまくいっていない状況が続いており、とても心配していた。これからどうしたら良いでしょうか」と話す。この時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
娘への不適切な対応を指摘する。
2
障害の特徴について解説する。
3
他の障害児の親に会わせる。
4
障害は改善すると伝える。
5
不安を受け止める。
解答5(不安を受け止める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問5
69歳の男性。慢性心不全。心肺運動負荷試験の結果を受け、主治医から3METsまでの運動制限の指示があった。選択する活動で適切なのはどれか。
1
屋内の掃除
2
家具の運搬
3
ペンキ塗り
4
階段を上がる
5
歩行107m/分
解答1(屋内の掃除)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問7
42歳の女性。多発性硬化症による両側視神経炎を伴う四肢麻痺。筋力低下が進行し、移動には車椅子を使用している。MMTは上肢近位部で段階3、遠位部で段階4。有痛性けいれんがある。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1
ビーズで指輪を作る。
2
木工作業で本棚を作る。
3
卓上編み機でマフラーを編む。
4
小さな刻印で革に模様をつける。
5
ネット手芸でティッシュボックスを作る。
解答3(卓上編み機でマフラーを編む。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問8
58歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージIV、クラス3。左手の写真を図に示す。使用する装具で正しいのはどれか。
1
ナックルベンダー
2
Oppenheimer型装具
3
IP関節伸展補助指装具
4
タウメル継手式手関節装具
5
PEライト製手関節軟性装具
解答5(PEライト製手関節軟性装具)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問9
30歳の女性。上腕切断標準断端。上腕義手は差し込み式ソケット、8字ハーネス、複式コントロールケーブルシステム、随意開き式能動フックで構成されている。適合判定の際、肘90°屈曲位で手先具が完全には開かなかった。原因として考えられるのはどれか。
1
フックのゴムが弱い。
2
ケーブルハウジングが短かすぎる。
3
残存肢の肩甲帯の筋力が低下している。
4
前腕支持部のトリミングが不良である。
5
切断肢の肩関節の回旋可動域に制限がある。
解答3(残存肢の肩甲帯の筋力が低下している。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問10
72歳の男性。Parkinson病でHoehn & Yahrの重症度分類ステージIII。60歳代前半に発症し、投薬治療で経過観察されていたが、小刻み歩行やすくみ足が出現し、1日複数回転倒するようになってきている。特に方向転換を必要とする箇所での転倒が多い。自宅の見取り図を示す。転倒防止のための対応で誤っているのはどれか。
1
リビングでは椅子Aを使用する。
2
トイレの扉Bを引き戸に改修する。
3
浴室の入り口側の壁の洗い場と浴槽の間Cに縦手すりを設置する。
4
浴槽内Dに台を設置する。
5
ベッドへのアプローチのために床Eにテープで目印をつける。
解答1(リビングでは椅子Aを使用する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問11
25歳の男性。頸髄完全損傷、Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類でC6A。ベッド・車椅子間の移乗動作の自立を目指して天井走行型リフトを使用した訓練を行うことになった。吊り具の写真を図に示す。選択する吊り具として正しいのはどれか。
1
①
2
②
3
③
4
④
5
5別冊 No. 2
解答5(5 別 冊 No. 2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問13
46歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅴ、手指Ⅴ、下肢Ⅴ。発症後7か月が経過し、認知機能はMMSEが24点、軽度の注意障害を認めている。既に退院し、父母と同居している。発症前は内装業に従事していたが、同職での復職が困難であることから、就労移行支援による雇用を目指している。作業療法士が患者に実施する内容で正しいのはどれか。
1
就労準備は課題がなくなるまで続ける。
2
雇用されたら支援が終了となる。
3
実際の場面での職業評価を行う。
4
雇用条件通りの就業を目指す。
5
通勤は付き添いを前提とする。
解答3(実際の場面での職業評価を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問14
24歳の女性。統合失調症。1年前に職場の対人関係のストレスから発症した。現在は休職し、外来通院をしている。嫌がらせをされているという被害妄想は薬物療法により消失したが、ちょっとした周りの表情やしぐさを見て「周りの人が私のことを言っているような気がする」という猜疑的な言動はみられている。そこで主治医の判断により、認知機能の改善を目的に週1回、外来作業療法を利用したプログラムに参加することになった。この患者の治療目的に合ったプログラムとして適切なのはどれか。
1
ACT〈assertive community treatment〉
2
Empowerment approach
3
IPS〈individual placement and support〉
4
SCIT〈social cognition and interaction training〉
5
WRAP〈wellness recovery action plan〉
解答4(SCIT〈social cognition and interaction training〉)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問18
21歳の女性。衝動的に食器を割ったり、自身の手首を切ったりするなどの行為が続いたため精神科病院へ入院となった。夜になると両親に電話し、自分を見捨てるのではないかと脅迫的に責めたてた。また主治医を罵倒し、椅子を投げつけるなどの暴力を振るった後すぐに「先生はすばらしいお医者さんですからどうか治してください」と泣きながら懇願することもあった。この患者の作業療法を行う上で適切でないのはどれか。
1
患者の退行的な言動を受け入れる。
2
作業療法以外の治療状況を把握する。
3
作業療法士の中に生じてくる感情を自覚する。
4
行動化による自己破壊的な結果を患者に説明する。
5
患者、作業療法士の双方が守るべき規則を明確にする。
解答1(患者の退行的な言動を受け入れる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問6
80歳の女性。77歳頃から物忘れが目立ち始め、今では歩行時のつまずきやすさ、書字の震えがある。日によって程度は異なるものの、自宅のテレビや窓、棚のガラス戸など、光沢のあるところに知らない人が映って見えるようになった。「テレビに知らない人の顔が見える」「変なおじいさんが裸でいる」などと家族に訴え、ガラス戸に向かって怒鳴る様子もみられた。家族と物忘れ外来を受診した。PETでは頭頂葉から後頭葉の一部に糖代謝の低下が認められた。作業療法士から家族へのアドバイスとして適切なのはどれか。
1
部屋を薄暗くする。
2
テレビの音を大きくする。
3
移動の際には車椅子を使用させる。
4
興奮したときはきっぱりと幻覚であることを伝える。
5
見えている内容を否定しないで気持ちを受け止める。
解答5(見えている内容を否定しないで気持ちを受け止める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問7
66歳の女性。左変形性股関節症。後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた。全荷重で術後リハビリテーション中である。退院後の生活指導として正しいのはどれか。
1
和式トイレを使用する。
2
椅子に座る際には足を組む。
3
椅子は通常よりも低いものを選ぶ。
4
床のものを拾うときには非術側を前に出す。
5
端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす。
解答4(床のものを拾うときには非術側を前に出す。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問8
65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにIV。この時の椅子座位での右上肢訓練プログラムとして適切でないのはどれか。2つ選べ。
1
組んだ両手でテーブル上のボールを前方に転がす。
2
組んだ両手を挙上してペグを把持する。
3
上肢を下垂して手部で床上のボールを転がす。
4
前方にあるペグを把持して抜く。
5
机上にある輪をつまみあげる。
解答2(組んだ両手を挙上してペグを把持する。)、5(机上にある輪をつまみあげる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問10
32歳の女性。右利き。診断名は右乳がん(ステージⅡ)。右乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術施行目的で入院となった。夫と2歳の子どもとの3人暮らし。職業は保育士。術前の右上肢機能は良好であり、セルフケアや家事動作は自立していた。術後作業療法について正しいのはどれか。
1
日光浴を勧める。
2
術側の上肢は固定する。
3
事務職への転職を勧める。
4
重量物を持たないように指導する。
5
3か月間物干し動作は行わないよう指導する。
解答4(重量物を持たないように指導する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問14
50歳の男性。アルコール依存症。大学を卒業後、就職したころから飲酒が始まる。転勤で一人暮らしになってから飲酒量が増加し、仕事もやめ昼夜問わずに飲み続けるようになった。その後、精神科病院を受診し入退院を繰り返す。主治医には「酒はもうやめます」と言いながらも退院後に再飲酒していた。作業療法士には「酒をやめたいのは本当だが、退院しても仕事が見つからないのでつい飲んでしまう。何とかしてほしい」と話す。この患者の心理状態として最も適切なのはどれか。
1
否認
2
共依存
3
両価性
4
自己中心
5
刹那主義
解答3(両価性)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問15
17歳の男子。子供の頃から内向的な性格だが、乳幼児健診等で異常を指摘されたことはない。高校1年時から周囲の物音に敏感となり、「学校で同級生に嫌がらせをされる」と不登校になった。自宅では「向かいの家の住人が自分の行動に合わせて悪口を言う」、家族と外出した街中では「自分の考えたことが知れわたっている」と言うようになり、精神科を受診し、通院治療で状態がある程度改善した後に外来作業療法が導入された。この患者でみられやすい症状はどれか。
1
意識変容
2
観念奔逸
3
強迫観念
4
思考制止
5
連合弛緩
解答5(連合弛緩)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問16
19歳の女性。大学1年生。小学生の時より、水泳に秀でていて競技大会では常に優勝を競うほどであった。しかし、高校時代にスランプに陥り当時身長160cm、体重58kgであったが体重を落とせば記録が伸びると思い込み、ダイエットをしているうちに無月経になり、気づくと体重32kgになっていた。心配した母親が本人を説得し病院の精神科外来を受診したところ低栄養で危機的状況にあると医師が判断し精神科病棟への入院を勧めたが、病識のない本人は納得せず、母親の同意による医療保護入院となった。その後作業療法に参加するようになり、1週間が経過した。患者に対する作業療法士の関わり方で適切なのはどれか。
1
集団作業療法を勧める。
2
食事の摂取を積極的に促す。
3
現在取り組めていることを認める。
4
高校時代のスランプについて深く聞く。
5
食べ物を隠れて捨てるのを見つけたら叱る。
