学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO54A007
理由で解く 作業療法士
受傷3週後の上肢MMTで長短橈側手根伸筋(MMT4)が働き上腕三頭筋(0〜1)が働かない=残存レベルC6。手関節背屈によるテノデーシス把持は可能だが肘伸展できないため、獲得可能なのは反動を用いた寝返りである。
受傷3週の時点で示された徒手筋力テストの結果を髄節支配で読み解くと、三角筋・上腕二頭筋(C5)が正常、長短橈側手根伸筋(C6)がMMT4で機能する一方、上腕三頭筋(C7)は0〜1、橈側手根屈筋(C7)も0〜1、広背筋は0と働かない。これは残存機能レベルC6の完全四肢麻痺に相当する。受傷後まだ日の浅い時期の評価であるが、この時点で残存している筋から機能レベルを判定し、到達可能なADLを予測する。C6レベルでは手関節背屈が可能なため、指を他動的に屈曲させるテノデーシス(腱固定作用)による把持が獲得でき、上肢の反動(momentum)を利用した動作も可能となる。上腕三頭筋が働かないため肘を伸展位で支持する動作(プッシュアップでの殿部挙上、キャスター上げ、床からの移乗、アームサポートを押して体を起こす動作)はいずれも困難である。これに対し、両上肢を大きく振る反動を用いれば柵を使わない寝返りは獲得可能であり、C6レベルで最も実現性が高いADLとなる。
| レベル | 主な残存筋 | 獲得しやすい動作 |
|---|---|---|
| C5 | 三角筋・上腕二頭筋 | 食事(自助具) |
| C6 | 長短橈側手根伸筋 | テノデーシス把持・反動での寝返り |
| C7 | 上腕三頭筋・手指伸筋 | プッシュアップ・移乗 |
| C8 | 手指屈筋 | 巧緻動作・車椅子ADL自立 |
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