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理由で解く 作業療法士

QO54P007 作業療法治療学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問7
問題
63歳の女性。主婦。関節リウマチ。発症後半年が経過した。SteinbrockerのステージⅡ、クラス2。料理など家事全般を好み、熱心に行ってきた。立ち仕事が多く、最近膝痛が出現した。この患者に対する作業療法の留意点で適切なのはどれか。
選択肢
1 膝伸展固定装具を装着する。
2 片手でフライパンを使うよう指導する。
3 家事は一度にまとめて行うよう指導する。
4 筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う。
5 関節可動域訓練は最終域感を超えるようにする。
解答
正解4(筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う。)
解説

関節リウマチでは炎症関節への負荷を最小化する関節保護が原則。等尺性収縮は関節を動かさず筋力を維持・強化できるため、疼痛や関節破壊を招きにくく適切である。

関節リウマチの作業療法では、関節保護とエネルギー温存が基本原則となる。筋力強化は、関節運動を伴う等張性・抵抗運動よりも、関節を動かさずに筋を収縮させる等尺性収縮を中心に行うと、炎症関節へのメカニカルストレスや疼痛を抑えつつ筋力を維持・向上できるため適切である。誤りの選択肢はいずれも関節保護・エネルギー温存に反する:膝の固定装具は日常動作を制限し廃用を招くため一律には用いない、フライパンなど重い物は片手より両手で扱い一関節への負荷を分散する、家事はまとめて行うと関節に持続的負荷がかかるため小分けにして休息を挟む、関節可動域訓練で最終域感を超えて動かすと炎症関節を痛め変形を助長する。したがって等尺性収縮中心の筋力強化が正答となる。

✗ 1. 誤り
膝伸展固定装具を装着する。
動作制限・廃用を招き、一律の装着は不適
✗ 2. 誤り
片手でフライパンを使うよう指導する。
負荷が一側関節に集中。両手で扱い分散すべき
✗ 3. 誤り
家事は一度にまとめて行うよう指導する。
関節に持続負荷。小分け・休息挿入が原則
✓ 4. 正しい
筋力強化は等尺性収縮運動を中心に行う。
関節を動かさず筋力維持でき関節保護的
✗ 5. 誤り
関節可動域訓練は最終域感を超えるようにする。
炎症関節を痛め変形を助長する
ポイント
  • RAの基本=関節保護とエネルギー温存
  • 筋力強化は等尺性収縮が第一選択
  • 重い物は両手で扱い負荷を分散
  • 家事は小分けにして休息を挟む
  • ROMは最終域感を超えない
比較表
関節リウマチの関節保護の原則
原則具体例
大きな関節で負荷を受ける両手で持つ・肩や体幹を使う
過度の力・可動を避ける等尺性運動、最終域を超えない
休息を挟む作業を小分けにする
自助具・装具を活用太柄・軽量調理器具
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