解答3(現在取り組めていることを認める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問17
65歳の女性。約1年前から抑うつ気分、意欲低下、判断力低下、不眠、食思不振などがあり、約9か月前に精神科外来を初めて受診した。希死念慮や貧困妄想も加わり、約8か月前に医療保護入院となっている。抗うつ剤投与により不眠、食思不振はある程度改善されたが、悲観的な思考内容は遷延化した。促してかろうじて病棟外への散歩に応じるようになり、数か月が経過したところで、主治医から作業療法の依頼があった。この時点での作業療法として適切でないのはどれか。
1
本人の自己決定を見守る。
2
個別のかかわりから開始する。
3
1回の活動時間は短く設定する。
4
長期間をかけて完成する課題を採用する。
5
なじみのある課題より初めての課題を採用する。
解答4(長期間をかけて完成する課題を採用する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問18
45歳の女性。20歳前後から、心理的負荷がかかるとリストカットを行うようになり縫合を必要とすることが多かった。また、自分の思い通りにいかないと易怒的となり、周囲に暴言を吐くこともあった。25歳時に精神科を初めて受診し、以後、過量服薬時に数回の入院歴があるが、現在は調理の仕事に就いて3年目となる。最近、職場の人間関係で正論を吐きすぎて孤立し、結果として焦燥感が強まり、主治医の勧めで仕事のシフトのない平日の日中に外来作業療法を開始することになった。この時点での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。
1
転職を勧める。
2
主治医に入院処遇を依頼する。
3
チームでの統一した対応をこころがける。
4
行動化に対しては心的距離を縮めて対応する。
5
本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する。
解答3(チームでの統一した対応をこころがける。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問19
22歳の男性。職場でケアレスミスがあまりにも多いため、産業医の勧めで精神科を受診した。母親の話によると、幼少時から落ち着きがなく、小学校の担任から「人の話を聞いていない」、「順番を守れない」、「隣の子にちょっかいを出す」などと注意されたことがあり、大学でも提出物の締め切りを守れないなどといった問題から成績は悪かった。この患者に薬物療法を行う場合、最も適切と思われる向精神薬はどれか。
1
気分安定薬
2
抗うつ薬
3
抗精神病薬
4
抗不安薬
5
精神刺激薬
解答5(精神刺激薬)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問2
60歳の男性。COPDが進行し在宅酸素療法が導入された。酸素流量は労作時2L/分である。入浴動作の指導で正しいのはどれか。
1
洗髪を片手で行う。
2
動作を素早く行う。
3
浴槽に肩まで浸かる。
4
洗い場の椅子の座面を低くする。
5
入浴中は経鼻カニューレを外す。
解答1(洗髪を片手で行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問5
32歳の男性。左利き。交通事故により右上腕切断となった。断端長は10.0cmで、残存肢の上腕長は25.0cmであった。能動義手製作のために選択する肘継手として最も適切なのはどれか。
1
軟性たわみ式継手
2
倍動肘ヒンジ継手
3
能動単軸肘ヒンジ継手
4
遊動単軸肘ヒンジ継手
5
能動単軸肘ブロック継手
解答5(能動単軸肘ブロック継手)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問6
痙直型四肢麻痺を呈する脳性麻痺児の姿勢保持の発達順で正しいのはどれか。
1
A-B-C-E-D
2
A-B-E-C-D
3
B-A-C-E-D
4
B-A-E-C-D
5
B-A-E-D-C
解答4(B-A-E-C-D)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問9
58歳の男性。脊髄小脳変性症。脊髄小脳変性症の重症度分類(厚生省、1992)の下肢機能障害III度、上肢機能障害II度である。脱衣所と洗い場の段差はなく、浴槽は据え置き式で、高さは50cmであった。住環境整備について誤っているのはどれか。
1
ベッド(A)を(A′)に移動する。
2
開き戸Bを外開きから内開きに変更する。
3
浴槽内のCの位置に浴槽台を設置する。
4
洗い場の壁Dに横手すりを設置する。
5
浴槽のEの位置にバスボードを設置する。
解答2(開き戸Bを外開きから内開きに変更する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問10
39歳の女性。多発性硬化症。発症から4年が経過。寛解と再燃を繰り返している。MMTは両側の上肢・下肢共に4。軽度の両側視神経炎を伴い、疲労の訴えが多い。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1
陶芸で菊練りを行う。
2
木工作業で椅子を作る。
3
ビーズ細工でピアスを作る。
4
卓上編み機でマフラーを編む。
5
細かいタイルモザイクのコースターを作る。
解答4(卓上編み機でマフラーを編む。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問11
71歳の女性。独居。臥床傾向となり、訪問作業療法が依頼された。畳の上に布団を敷いて就寝しており、床からの立ち上がりは台につかまり実施していた。セルフケアは時間がかかるが実施可能である。家事は簡単な炊事を行い、洗濯を時々行う程度であった。生活機能の拡大に向けて、作業療法士が行う指導で最も優先されるべきものはどれか。
1
ベッドを導入させる。
2
運動習慣を確立させる。
3
食料品の買い出しを促す。
4
家事動作を積極的に実施させる。
5
地域活動への参加を促進させる。
解答1(ベッドを導入させる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問14
20歳の女性。高校卒業後、コンビニエンスストアの仕事についた。2年が経過した頃、人手不足もあり業務に追われる状態が続いた。次第に集中困難、頭が回らない感覚、不眠、動悸や呼吸困難感が現れ始め、休職するに至った。約1か月の自宅療養で呼吸困難感は軽減したが、頭痛、めまいによる歩行のふらつき、不眠が出現し、たえず漠然とした不安に襲われ外に出られなくなった。その様子を心配した家族が本人を連れて精神科を受診し、外来作業療法が導入された。導入時の作業療法で最も適切なのはどれか。
1
全身のストレッチ
2
高負荷の歩行訓練
3
ワークサンプル法による職業訓練
4
遂行機能に対する認知リハビリテーション
5
社会生活技能訓練〈SST〉による接客場面のロールプレイ
解答1(全身のストレッチ)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問15
18歳の男子。幼少時から一人遊びが多かった。運動や言語の発達に目立った問題はないが、視線が合わないことが多い。急な予定変更や大きな音でパニックになることがあった。中学校や高校では場の空気が読めないことでいじめられた経験があり、現在は自室に引きこもり、ほとんどの時間をインターネットに接続したパソコンでアニメやゲームなどに興じている。心配した親が相談機関を訪れ、作業療法士が対応した。この男子の特徴としてみられやすいのはどれか。
1
手先が器用である。
2
特定の物事にこだわる。
3
特定の領域の学習が苦手である。
4
特定の場面で発語が困難になる。
5
意思を伝える際に身振りを多用する。
解答2(特定の物事にこだわる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問17
50歳の男性。妻と二人暮らし。1年前に支店長に昇進してから仕事量が増え、持ち前の几帳面さと責任感から人一倍多くの仕事をこなしていた。半年前に本社から計画通りの業績が出ていないことを指摘され、それ以来仕事が頭から離れなくなり、休日も出勤して仕事をしていた。2か月前から気分が沈んで夜も眠れなくなり、1か月前からは仕事の能率は極端に低下し、部下たちへの指揮も滞りがちとなった。ある朝、「自分のせいで会社が潰れる、会社を辞めたい、もう死んで楽になりたい」と繰り返しつぶやいて布団にうずくまっていた。心配した妻が本人を連れて精神科病院を受診し、同日入院となった。入院後1週間が経過した時に気分を聞くと、返答までに長い時間がかかり、小さな声で「そうですねえ」と答えるのみであった。作業療法士の対応として適切なのはどれか。
1
退職を勧める。
2
気晴らしを勧める。
3
十分な休息を勧める。
4
自信回復のために激励する。
5
集団認知行動療法を導入する。
解答3(十分な休息を勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問19
8歳の男児。幼児期より落ち着きがなくじっとしていられず、家族で外出した際にはよく迷子になり、両親も養育に困難を感じていた。小学校に入学してからは、授業中に勝手に席を立って歩き出したり、順番を守ることも難しく、日常的に忘れ物や落とし物も多く、うっかりミスをして教師に注意されるが、その後も同じミスを繰り返していた。授業中は周囲の雑音に注意を削がれて勉強に集中できず、最近では学業不振が目立ち始めたため放課後等デイサービスで作業療法士が対応することになった。作業療法士の対応として適切でないのはどれか。
1
感覚統合療法を実施する。
2
ペアレントトレーニングを実施する。
3
社会生活技能訓練〈SST〉を実施する。
4
学校を訪問して授業の様子を観察する。
5
担当教員に本人の行動修正をより促すよう依頼する。
解答5(担当教員に本人の行動修正をより促すよう依頼する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問20
32歳の男性。統合失調症。これまで院内の外来作業療法に参加していたが、友人の就労を契機に本人も就労希望を口にするようになった。担当の作業療法士が院内のカンファレンスで、この患者の就労移行支援事業所利用を提案するにあたって最も重要なのはどれか。
1
罹病期間
2
幻聴の頻度
3
病識の程度
4
就労への意欲
5
統合失調症の病型
解答4(就労への意欲)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問3
50歳の女性。末梢神経麻痺により、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋(示指・中指)、長母指屈筋、方形回内筋、短母指外転筋、短母指屈筋(浅頭)、母指対立筋、第1・2虫様筋が麻痺している。適応する装具で正しいのはどれか。2つ選べ。
1
短対立装具(Bennett型)
2
長対立装具(Rancho型)
3
手関節駆動型把持装具(RIC型)
4
Thomas型装具
5
ナックルベンダー
解答2(2)、3(3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問4
9歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、座位保持は両手の支持が必要である。立位は介助があればわずかにできる。この児が机上で道具の操作を練習する際に両手を使用するための姿勢として最も難しいのはどれか。
1
車椅子で体幹ベルトを用いた座位
2
床上で両肘を机上に置いた長座位
3
床上で両肘を机上に置いた割り座
4
座位保持装置を使用した座位
5
立位台を使用した立位
解答2(床上で両肘を机上に置いた長座位)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問5
13歳の男子。1か月前から膝の疼痛が生じ、近医を受診。精査が必要となり大学病院へ紹介された。左大腿骨遠位に境界不明瞭な腫瘤を触れる。単純エックス線写真を図に示す。化学療法が始まり、リハビリテーション治療が処方された。リハビリテーション治療について正しいのはどれか。
1
易感染性に注意する。
2
積極的に患部のマッサージを行う。
3
患側の運動負荷は健側と同様でよい。
4
骨端線に近い病巣なので温熱療法が効果的である。
5
健側のリハビリテーション治療は化学療法後から行う。
解答1(易感染性に注意する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問6
