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理由で解く 作業療法士

QO52P010 作業療法治療学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問10
問題
68歳の男性。慢性呼吸器疾患。「最近、入浴すると息切れがする」との訴えがある。入浴指導として正しいのはどれか。
選択肢
1 片手で髪を洗う。
2 首まで湯につかる。
3 短いタオルで背中を洗う。
4 吸気に合わせて動作を行う。
5 長座位で膝を立てて足を洗う。
解答
正解1(片手で髪を洗う。)
解説

慢性呼吸器疾患では上肢挙上・深い前傾・胸郭圧迫・息こらえで呼吸困難が増す。片手で洗髪し上肢挙上を減らすなど、動作を分割・省力化するのが正しい。

COPDなど慢性呼吸器疾患では、上肢を挙上した持続動作・体幹前屈・胸腹部の圧迫・動作時の息こらえがいずれも呼吸困難を誘発する。片手ずつ交互に髪を洗えば、両上肢同時挙上による呼吸補助筋の負担と胸郭運動の制限を減らせるため適切である。首まで深く湯につかると静水圧で胸郭が圧迫され呼吸困難が増す(半身浴・みぞおち程度が望ましい)。短いタオルは背中を洗う際に肩の大きな動きと息こらえを要するため不適で、長いタオルで小さな力で洗うのがよい。動作は息を吐きながら(呼気同調)行うのが原則で、吸気に合わせるのは誤り。長座位で膝を立てて足を洗うと体幹前屈で腹部・胸郭が圧迫され息切れを招く。したがって正しいのは片手で髪を洗うである。

✓ 1. 正しい
片手で髪を洗う。
上肢挙上負担を減らし省力化できる
✗ 2. 誤り
首まで湯につかる。
静水圧で胸郭圧迫し呼吸困難増強
✗ 3. 誤り
短いタオルで背中を洗う。
肩の大きな動き・息こらえを要する
✗ 4. 誤り
吸気に合わせて動作を行う。
動作は呼気に同調させるべき
✗ 5. 誤り
長座位で膝を立てて足を洗う。
前傾で腹部・胸郭圧迫
ポイント
  • 上肢挙上動作は分割・片手ずつで省力化
  • 深い湯・前傾は胸郭圧迫で息切れ増強
  • 動作は呼気に同調させる(口すぼめ呼吸)
比較表
呼吸器疾患の入浴・ADL指導
項目指導内容
洗髪片手ずつ、上肢挙上を減らす
湯の深さ半身浴(みぞおち程度)
洗体長いタオルで省力的に
動作と呼吸呼気に同調・口すぼめ呼吸
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