学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 実地 / QO52P011

理由で解く 作業療法士

QO52P011 作業療法治療学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問11
問題
57歳の男性。筋萎縮性側索硬化症と診断されて3年が経過。四肢や体幹に運動麻痺を生じてベッド上の生活となりADLは全介助。さらに球麻痺症状を認め、安静時も呼吸困難を自覚する。この患者がコミュニケーション機器を使用する際の入力手段として適切なのはどれか。
選択肢
1
2 手指
3 口唇
4 呼気
5 外眼筋
解答
正解5(外眼筋)
解説

ALSは進行しても外眼筋(眼球運動)が最後まで保たれやすく、進行例では視線入力が有効な入力手段となる。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンが選択的に障害されて全身の随意筋が進行性に麻痺するが、外眼筋(眼球運動)・膀胱直腸機能・眼球運動を司る動眼神経系や感覚は比較的保たれる(陰性四徴)。本例は四肢麻痺で全介助、さらに球麻痺(舌・口唇・咽頭の麻痺)と呼吸筋麻痺による呼吸困難まで進行している。したがって舌・口唇・手指・呼気はいずれも障害されて安定した入力源にならない。残存する外眼筋による眼球運動・視線を利用した意思伝達装置(視線入力・透明文字盤など)が最も適切である。

✗ 1. 誤り
球麻痺により舌の運動が障害され、安定した入力に用いにくい
✗ 2. 誤り
手指
四肢麻痺・全介助で随意運動が困難
✗ 3. 誤り
口唇
球麻痺により口唇運動が障害されている
✗ 4. 誤り
呼気
呼吸筋麻痺で安静時も呼吸困難があり、呼気を制御した入力は困難
✓ 5. 正しい
外眼筋
ALSでも最後まで保たれやすく、視線入力など意思伝達の入力源として最適
ポイント
  • ALSは外眼筋・感覚・膀胱直腸が保たれやすい(陰性四徴)
  • 進行ALSでは視線入力・意思伝達装置が有効
  • 球麻痺=舌・口唇・咽頭麻痺、呼吸筋麻痺で呼気も不可
比較表
ALS進行例で残存しやすい機能
機能進行ALSでの状態
外眼筋(眼球運動)保たれやすい→視線入力に利用
舌・口唇(球麻痺)障害される
四肢・手指麻痺で困難
呼吸筋麻痺で呼気制御困難
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手