50歳の男性。糖尿病。1か月前からインスリンによる治療が開始されている。空腹時血糖150mg/dL、HbA1cは7.5%であった。これまでに低血糖症状は認めていない。血糖コントロールの改善に向けた運動療法、生活指導で誤っているのはどれか。
1
歩数計を活用する。
2
運動は食後1時間後に行う。
3
階段を使用するように助言する。
4
低強度でのレジスタンス運動を行う。
5
1週間で合計60分の有酸素運動を行う。
解答5(1週間で合計60分の有酸素運動を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問7
65歳の女性。Parkinson病。Hoehn&Yahrの重症度分類ステージIII。屋内歩行は伝い歩きをしている。薬物コントロールができ次第、退院予定である。運動機能維持を目的とした作業療法で優先順位が低いのはどれか。
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問8
25歳の女性。交通事故による外傷性脳損傷(右前頭葉)。職場復帰を希望している。WAIS-IIIでは言語性IQが76、動作性IQが106、全検査IQが89。RBMTが19点、TMT-Aが81秒、TMT-Bが90秒、BADSが104点、FIMが120点。対人交流は良好である。2か月後の事務職への職場復帰を目的とした練習として適切なのはどれか。
1
電話の受付
2
企画書の作成
3
書類の片付け
4
会議の要約報告
5
金銭の会計処理
解答3(書類の片付け)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問10
19歳の男性。バイク事故で受傷。脊髄損傷完全麻痺(第10胸髄節まで機能残存)。ADLは自立し、今後は車椅子マラソンを行うことを目標に作業療法に取り組んでいる。車椅子を図に示す。マラソン用車椅子はどれか。
解答2(2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問11
57歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年が経過。四肢と体幹に重度の運動麻痺を生じてベッド上の生活となり、ADLは全介助。球麻痺症状を認め、安静時も呼吸困難を自覚している。この患者がコミュニケーション機器を使用する際の入力手段として適切なのはどれか。
解答5(外眼筋)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問12
26歳の男性。C6レベルの頸髄損傷完全麻痺。仕事中の事故により受傷し入院。翌日からリハビリテーションが開始され継続している。受傷後1か月での徒手筋力テストの結果を表に示す。
受傷後2か月で到達可能と予測される動作はどれか。
長短橈側手根伸筋 3
円回内筋 2
腕橈骨筋 4
上腕二頭筋 4
上腕三頭筋 0
1
更衣
2
自己導尿
3
プッシュアップ
4
万能カフを用いた食事
5
ベッドから車椅子への移乗
解答4(万能カフを用いた食事)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問14
32歳男性。統合失調症。入院後、症状が不安定で緊張が強い状態が続いている。この患者に対する作業面接で、オープンスペースを用いた場面設定として最も適切な図はどれか。
解答3(3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問18
16歳の女子。高校進学後から体型を笑われたように思い、極端な減量をして痩せが目立つようになった。2か月前から登校できなくなって入院治療を受けることになった。入院後、気分転換と早期の復学を目的とした作業療法が処方された。この患者に対する導入期の作業療法で最も適切なプログラムはどれか。
1
簡単なアクセサリーを作る創作活動プログラム
2
柔軟な思考を得るための小集団でのプログラム
3
体力増強のための機器を用いた運動プログラム
4
調理メニューのカロリー計算を行う教育的プログラム
5
退院後の生活のためのADLを中心とした退院準備プログラム
解答1(簡単なアクセサリーを作る創作活動プログラム)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問19
7歳の男児。幼児期から落ち着きがなく、一つのおもちゃで遊べないなどの行動があった。小学校入学後、長時間椅子に座れない、順番を待てない、注意散漫などの問題行動があり、外来作業療法を受けることになった。作業療法では、次第に活動に継続して取り組めるようになってきたが、協調動作が必要な作業は苦手である。知能検査では知的障害は認められなかった。作業療法を行う上での留意点として適切なのはどれか。
1
複数の課題を同時に提示する。
2
順番が守れない場合は厳しく注意する。
3
周囲に受け入れられる行動は積極的に褒める。
4
数週間継続して取り組める連続課題を実施する。
5
作業台の上にいろいろな道具や材料を揃えておく。
解答3(周囲に受け入れられる行動は積極的に褒める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問6
30歳の男性。右前腕部の悪性腫瘍に対し前腕切断術が施行された。断端の長さは標準断端であった。創治癒後、義手を製作することになった。義手装着訓練において正しいのはどれか。
1
屈曲手継手を選択する。
2
義手訓練は幻肢の軽減に有効である。
3
義手の手部先端は健側の中指先端と合わせる。
4
術後の断端管理として、弾性包帯を中枢部から末梢部に向けて巻く。
5
装着しての手先具単体の最大開き幅が50%以上であるかを判定する。
解答2(義手訓練は幻肢の軽減に有効である。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問7
60歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージII、クラス2。この患者の日常生活場面を図に示す。関節保護の指導をすべき動作はどれか。
1
①
2
②
3
③
4
④
5
5別冊 No. 3
解答5(5 別 冊 No. 3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問9
13歳の男子。現在、Duchenne型筋ジストロフィーのステージ6(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による。)。学校生活を送る上で優先的に行う支援はどれか。
1
歩行器の導入
2
給食の食形態変更
3
長下肢装具の導入
4
電動車椅子の導入
5
トイレの手すり設置
解答4(電動車椅子の導入)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問10
70歳の男性。慢性心不全。NYHA分類II度。安静時心拍数70/分、Karvonen法による運動時の1分間の目標心拍数はどれか。ただし、係数は0.5とする。
1
90
2
100
3
110
4
120
5
130
解答3(110)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問12
55歳の女性。乳癌。ステージIV。今回、両下肢の脱力を認めて受診した。腰椎と肋骨の多発病的骨折と診断された。L2以下の不全対麻痺を認め、放射線治療終了後に作業療法開始となった。ベッド上生活で食事以外には介助を要していた。Performance Statusは4である。患者は「足が動かないが、家族と暮らしたい」、家族は「できれば家につれて帰りたい」と希望した。この患者への作業療法について適切なのはどれか。
1
退院の時期を決定する。
2
下肢機能訓練は行わない。
3
福祉用具の適応を検討する。
4
現時点から積極的な離床を図る。
5
ADL訓練時にはコルセットは装着しない。
解答3(福祉用具の適応を検討する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問13
50歳の女性。脳出血後の左片麻痺。発症後2か月経過し、Brunnstrom法ステージ上肢Ⅴ、手指Ⅴであった。図の作業活動のうち、この患者が困難なのはどれか。
1
革細工
2
陶芸
3
マクラメ
4
木工
5
和紙ちぎり絵
解答3(3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問14
43歳の女性。アルコール依存症。高校卒業後、就職。20代から職場での緊張感で晩酌をする習慣があった。40歳ころから酒量が増え、二日酔いのまま出勤するようになった。上司に勤務態度を注意されたことで無断欠勤が目立つようになり、最近、泥酔状態で保護されて精神科病院に入院となった。離脱症状が落ち着いた後、作業療法が処方された。この時点での作業療法評価で最も重要度が高いのはどれか。
1
基礎体力
2
対人関係技能
3
断酒への意志
4
復職への意欲
5
問題解決能力
解答1(基礎体力)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問15
24歳の女性。大学卒業後に事務職として勤務していたが、汚物が付着していないかと気になり、頻繁に手を洗い何度も確認するようになった。確認行為により仕事に支障をきたすようになり退職した。家族は本人の確認行為に応じていた。精神科を受診したところ強迫性障害と診断され、外来での作業療法が処方された。作業療法士から家族へのアドバイスとして最も適切なのはどれか。
1
常に本人を監視するように伝える。
2
本人の再就職を促すように伝える。
3
家の中の消毒を徹底するように伝える。
4
病気の原因を本人と話し合うように伝える。
5
本人からの確認の要求に応じないように伝える。
解答5(本人からの確認の要求に応じないように伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問17
43歳の女性。うつ病。半年前に子供が1人暮らしを始めてから気分が落ち込み、布団で寝たままでいることが増えた。家事を夫が行うようになると、「夫に迷惑をかけている自分は生きている価値がない」と口にするようになり、夫に連れられ精神科クリニックを受診した。服薬治療が開始され、症状が改善してきたため外来作業療法が処方された。導入時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
スケジュール表に従った参加を促す。
2
枠組みのある構成的作業を導入する。
3
患者が作製した作品について賞賛する。
4
意欲の低下が認められても作業遂行を促す。
5
体調とともに気分も改善するため心配ないと励ます。
解答2(枠組みのある構成的作業を導入する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問18
19歳の男性。てんかん及び軽度知的障害(IQ60)。特別支援学校卒業後にクリーニング店に就職した。「接客態度が悪い」と注意されたことをきっかけに仕事に行けなくなり、引きこもりとなった。時々家族に暴力を振るうために、家族が主治医に相談して外来作業療法が処方された。本人、家族とも復職を希望している。この患者に対して優先すべき対応はどれか。
1
暴力の内省を促す。
2
対人技能の訓練を行う。
3
注意力を高める作業を行う。
4
てんかんの疾病教育を行う。
5
運動能力を高めるためのスポーツ活動を行う。
解答2(対人技能の訓練を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問19
22歳の男性。注意欠如・多動性障害。大学卒業後に営業職に就いた。顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き、上司が度々指導をしても改善しなかった。子供のころから不注意傾向があり、母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という。その後も失敗が続いて自信を喪失し、1週前から欠勤し精神科の受診に至った。入院となり作業療法が処方された。この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか。
1
仕事に適性がないと伝えて転職を勧める。
2
休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。
3
母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる。
4
