学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO54P010
理由で解く 作業療法士

C6残存者は上腕三頭筋が使えず肘伸展でのプッシュアップができないため、肘(前腕)での体重支持を練習し、これをベッド上での移動の基礎とする。
図は、上半身裸の男性がベッド上で長座位に近い姿勢をとり、左前腕・肘をマットレスに着いて上体を支持している線画である(肘での体重支持)。右手はベッド面に置かれ手指が伸びきらない形で描かれ、頸髄損傷に伴う手指機能低下を示唆する。第6頸髄節(C6)まで機能残存の完全麻痺者では、手関節背屈(橈側手根伸筋)は使えるが上腕三頭筋(C7)が働かないため、肘を伸展位に保っての通常のプッシュアップができない。そこで、肘・前腕で体重を支持して上体を起こし、支持点を変えながら重心を移動させる技術が重要となる。これはベッド上での移動(体位変換・尻ずらし・寝返りや起き上がりへの展開)の基礎動作であり、図の練習の目的動作は『ベッド上での移動』である。導尿・上着着脱・足上げ・寝返りといった動作は、いずれも肘での体重支持そのものを直接の目的とする図とは一致しない。
| 残存レベル | 主な残存筋 | 獲得しやすい動作 |
|---|---|---|
| C5 | 三角筋・上腕二頭筋 | 肘屈曲・肩の運動 |
| C6 | 橈側手根伸筋(手関節背屈) | 肘支持でのベッド上移動・プッシュアップ |
| C7 | 上腕三頭筋 | 肘伸展・移乗・プッシュアップ自立 |
| C8 | 手指屈筋 | 把持動作・巧緻動作 |
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