学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO54A006
理由で解く 作業療法士
全検査IQ72、無関係対語0-1-1(近時記憶低下)、TMT延長など高次脳機能障害が明らかで、現時点の運転再開は安全上不適。移動手段確保のため公共交通(バス)利用の外出訓練を行うのが妥当。
本症例はくも膜下出血後の高次脳機能障害で、WAIS-IIIの全検査IQ72(境界〜軽度低下)、三宅式記銘力検査の無関係対語0-1-1という著しい近時記憶障害、TMT-A84秒/B99秒と注意・遂行機能の低下を認める。自動車運転には注意の配分・処理速度・記憶・判断といった高次脳機能が総合的に求められ、これらが低下した状態での運転再開は交通事故のリスクが高く、現時点では不適切である。一方で、妻の復職により自力での移動手段確保が現実的課題となっているため、安全に自立移動を図る手段として公共交通機関(バス)を利用した外出訓練を行うのが最も適切な対応となる。運転再開の可否は、必要に応じ運転適性評価・主治医意見書・公安委員会の手続きを経て慎重に判断すべきで、いきなり運転訓練を行ったり、逆に生活を狭める通院中止や一方的な免許返納を強いるのは不適切である。
| 検査 | 評価領域 | 本症例の所見 |
|---|---|---|
| WAIS-III(FIQ) | 全般的知能 | 72(境界〜軽度低下) |
| 三宅式記銘力(無関係対語) | 近時言語記憶 | 0-1-1(著明低下) |
| TMT-A/B | 注意・遂行機能 | A84秒/B99秒(延長) |
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