上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する。
5
職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める。
解答2(休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問20
33歳の男性。ミュージシャンを志していたが、21歳時に統合失調症を発症し、2回の入院歴がある。3か月前から就労移行支援事業所への通所を開始し、支援によってコンサートホールの照明係のアルバイトに就いた。就労移行支援事業所のスタッフは、定期的に職場訪問を実施して本人と雇用主の関係調整を行っており、主治医やケースワーカーとも連携して支援活動をしている。この患者に行われているプログラムはどれか。
1
CBT〈Cognitive Behavioral Therapy〉
2
IPS
3
NEAR
4
SST
5
WRAP
解答2(IPS)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問2
80歳の女性。右変形性股関節症に対し人工股関節置換術(後方アプローチ)が施行された。現在、術後2週が経過し、患肢全荷重が許可されている。この患者に対するADL指導として最も適切なのはどれか。
1
割り座で靴下をはく。
2
椅子座位で床の物を拾う。
3
床の上で体育座りをする。
4
椅子座位で右下肢を上にして足を組む。
5
階段を降りるときは右足を先に下ろす。
解答5(階段を降りるときは右足を先に下ろす。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問8
33歳の男性。交通事故で完全頸髄損傷(C7頸髄節まで機能残存)を受傷した。受傷後2か月が経過し、全身状態は良好でADLの拡大が図られている。排泄については核上型神経因性膀胱と診断され、自排尿が困難である。この患者の排尿管理として適切なのはどれか。
1
圧迫排尿
2
骨盤底筋訓練
3
自己導尿
4
尿道カテーテル留置
5
膀胱瘻の造設
解答3(自己導尿)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問9
70歳の男性。診断名はCOPD。mMRC息切れスケールはグレード4、画像所見では肺の過膨張が指摘されている。在宅酸素療法が導入されていたが、感冒を契機に入院し、入院1週後に作業療法が開始となった。酸素安静時1L/分、労作時2L/分で、開始時(安静時)のバイタルサインは心拍数86/分、呼吸数22/分、SpO2 94%、修正Borg Scale 2であった。作業療法で最も適切なのはどれか。
1
食事は一度に多めに摂取するように指導する。
2
IADL指導はパンフレットのみで行う。
3
心拍数が110/分になったら中止する。
4
ADL訓練はSpO2 85%以上で行う。
5
洗体動作は呼気に合わせて行う。
解答5(洗体動作は呼気に合わせて行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問11
48歳の男性。脳梗塞後の右片麻痺。左利き。発症から5か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、下肢ともにⅢ。関節可動域制限は認めず、座位バランスは良好である。短下肢装具とT字杖で歩行は自立している。この患者に対する自助具で最も適切なのはどれか。
解答4(4)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問12
痙直型四肢麻痺の脳性麻痺児の抱き方で適切なのはどれか。2つ選べ。
解答2(2)、3(3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問13
65歳の男性。3年前から右手に振戦がみられるようになり、体の動きが固く、すくみ足がみられ、表情も乏しくなっていった。日常生活の支障に対して作業療法が処方されたが、本人は何かと理由をつけてなかなか参加せず、無為に過ごす様子が目立ってきた。この患者の治療方針を検討する際に、評価すべき精神医学的な合併症として最も重要なのはどれか。
1
うつ病
2
解離性障害
3
強迫性障害
4
身体表現性障害
5
統合失調症
解答1(うつ病)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問14
58歳の男性。不動産関係の会社勤務。半年前に新プロジェクトを担当してから、下肢のしびれと疼痛を訴えるようになった。整形外科や神経内科を受診したが、身体的な疾患は認めなかった。次第に食思低下や不眠を自覚したため、精神科を受診して入院となり、作業療法が導入された。開始当初に、「足のしびれや疼痛があるので整形外科を受診できるように担当医に伝えて欲しい」と作業療法士に訴えた。このときの作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1
訴えについては傾聴するに留める。
2
整形外科を受診できるよう担当医に掛け合うと約束する。
3
しびれや疼痛は精神的な問題であることを繰り返し説明する。
4
会社で担当した新プロジェクトをどのように感じていたか尋ねる。
5
作業療法に参加をすると下肢の痛みやしびれが軽減すると伝える。
解答1(訴えについては傾聴するに留める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問15
19歳の女性。大学生。1か月前から通学途中の電車の中で突然、強い不快感を覚え、大量の汗をかき、呼吸困難となり、このままでは死んでしまうのではないかと恐怖心を抱くようになった。次第に電車に乗れなくなり、通学ができなくなった。母親と精神科クリニックを受診して、外来作業療法が処方された。この患者の発作時に予想される症状はどれか。2つ選べ。
1
健忘
2
昏迷
3
振戦
4
せん妄
5
動悸
解答3(振戦)、5(動悸)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問16
35歳の男性。強迫性障害。中学生のころから洗浄強迫と確認癖があり、高校へ進学したが不登校が続き退学した。アルバイトに短期間従事したことがあるが未就労である。症状悪化のため半年前から精神科病院に入院し、家庭復帰を目的として作業療法を開始した。作業療法開始2か月目に「完全な作品ができない」と訴え、症状が増悪してきた。作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1
作業種目を変更する。
2
作業療法を中止する。
3
訴えを聞き、経過をみる。
4
担当作業療法士を交代する。
5
できている部分に患者の注意を向ける。
解答5(できている部分に患者の注意を向ける。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問17
52歳の男性。アルコール依存症。警備会社に勤務。若いころから飲酒が習慣化していたが、最近、朝から酒を飲むようになった。同居する両親に対する暴力行為で警察の介入があり、2日後に入院した。入院後、振戦せん妄が出現し、5日目に消失した。落ち着きがみられるようになり、作業療法が処方された。この時期に優先すべき作業療法の目的はどれか。
1
家族内での関係性を改善する。
2
基礎体力の回復・維持を行う。
3
ストレス対処技能を獲得する。
4
他者との協調的な活動を体験する。
5
職場復帰に向けた職業的技能を修得する。
解答2(基礎体力の回復・維持を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問18
32歳の女性。統合失調症。1年前から小売店で週3日のパート勤務をしているが、最近、同僚から嫌がらせを受けているという被害的な訴えが増え、主治医の指示で週2日、精神科デイケアを利用することになった。この患者の治療目的に合ったプログラムとして適切なのはどれか。
1
ACT
2
IPS
3
NEAR
4
SCIT
5
TEACCH
解答4(SCIT)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問19
32歳の女性。境界性パーソナリティ障害。高校生のころから情緒不安定で、慢性的な空虚感を訴えるようになった。卒業後は事務の仕事に就いたが、異性との交際のトラブルから抑うつ気分が強くなり、自傷行為を繰り返した。今回、尊敬していた職場の男性上司との関係が悪化したことを契機に自殺企図があり入院した。この患者に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
異性との交際トラブルについて指導する。
2
対人交流は病院スタッフと家族に限定する。
3
活動時間や活動場所は決めずに作業療法を行う。
4
トラブルがあった場合は担当スタッフを変更する。
5
患者と作業療法士の双方が守るべき規則を明確化する。
解答5(患者と作業療法士の双方が守るべき規則を明確化する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問20
26歳の男性。統合失調症。不動産会社社員。約半年前に仕事のトラブルから次第に欠勤するようになって退職し、引きこもりの生活になった。次第に服薬が不規則になり、幻聴と妄想が出現し入院となった。入院2か月で症状は改善したが、無為の生活が続いており、作業療法が処方された。この時期に優先すべき作業療法の役割はどれか。
1
仲間づくり
2
社会生活技能の習得
3
身辺処理能力の回復
4
対人交流技能の向上
5
基本的な生活リズムの回復
解答5(基本的な生活リズムの回復)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問2
43歳の女性。多発性硬化症。発症から3年経過。寛解と再燃とを繰り返している。四肢筋力は軽度低下し、表在感覚が軽度鈍麻している。疲労の訴えが多く、入院となった。最近徐々に視覚障害を生じてきた。この患者に対する作業療法で最も適切なのはどれか。
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問4
45歳の男性。2週前に下痢症状があった。2日前から両下肢に力が入りにくくなり、病院を受診し、Guillain-Barré症候群と診断された。意識は清明で、言語機能、認知機能に問題はなかった。四肢の腱反射は低下し、感覚障害を認め入院となった。入院後、上下肢筋力が低下し、座位や食事動作が困難となり、水を飲むときにむせるようになった。入院5日目の時点で行わないのはどれか。
1
嚥下訓練
2
呼吸訓練
3
筋力増強訓練
4
関節可動域訓練
5
座位のポジショニング
解答3(筋力増強訓練)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問7
40歳の女性。保険会社の営業職。くも膜下出血の診断で開頭クリッピング術が施行され、現在、回復期リハビリテーション病院に入院している。事務職への配置転換が可能であるが、本人は営業職への復職を希望している。身体機能に問題はない。Barthel Index 100点、HDS-R 25点、Kohs立方体組合せテストIQ 88、BIT 141点、RBMT標準プロフィール14点、BADS総プロフィール8点、TMT-A 120秒、TMT-B 145秒であった。復職に向けた作業療法として最も適切なのはどれか。
1
営業職への復職を勧める。
2
課題の間違いは翌日指摘する。
3
関わり続けるスタッフを固定する。
4
グループ訓練から個別訓練へ移行する。
5
メモリーノートの活用方法を指導する。
解答5(メモリーノートの活用方法を指導する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問8
49歳の男性。右利き。脳梗塞による右片麻痺、Brunnstrom法ステージ上肢III、手指III、下肢IV、感覚障害を認める。MMSEは30点、高次脳機能障害は認めない。杖と短下肢装具を使用して歩行は自立。ドライブが趣味である。運転再開に向けた自動車の改造として適切なのはどれか。2つ選べ。
1
移乗ボードの設置
2
体幹ベルトの使用
3
手動運転装置の設置
4
ハンドルにノブを設置
5
左アクセルペダルへの変更
解答4(ハンドルにノブを設置)、5(左アクセルペダルへの変更)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問11
28歳の女性。5年前の外傷性脳損傷による右片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢III、手指III。最近、右手指の屈曲拘縮が悪化し、手指衛生が困難となった。最も適切な装具はどれか。
1
BFO
2
RICスプリント
3
ナックルベンダー
4
パンケーキ型装具
5
コックアップ・スプリント
解答4(パンケーキ型装具)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問13
63歳の男性。脳出血による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢III、手指III、下肢IV。上肢の分離運動促通を目的とした自主訓練として最も適切なのはどれか。
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問17
55歳の男性。中学校教員。元来、几帳面で真面目な性格。半年前から経験のないバレー部の顧問を任され、心労が重なっていた。2か月前から早朝覚醒、食欲低下が出現し、抑うつ気分を自覚していた。1か月前から「どうやって授業をすればよいか分からない。死んで生徒にお詫びをしたい」などと述べるようになった。妻に付き添われて精神科を受診後、入院となり、薬物療法が開始となった。入院2週後から作業療法が開始された。作業療法開始時の対応で適切なのはどれか。
1
気分がよいときは薬を飲まないように伝える。
2
休息の重要性について説明する。
3
集団でのスポーツ活動を優先する。
4
授業のやり方について相談に乗る。
5
早期退職を勧める。
解答2(休息の重要性について説明する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問19
60歳の男性。Alzheimer型認知症。若いころから日曜大工が趣味で、本棚や花壇などを作っていた。1年前から食事をしたことを忘れるようになった。最近、置き忘れた財布を「盗まれた」などと言い、家庭内でのトラブルが多くなり精神科を受診して入院となった。作業療法導入時、「ここは学校ですか。私は仕事がありますので帰ります」と言い、作業療法室内を歩き回り、他の患者に対する怒声や暴言が観察された。この時期の作業療法士の対応で優先すべきなのはどれか。
1
患者の言動を厳しく叱責する。
2
職業リハビリテーションを導入する。
3
場の雰囲気に馴れるように援助する。
4
本棚作りなどの木工作業を導入する。
5
記憶力の改善を目的とした活動を導入する。
解答3(場の雰囲気に馴れるように援助する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問20
42歳の女性。統合失調症。定期的に訪問看護を受けながら社会生活ができている。服薬が不規則になったり、強いストレス状況下で時折幻聴があるが、ある程度は対処できている。本人は、一般就労を希望しており、訪問看護と外来作業療法で支援することになった。訪問看護師からの情報では、本人の部屋には服や食器が散乱しているとのことであった。開始当初の作業療法士の対応で最も優先すべきなのはどれか。
1
本人の部屋の整理整頓を促す。
2
本人の興味や関心事を把握する。
3
規則的な服薬の重要性について指導する。
4
幻聴があるので入院治療を受けるように促す。
5
作業療法士自身の私生活について積極的に伝える。
解答2(本人の興味や関心事を把握する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問5
55歳の男性。右利き。交通事故により右上腕切断(断端長22cm、90%残存)となった。既往歴として左片麻痺があった。MMTで肩甲骨外転は右5・左3。肩関節可動域は、屈曲が右160度・左140度、内旋が右45度・左50度であった。義手適合判定を行ったところ、肘90度屈曲位で手先具が完全には開かなかった。最も考えられる原因はどれか。
1
ケーブルが短すぎる。
2
左側の肩甲帯の筋力が低下している。
3
前腕支持部のトリミングが不良である。
4
ソケットがオープンショルダー式である。
5
右側の肩関節の内旋可動域に制限がある。
解答2(左側の肩甲帯の筋力が低下している。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問6
車椅子の写真を図に示す。使われている部品はどれか。
1
リクライニング式バックサポート
2
開き式フット・レッグサポート
3
デスク型アームサポート
4
ノブ付きハンドリム
5
トグル式ブレーキ
解答5(トグル式ブレーキ)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問9
55歳の女性。右利き。脳梗塞による左片麻痺。発症15日目のBrunnstrom法ステージは上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅲ。歩行中、左膝折れや反張膝はないが軽度の内反尖足を認める。感覚障害および高次脳機能障害を認めない。早期に移動能力を獲得するために最も適切な装具はどれか。
1
靴型装具
2
硬性膝装具
3
短下肢装具
4
長下肢装具
5
骨盤帯付長下肢装具
解答3(短下肢装具)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問10
72歳の男性。糖尿病性腎症。独居。下肢筋力には低下を認めず、ADLは自立している。BMIは30。1.5kmの距離の将棋教室にバスで週2回通っている。腎機能は糸球体濾過量40mL/分/1.73㎡(CKD病期ステージ3b:中等度〜高度低下)を認めたため入院となった。その他の併存疾患は認めていない。退院時の生活指導で適切なのはどれか。
1
高蛋白食を勧める。
2
高負荷での筋力増強運動を指導する。
3
Borg指数17の有酸素運動を指導する。
4
将棋教室まで歩いて通うように助言する。
5
家事はヘルパーに依頼するように助言する。
解答4(将棋教室まで歩いて通うように助言する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問11
62歳の男性。畑で野焼き中に熱傷になったため救急車で搬入された。搬入時の両下肢の熱傷部位を図に示す。全身の熱傷面積は35%である。熱傷で正しいのはどれか。
1
疼痛評価が必要である。
2
熱傷深度はⅠ度である。
3
全身症状の観察は必要ない。
4
気道熱傷は予後因子ではない。
5
熱傷面積は予後因子ではない。
解答1(疼痛評価が必要である。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問12
86歳の女性。介護老人保健施設に入所中。トイレで便座から立ち上がる際、突然大量の嘔吐をした。2日前から同施設内で3名のノロウイルス感染症が発生している。ノロウイルスの感染症対策で正しいのはどれか。2つ選べ。
1
介助していた職員を隔離する。
2
入所者に手指衛生を指導する。
3
吐物の清拭時に防護具を着用する。
4
全職員に抗ウイルス薬を予防投与する。
5
トイレの手すりの消毒にはアルコールが推奨される。
解答2(入所者に手指衛生を指導する。)、3(吐物の清拭時に防護具を着用する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問14
17歳の女子。半年前からダイエットを始め、最近、極端な食事制限をするようになった。身長は156cmで体重は46kgから32kgに減少した。学校で嘔吐して倒れて、その後歩行困難となったため救急外来を受診した。精神科を紹介されて入院となり、精神科作業療法が処方された。導入時の作業療法で最も適切な活動種目はどれか。
1
料理
2
屋外スポーツ
3
集団対抗ゲーム
4
陶芸の花瓶製作
5
スタンプ模様の革細工
解答5(スタンプ模様の革細工)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問16
38歳の女性。統合失調症。長期入院後、ACTチームによる訪問支援を受けながら一人暮らしを始めた。服薬は自己管理。時折聞こえる幻聴に対処できていたが、部屋は整理整頓できていない。最近、就労希望を受けて、ACTチームの作業療法士が就労支援を担当することになった。作業療法士の対応で最も優先すべきなのはどれか。
1
幻聴が聞こえる頻度について確認する。
2
本人が望む職種や条件について聞き取る。
3
就労継続支援B型事業所への見学を計画する。
4
部屋の清掃ができるようになってから就労を考えるように促す。
5
就職活動に向けて主治医に服薬について相談することを提案する。
解答2(本人が望む職種や条件について聞き取る。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問17
36歳の女性。5か月の乳児の子育て中。1か月前から周囲への興味と関心が低下し、育児がおろそかになってきた。物事の判断が鈍くなり、育児に自信をなくし、ささいなことで不安になった。うつ病と診断され、乳児を実母に預けて入院した。入院後早期に不安の軽減を目的に作業療法が開始された。導入時の作業療法で優先すべき対応はどれか。
1
運動で体力の増強を図る。
2
趣味をみつけるよう働きかける。
3
子育てに関するアドバイスを行う。
4
集団レクリエーションで気分転換を図る。
5
ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。
解答5(ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問18
51歳の男性。境界性パーソナリティ障害。見捨てられ不安が強く、職場や家庭での対人関係が不安定であった。ストレスが強くなると自傷行為や暴力行為を繰り返し、ストレスが軽減すると精神科デイケアに安定して通所した。母親がデイケア担当の作業療法士に患者対応のアドバイスを求めた。母親への助言・指導で適切でないのはどれか。
1
家族会に関する情報提供を行う。
2
家族自身の時間を確保する意義を伝える。
3
患者の言動には一喜一憂しないように伝える。
4
自傷行為の予防のために常時監視するように促す。
5
家族への暴力行為があるときはその場を離れるように助言する。
解答4(自傷行為の予防のために常時監視するように促す。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問19
70歳の男性。統合失調症。数回の入院歴があるが、精神科デイケアを利用しながら独居生活を継続していた。半年前に脳梗塞を発症し、軽度の右片麻痺を呈した。最近、体力低下が原因でデイケアへの通所回数が減り、「家事ができなくなった」と訴えた。今後、独居生活が困難になることが予想された。現時点で、精神科デイケアの担当作業療法士が優先して検討すべきものはどれか。
1
精神科病院への入院
2
介護保険サービスの利用
3
同行援護のサービス利用
4
重度認知症患者デイケアの利用
5
障害者地域生活支援センターの見学
解答2(介護保険サービスの利用)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問20
80歳の男性。3年前にAlzheimer型認知症と診断された。妻の介護で在宅生活を続けてきたが、夜間不眠、妄想と興奮が顕著となり入院治療を受けた。その後、症状が落ち着き、在宅復帰の前段階として介護老人保健施設に入所した。この入所者の行動・心理症状の評価で適切なのはどれか。
1
ADAS
2
CDR
3
FAB
4
FAST
5
NPI
解答5(NPI)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問2
65歳の女性。専業主婦。右利き。上肢の振戦のため心配した夫に伴われて来院した。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージⅠ。入院後に内服投与が開始され、2週後退院となった。退院時に安静時振戦は消失したが、右下肢の固縮および右すり足を認めた。片脚立位で右が10秒、左が20秒。ADLは自立しているが、箸の使用と書字に時間がかかる。退院後のプログラム内容で適切でないのはどれか。
1
散歩
2
太極拳
3
フレンケル体操
4
手内筋の伸張運動
5
床に置かれた物品の整理
解答3(フレンケル体操)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問3
62歳の女性。5か月前に左半身の脱力のため救急車で搬入され、右視床出血と診断された。現在、Brunnstrom法ステージは上肢Ⅳ、手指Ⅲ、下肢Ⅲであり、座位では右に重心が偏移し、頸部は右に回旋していた。図のような検査所見を呈している。作業療法プログラムで最も適切なのはどれか。
1
右側から声掛けを行う。
2
座位で左から右に輪移動を行う。
3
頸部を左回旋させて塗り絵を行う。
4
ADL訓練は視覚認知の改善を図ってから行う。
5
机上課題では左側に壁がくるように座席を配置する。
解答3(頸部を左回旋させて塗り絵を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問4
55歳の女性。趣味のガーデニングで手根管症候群となり正中神経低位麻痺を呈した。この患者のスプリント製作で最も適切なのはどれか。
1
母指は指腹まで覆う。
2
手背部で中手骨頭部を圧迫する。
3
母指を示指と対立位に保持する。
4
近位端は前腕近位2/3の位置とする。
5
遠位端はⅡ〜Ⅴ指のMP関節の掌側部を覆う。
解答3(母指を示指と対立位に保持する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問8
80歳の男性。糖尿病で治療中。意識混濁と呂律緩慢のため救急搬入された。初診時の心電図(図A)と頭部MRI拡散強調像(図B)を図に示す。この疾患の再発予防に使用される最も適した薬剤はどれか。
1
硝酸薬
2
β遮断薬
3
抗凝固薬
4
ステロイド薬
5
抗てんかん薬
解答3(抗凝固薬)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問9
70歳の女性。独居。身長155cm、体重52kg。自宅で転倒。右大腿骨頸部骨折と診断され、右人工骨頭置換術(後方アプローチ)を受けた。術後、回復期リハビリテーション病院を経て自宅退院の見込みである。右股関節の屈曲角度は100度、伸展0度である。左下肢機能には問題を認めない。屋内外は杖歩行自立。現状の家屋環境を図に示す。退院時に向けた環境調整で最も適切なのはどれか。ただし、手すりの高さはすべて適切である。
1
浴槽内いすを設置する
2
屋内階段の壁側にも手すりを設置する
3
補高便座を設置する
4
玄関の上がりかまちに踏み台を設置する
5
屋外階段の手すりの平坦部分を取り除く
解答1(1)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問10
72歳の男性。在宅酸素療法中。呼吸困難が増悪したため入院し、作業療法が開始された。開始時の胸部CTを図に示す。mMRCはGrade 4であり、酸素流量は安静時3L/分、労作時5L/分であった。この患者の日常生活指導で最も優先されるのはどれか。
1
口すぼめ呼吸を指導する。
2
更衣動作は素早く行わせる。
3
呼吸困難時には深呼吸を促す。
4
立ち上がってすぐに移動する。
5
短時間で動作を区切って休憩する。
解答5(短時間で動作を区切って休憩する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問11
14歳の女子。強度の弱視(両眼の視力の和が0.04未満、両眼の矯正視力が0.2)で特別支援学校に通っている。日常生活や学校生活において使用しない支援機器はどれか。
1
遮光眼鏡
2
罫プレート
3
プリズム眼鏡
4
内側黒色の茶碗
5
コンピューター(タッチパネル画面付き)
解答3(プリズム眼鏡)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問12
58歳の男性。脳梗塞後の左不全片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅲ。短下肢装具装着で杖歩行が可能である。MMSEは25点、高次脳機能障害はない。利き手は右手である。山間部に在住であり自動車の運転が必要である。同居の妻は運転免許を取得していない。オートマチック車での運転再開に向けて作業療法を開始した。運転再開支援で最も適切なのはどれか。
1
運転免許を更新するために教習所に通うように指導する。
2
運転再開には臨時適正検査を受けるように指導する。
3
スライディングボードを使用するように指導する。
4
運転時には妻を助手席に乗せるように指導する。
5
運転再開の許可は作業療法士が行う。
解答2(運転再開には臨時適正検査を受けるように指導する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問13
56歳の女性。4年前に関節リウマチと診断された。Steinbrockerのステージ3、クラス3。趣味は料理、手芸および絵画で活動への意欲は高い。両肩関節と両股関節の可動域制限は著明であり、起き上がりが困難である。後頸部と両膝の痛みを訴えている。作業療法で適切なのはどれか。
1
趣味活動の絵画は中止する。
2
柔らかいマットレスの導入を勧める。
3
高さのある枕を使用するように勧める。
4
等張性収縮を利用した上肢の筋力維持を図る。
5
料理の際は座面の高い椅子を使用するように勧める。
解答5(料理の際は座面の高い椅子を使用するように勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問14
58歳の男性。アルコール依存症。長年、製造業に従事し晩酌を欠かしたことはなかった。徐々に飲酒量が増え、連続飲酒で入退院を繰り返している。今回Wernicke脳症のため入院となり、その後Korsakoff症候群が残遺した。状態が安定したため作業療法が処方された。この患者に出現する可能性が高い症状はどれか。
1
観念奔逸
2
体感幻覚
3
不安発作
4
記銘力障害
5
フラッシュバック
解答4(記銘力障害)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問15
11歳の男児。知的障害。ゲームソフトを買ってもらえなかったことをきっかけに、母親への暴力が激しくなり精神科に入院した。入院1週後、興奮は徐々に落ち着いてきたため、作業療法が導入された。この患児に対して行う作業療法で適切でないのはどれか。
1
暦年齢相応の作業を用いる。
2
障害の特性を家族に説明する。
3
患児が興味を示す作業から導入する。
4
指示をする際には称賛し動機付けを高める。
5
親子の自然な情緒的交流ができるように支援する。
解答1(暦年齢相応の作業を用いる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問16
60歳の女性。専業主婦。Alzheimer型認知症。1年前から最近の出来事を徐々に思い出せなくなり、家に引きこもりがちになった。趣味をする気力がなくなり近所づきあいも減った。「物が盗まれた」などの被害的な言動が増加したため、心配した夫に伴われて精神科を受診した。服薬治療を開始し、重度認知症患者デイケアを利用することとなった。この患者の特徴で適切なのはどれか。
1
認知機能が変動する。
2
いつも同じ席に座りたがる。
3
具体的な幻視について話す。
4
睡眠時に大きな声で寝言を言う。
5
外出時に帰ることができなくなる。
解答5(外出時に帰ることができなくなる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問17
24歳の女性。双極性障害で休職中。半年前に会社で興奮状態となったため精神科を受診し、外来で薬物療法が開始となった。3か月前から気分は安定し、生活リズムが改善してきた。1か月前から職場復帰を目指して外来作業療法が行われている。作業療法中に「薬の副作用が心配なので内服をやめたい」と相談があった。作業療法士の声かけで適切なのはどれか。2つ選べ。
1
「量を減らして飲んで下さい」
2
「薬には副作用があるものですよ」
3
「どのような副作用が心配ですか」
4
「内服を中止して様子をみましょう」
5
「次の外来で医師に相談してみましょう」
解答3(「どのような副作用が心配ですか」)、5(「次の外来で医師に相談してみましょう」)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問18
23歳の男性。中学時代から引きこもりがあり、自宅では一人で工作やプラモデル作りをしていた。20歳時に通信制高校を卒業したが、就職せずに自閉的な生活を送っていた。睡眠障害で精神科を受診し、社交不安障害と診断された。薬物療法で外出可能な状態となり、外来作業療法が開始された。導入期の作業療法で最も適切なのはどれか。
1
言語的交流が必要な作業を行う。
2
就職希望の職種の聴取を行う。
3
他者と共同製作作業を行う。
4
プラモデル製作を行う。
5
履歴書の書き方の学習会に参加する。
解答4(プラモデル製作を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問19
65歳の男性。2年前から便秘や立ちくらみが目立ち、人物を誤認することもあった。最近、小刻み歩行と手の震えが目立ち、壁のシミを「虫がいる」と発言するようになった。家族への暴言が多くなり対応困難で入院となった。入院後、作業療法が処方され、集団作業療法が行われている。この患者に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
性的逸脱行為に注意する。
2
複数の課題を同時進行で行う。
3
認知機能の日内変動に注意する。
4
未経験の活動種目を中心に行う。
5
流動的に活動メンバーを入れ替える。
解答3(認知機能の日内変動に注意する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問20
34歳の女性。統合失調症。大学卒業後に就職したが、すぐに退職し、精神科デイケアに通所しながら就労移行支援事業所を利用することになった。IPSによる就労移行支援を2年間利用後にケーキ屋に就職した。しかし注意・集中力の低下により、商品名を覚えるのが困難で1年で退職し、精神科デイケアの作業療法士に「一般就労をしたい」と相談した。患者への提案で最も適切なのはどれか。
1
就労定着支援の利用を勧める。
2
休息を目的とした入院を勧める。
3
一般就労をあきらめるように伝える。
4
就労継続支援A型事業所を紹介する。
5
認知機能の改善を目指したプログラムへの参加を勧める。
解答5(認知機能の改善を目指したプログラムへの参加を勧める。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問3
59歳の男性。右利き。脳梗塞による左片麻痺。発症21日目のBrunnstrom法ステージは上肢Ⅳ、手指Ⅲ、下肢Ⅲ。表在感覚は上肢手指下肢共に鈍麻。椅子座位で机上の布を用いたワイピングの上肢機能的訓練を図のように行った。訓練の目的はどれか。2つ選べ。
1
握力の改善
2
手指の巧緻性の改善
3
肘の分離運動の改善
4
手背の表在感覚の改善
5
肩甲帯の前方突出運動の改善
解答3(肘の分離運動の改善)、5(肩甲帯の前方突出運動の改善)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問4
54歳の女性。手内筋が萎縮し、環指と小指はMP関節が過伸展し、PIP関節・DIP関節が屈曲している。また、環指と小指のしびれの訴えがある。薬物療法と装具療法が開始された。この患者が使用する装具で適切なのはどれか。
1
短対立装具
2
ナックルベンダー
3
バデイスプリント
4
逆ナックルベンダー
5
コックアップ・スプリント
解答2(ナックルベンダー)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問5
45歳の女性。右乳癌の診断で、右乳房切除および腋窩リンパ節郭清術を受けた。術後1年経過。右上肢にリンパ浮腫(病期分類Ⅰ期)を生じた。患側の生活指導で最も正しいのはどれか。
1
上肢を挙上する。
2
上肢へ負荷をかける。
3
マッサージは強めにする。
4
肩関節の可動域訓練は避ける。
5
50mmHgの上肢スリーブを装着する。
解答1(上肢を挙上する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問6
35歳の男性。交通事故により頸髄損傷完全麻痺(第4頸髄節まで機能残存)で回復期リハビリテーション病棟に入院中である。60歳代の父母との同居を見据えて作業療法を実施している。介助量軽減に向けた支援機器・自助具を図に示す。導入で正しいのはどれか。2つ選べ。
解答1(1)、5(5 別 冊 No. 2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問8
72歳の男性。脳血管障害による左片麻痺。Brunnstrom 法ステージ上肢III、手指 III、下肢V。回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。病室ではベッドから起き上がり、端座位は可能である。車椅子からベッドへの移乗動作は自力でできるが、ベッドから車椅子への移乗動作は触れる程度の最小介助が必要である。
この患者の病棟でのベッドから車椅子への移乗動作自立に向けた指導で適切なのはどれか。
1
浅く腰掛けさせる。
2
麻痺側下肢を軸に回転する。
3
車椅子はベッドに平行に設置する。
4
足部を膝より前方へ出して立ち上がる。
5
ベッドの高さを車椅子より低くしておく。
解答1(浅く腰掛けさせる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問10
49歳の男性。右利き。右中大脳動脈領域の脳梗塞。回復期リハビリテーション病棟で作業療法が開始された。左上下肢に中等度の運動麻痺がある。BITは通常49/146、行動47/81。車椅子では常に図のような姿勢がみられた。この患者への作業療法で最も適切なのはどれか。
1
PQRST法
2
間隔伸長法
3
視覚走査法
4
遮断除去法
5
視覚イメージ法
解答3(視覚走査法)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問12
72歳の女性。慢性心不全。左室駆出率〈LVEF〉は35%、NYHA分類はⅢ度。今回、心不全の急性増悪で入院した。経過良好で退院に向けて作業療法が開始された。認知機能の低下を認める。入院前は平屋に独居で生活しており、自宅退院に向けて不安が残る。介護保険の要介護認定は未申請である。退院に向けた作業療法で誤っているのはどれか。
1
要介護認定の申請を勧める。
2
入浴は半身浴とするよう指導する。
3
心電図モニター下で炊事動作訓練を行う。
4
Borg指数15〜18の範囲での活動を指導する。
5
日常生活活動は最高心拍数の50〜70%で行う。
解答4(Borg指数15〜18の範囲での活動を指導する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問15
34歳の女性。中学校教諭。既婚で4歳と6歳の子どもがいる。半年前に学年主任になった頃から不眠が続き、欠勤が多くなった。3か月前から食欲不振、焦燥感および不安感が出現し、「死にたい」と訴えたため精神科を受診した。診察の結果、休職して入院治療を受けることになった。入院後、食欲は改善し、焦燥感と不安の訴えは少なくなったが、意欲低下の状態が続き、対人交流が苦痛であると訴えた。入院3週目に意欲の向上を目的に作業療法が開始された。
作業療法開始から5週後、安定して作業療法に参加し意欲的に活動に取り組むようになったため、家庭復帰と職場復帰が検討された。しかし、本人は家事や育児などの日常生活に対する不安を訴えている。この時点での作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1
現職復帰にむけたOJTを計画する。
2
小グループでの家事訓練を計画する。
3
退院後の生活スケジュールを検討する。
4
退院後の外来作業療法での支援を検討する。
5
退院前訪問指導による生活場面の把握を行う。
解答1(現職復帰にむけたOJTを計画する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問19
33歳の女性。統合失調症。半年ほど前から「誰かに見張られている」と言い、近隣でのトラブルが続いて再入院となった。入院後、生活リズムの改善を目的に本人が希望した手工芸の活動が開始された。作業療法開始3週で安定して活動に参加できるようになったが、依然として意欲低下があり、活動中に「見張られていて不安だから作業療法をやめたい」と申し出た。この時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
作業種目を変更する。
2
妄想の内容を詳細に聞き出す。
3
作業療法の参加を直ちに中止する。
4
手工芸を継続できるような声かけを行う。
5
「見張られている」という事実がないことを説明する。
解答4(手工芸を継続できるような声かけを行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問3
67歳の男性。右利き。灯油による引火で右前腕以遠にⅢ度の熱傷を受傷した。救命救急センターに搬送され、壊死組織のデブリドマンを施行され、植皮術が行われた。術後3日目にベッドサイドで作業療法を開始した。この時点での受傷手への対応で正しいのはどれか。
1
抵抗運動
2
安静時の挙上
3
動的スプリント製作
4
他動関節可動域訓練
5
弾性包帯による圧迫療法
解答2(安静時の挙上)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問5
69歳の女性。関節リウマチ。45歳で診断を受けて投薬治療が開始された。SteinbrockerのステージⅢ、クラス2。両手指は軽度尺側偏位で動揺性を認めるが痛みはない。右小指にはスワンネック変形を認める。評価時には「日常生活でしっかり手を使うようにしないと関節の変形が進む」と認識していた。作業療法で最も優先順位が高いのはどれか。
1
関節保護指導
2
上肢等張性筋力訓練
3
午前中の家事実施を指導
4
柔らかいマットレスの導入
5
右小指のリングスプリントの製作
解答1(関節保護指導)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問6
52歳の男性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後14日目に回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。意識は清明で、認知機能に問題はない。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅴ。疼痛や浮腫はない。機能回復を目的とした作業療法を図に示す。現時点でこの患者の右上肢に行う訓練で最も適切なのはどれか。
1
ペグ差し
2
立位での輪投げ
3
両手でボールを受ける
4
輪を背中で持ち替え
5
肘伸展位での窓拭き
解答4(4)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問7
19歳の男性。身長170cm、体重60kg。頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)。車椅子は全幅70cm、全長120cm。車椅子とベッド間の移乗は前・後方移動で自立し、ADLは自助具や環境整備で自立の見込みを得た。住宅改修図を図に示す。正しいのはどれか。
1
①屋外スロープの勾配を1/6にした。
2
②居間と台所の開口部の幅を80cmにした。
3
③車椅子が回転するポーチの幅を140cmにした。
4
④歩行者とすれ違うための廊下幅を120cmにした。
5
⑤床面から浴槽の縁までの高さを80cmにした。
解答3(③③車椅子が回転するポーチの幅を140cmにした。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問8
8歳の女児。脳性麻痺痙直型両麻痺である。ボール遊び時の姿勢設定を図に示す。この児の適切な姿勢設定はどれか。
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問11
57歳の女性。右利き。5年前から多発性筋炎でステロイド治療中。約1か月前から四肢の脱力と易疲労性が著しく、多発性筋炎の増悪と診断された。嚥下機能は保たれている。スプーンの把持は可能だが、食事の途中で口まで運べなくなり介助を要する。この患者への対応で適切なのはどれか。
1
BFOの使用を検討する。
2
利き手交換訓練をする。
3
スプーンの柄の形状を検討する。
4
上肢の使用を控えるよう指導する。
5
高負荷で上肢の筋力増強訓練をする。
解答1(BFOの使用を検討する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問12
48歳の男性。ALS。発症後8年が経過し在宅生活を続けている。四肢や体幹に運動麻痺を生じて、手指筋力はMMT0レベル、ADLは全介助。さらに錐体路障害の症状を認め、人工呼吸器を装着している。この患者が導入するコミュニケーション機器で適切なのはどれか。2つ選べ。
1
人工喉頭
2
透明文字盤
3
キーボードカバー
4
音声メモICレコーダー
5
眼球運動センサースイッチ
解答2(透明文字盤)、5(眼球運動センサースイッチ)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問18
70歳の男性。前頭側頭型認知症。元来真面目な性格であった。ここ数年は平気で他人の物を盗るようになり、注意されても意に介さなくなった。また、些細なことで怒り出すため、対応に困った家族が主治医と相談し、デイケアに通所し、作業プログラムに参加することになった。この患者への対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1
抽象的な指示を与える。
2
作業に失敗したら叱責する。
3
作業台の席替えを頻繁に行う。
4
道具を見やすいところに置く。
5
作業を決まった手順で行わせる。
解答4(道具を見やすいところに置く。)、5(作業を決まった手順で行わせる。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問19
33歳の女性。1年前から娘の不登校で心労が重なっていた。1か月前から不眠と意欲低下が出現した。2週前からは口数が減り、食事をほとんど口にせず、「私は母親失格です」と涙をこぼすようになった。夫に付き添われ精神科を受診し入院となり、作業療法が開始された。入院10日目、担当する作業療法士に「もう死なせて下さい。今日で終わりにしたいです」と訴えた。作業療法士の対応で適切なのはどれか。
1
「世の中にはもっと苦しい人もいます」
2
「死にたいなどと言わずにもっと頑張りましょう」
3
「薬が効いていないので、主治医に伝えておきます」
4
「なぜそのような気持ちになったのか、聞かせて下さい」
5
「まだ入院したばかりですから、辛くても我慢して下さい」
解答4(「なぜそのような気持ちになったのか、聞かせて下さい」)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問20
31歳の女性。小学生の頃から虚無感を抱くことが多かった。高校では異性との交際が活発であった。相手に過度に依存的になったかと思うと些細なきっかけで罵倒する行動がみられた。別れを切り出されると自殺をほのめかしたり、リストカットで相手を引き留めようとしたりすることが多く、成人してからも続いた。今回も自傷行為のためパートナーと精神科外来を受診した。この患者の治療法で適切でないのはどれか。
1
認知行動療法
2
力動的精神療法
3
弁証法的行動療法
4
TEACCHプログラム
5
メンタライゼーション療法
解答4(TEACCHプログラム)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問4
22歳の男性。海に飛び込んで頭部を強打し、頸髄損傷(完全麻痺)と診断された。受傷後2週の筋力はMMTで三角筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋は段階4。橈側手根伸筋、円回内筋、橈側手根屈筋、上腕三頭筋は段階0であった。この患者の残存機能を活用した食事動作の支援用具はどれか。
1
PSB
2
万能カフ
3
ポケット付き手関節伸展保持装具
4
食事ロボット
5
太柄スプーン
解答3(3)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問7
30歳の女性。右上腕切断標準断端。上腕義手は差し込み式ソケット、8字ハーネス、複式コントロールケーブルシステム、随意開き式能動フックで構成されている。適合判定の際、肘90度屈曲位で手先具が完全には開かなかった。原因で最も考えられるのはどれか。
1
フックのゴムが弱い。
2
ケーブルハウジングが短すぎる。
3
残存肢の肩甲帯の筋力が低下している。
4
前腕支持部のトリミングが不良である。
5
切断肢の肩関節の回旋可動域に制限がある。
解答3(残存肢の肩甲帯の筋力が低下している。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問8
5歳の男児。重症心身障害児施設に入所している。四肢に強い筋緊張があり、重度の側弯症もある。言語による意思表示は困難であり、食事は経管栄養である。作業療法士がこの児に対して最初にすべき日常生活の基盤づくりで最も適切なのはどれか。
1
飲水訓練を開始する。
2
複雑な課題を自力で行わせる。
3
座位ポジショニングを実施する。
4
言語訓練を中心にアプローチする。
5
他児との交流を通じて社会性を養う。
解答3(座位ポジショニングを実施する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問12
65歳の男性。喫煙歴40年。最近、階段を昇ると強い息切れを感じるようになり受診。 FEV1:1.2 L、 % VC:82 %、 FEV 1/FVC:55 %、 SpO2:95 %(安静時)、 mMRC スケールは Grade 2であった。日中は自宅で過ごすことが多く、洗濯や簡単な料理などは自分で行っている。
この患者へのADL指導で最も適切なのはどれか。
1
洗髪動作は両手で行う。
2
食事の際にはPSBを使用する。
3
洗体時にはハンドタオルの使用を勧める。
4
動作時の口すぼめ呼吸の実施を指導する。
5
呼吸困難を認めればベッド上で過ごすように助言する。
解答4(動作時の口すぼめ呼吸の実施を指導する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問13
72歳の女性。右利き。左被殻出血後6週が経過した。現在、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。Brunnstrom法ステージは右上肢III、手指II、下肢IVであり、座位保持は自立している。言語理解と発語に問題はない。食事動作はFIMで6、更衣(上半身)は3であった。興味関心チェックシートでは「料理」や「園芸」への関心が示されていた。作業療法で最も適切なのはどれか。
1
集団活動を導入する。
2
利き手交換訓練を行う。
3
上肢の機能回復を優先する。
4
食事動作訓練を積極的に行う。
5
園芸は退院後の課題と位置づける。
解答2(利き手交換訓練を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問17
27歳の男性。統合失調症。大学卒業後、アルバイト経験はあるが、短期間での離職を繰り返している。最近、主治医の指示で精神科デイケアに通所し、就労に向けて準備を進めることになった。デイケアでは、作業に関する質問ができず、一方的に他患に話すなどの様子が見られた。この患者に行うプログラムで最も適切なのはどれか。
1
ACT
2
IPS
3
NEAR
4
SST
5
TEACCH
解答4(SST)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問18
16歳の女子。中学時にダイエットに成功し周囲に認められたと感じた。その後、進路相談で高い目標設定をして過食嘔吐が増強した。志望校に入学後、るいそうが進行して5月に校内で倒れ、救急搬送された。入院1か月後に身体状態が改善し、作業療法が開始された。作業療法で「気分転換したい」「過食嘔吐をなくしたい」と希望した。導入時の作業療法のプログラムで最も適切なのはどれか。
1
院外をウォーキングする。
2
集団作業療法から導入する。
3
完成作品の改善点を話し合う。
4
食品の正しい知識を勉強する。
5
アイロンビーズでコースターを作成する。
解答5(アイロンビーズでコースターを作成する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問19
72歳の女性。元来多趣味で、特にパッチワークの小物作りに熱心であった。半年ほど前から物忘れがひどくなり、日常生活に支障をきたすようになった。最近は、食事もせずに抑うつ的な行動が多くなったため、精神科で入院治療を受けることになった。入院時のHDS‐Rは17点であった。入院3週目より食事がとれるようになり作業療法が開始された。導入時の作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1
作業の全工程をまとめて説明する。
2
休憩の時間管理は作業療法士が行う。
3
パッチワークの小物作りを実施する。
4
複数の作業療法士が交替で担当する。
5
活動中の参加メンバーとの交流を制限する。
解答2(休憩の時間管理は作業療法士が行う。)、3(パッチワークの小物作りを実施する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問20
28歳の男性。営業職。上司からのハラスメントでうつ状態になり、退職して1か月の入院治療を受けた。退院後、就労準備を目的とした外来作業療法が指示された。導入時評価では、無気力ながらも対人関係は良好で、高い作業能力が認められるが、就労に対し強い不安を訴えた。この時点の外来作業療法で優先すべきなのはどれか。
1
再発防止プランの作成
2
社会生活技能訓練への導入
3
就労移行支援事業所への紹介
4
認知リハビリテーションの実施
5
単純な軽作業プログラムへの導入
解答1(再発防止プランの作成)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問3
65歳の男性。右利き。右頭頂葉の脳梗塞による片麻痺。MMSE 19/30点。 Brunnstrom 法ステージは上肢・手指、下肢ともにIII。回復期リハビリテーション病棟で作業療法が開始された。検査結果を図に示す。
この患者の作業療法で最も適切なのはどれか。
1
ペグ法
2
間隔伸長法
3
自己教示法
4
問題解決訓練
5
プリズム適応療法
解答5(プリズム適応療法)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問6
60歳の男性。会社員。直腸癌の術後で人工肛門を造設した。現在、抗がん剤治療中で倦怠感と下肢筋力低下があるが、病棟内での歩行は見守りレベルで可能。人工肛門のパウチ交換手順のトレーニングを始めた。入院前と同じ部署への復帰を希望している。この患者に対する作業療法の初期対応で最も適切なのはどれか。
1
高負荷の持久力訓練を行う。
2
食事摂取量を半分に減らすように助言する。
3
人工肛門の自己管理指導は看護師に任せる。
4
早期復職に向けて作業環境の現地評価を行う。
5
活動と休息のバランスを考慮したプログラムを行う。
解答5(活動と休息のバランスを考慮したプログラムを行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問7
65歳の女性。台所の段差でつまずき転倒し、左大腿骨近位部骨折。後方進入法にて人工骨頭置換術を施行し、自宅退院に向けて作業療法を開始した。この患者のADL指導の内容で適切なのはどれか。
1
靴下を履く。
2
足の爪を切る。
3
階段を上がる。
4
杖を使用する。
5
床の物を拾う。
解答2(2)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問8
46歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅴ、手指Ⅴ、下肢Ⅴ。発症後7か月が経過し、認知機能はMMSEが27点。既に退院し、父母と同居している。発症前は内装業に従事していたが、同職での復職が困難であるため、外来での復職支援を行うことになった。作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
運動機能の改善を目指す。
2
雇用されたら支援を終了する。
3
職場環境での職業評価を行う。
4
通勤には家族の付き添いを薦める。
5
就労準備は課題がなくなるまで続ける。
解答3(職場環境での職業評価を行う。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問9
73歳の女性。3年前から特に誘因なく歩行時の左膝痛が出現し、徐々に悪化してきたため外来を受診した。左膝の熱感、腫脹なく関節裂隙の圧痛を軽度に認めた。立位のX線写真を図に示す。この患者の指導で推奨されるのはどれか。
1
安静
2
正座
3
階段昇降
4
水中歩行
5
ジョギング
解答4(水中歩行)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問10
70歳の男性。5年前にParkinson病と診断。現在はHoehn & YahrステージⅢ。歩行は自立しているが、すくみ足、動作緩慢、姿勢反射障害を認め、屋内移動でバランスを崩すことがある。しゃがみ込みで後方への転倒歴あり。自宅は築30年の木造平屋である。最優先して取り組むべき住環境整備はどれか。
1
浴槽の左側へのバスボードの設置
2
上がり框の壁への手すりの設置
3
すり付け板の設置(段差は4cm)
4
簡易取り付け型洋式便座の設置
5
畳を毛足の長いじゅうたんに変更
解答4(4)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問11
64歳の女性。Parkinson病。Hoehn&Yahrの重症度分類ステージⅢ。薬物コントロールで、屋内での伝い歩きはできている。運動機能の維持を目的とした作業療法で最も適切なのはどれか。
1
卓球
2
刺し子
3
塗り絵
4
ペグ移動
5
輪の移動
解答5(5)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問13
48歳の男性。工場勤務から管理職に抜擢され時間外労働が増えた。精力的に取り組んでいたが、熱心に指導してきた部下の退職を契機に自責的になり、出勤できず、家で寝ていることが増えた。妻の勧めで入院し、薬物療法が開始された。睡眠障害や倦怠感が若干軽減し、入院10日目に作業療法が処方された。導入時面接では返答がスムーズにできず、「動けない」「何もしたくない」「退職したい」と述べた。作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
身体機能を評価する。
2
導入をいったん中止する。
3
面接はパラレルな場で行う。
4
退職について妻と相談するよう勧める。
5
入院生活チェックリストの記入を促す。
解答5(入院生活チェックリストの記入を促す。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問16
21歳の女性。統合失調症。「誰かに監視されている」と言い、近隣でのトラブルが続いたため精神科に入院となった。入院後、症状は軽減したが、無為の状態が続いており、入院3週目に作業療法が開始された。作業活動中に、「いつも誰かに見られているから、作業活動をやめたい」と申し出た。作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
1
活動種目を変更する。
2
作業療法の参加を中止する。
3
作業活動に集中するように声をかける。
4
主治医へ報告するために訴えを詳細に聴く。
5
「見られている」のは勘違いであることを指摘する。
解答3(作業活動に集中するように声をかける。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問18
7歳の男児。学校ではじっと座って授業を受けることが苦手で、授業中に立ち上がったり、他児に話しかけたりすることが多い。教科書や提出物の忘れ物も多い。気に入らないことがあると、すぐに感情的になり暴れる行動があり、他児とトラブルを繰り返している。母親に付き添われて精神科を受診し、外来作業療法が開始された。この男児への対応で適切なのはどれか。
1
言語的な介入を中心に行う。
2
集団活動には参加させない。
3
適切な行動ができたら賞賛する。
4
保護者の関わりを最小限にする。
5
作業手順は一度に説明するようにする。
解答3(適切な行動ができたら賞賛する。)
解説・ポイント・キーワードを見る →出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問19
80歳の女性。2年前から物忘れが目立つようになった。徐々に睡眠中に大きな声を出したり、手足をばたつかせたりすることが多くなった。最近になって動作が緩慢になっている。1か月前から「知らない人が家の中にいる」と言うようになり、家族に連れられて精神科を受診した。この女性と家族への指導で適切なのはどれか。
1
運動を控えるように説明する。
2
やったことがない趣味に取り組む。
3
立ち上がり時のふらつきに注意する。
4
日付や時刻を気にしないようにする。
5
知らない人が誰なのか何度も話し合う。
解答3(立ち上がり時のふらつきに注意する。)
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