学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO54A008
理由で解く 作業療法士
肘上部での正中神経高位麻痺では母指球筋(母指対立)が麻痺し猿手を呈する。母指対立を補い前腕まで支持する長対立装具が適応となる。
正中神経は前腕回内筋群・橈側手指屈筋群・母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋・短母指屈筋浅頭)を支配し、感覚は母指〜環指橈側の掌側を担う。肘上部での高位麻痺では母指の対立・外転が障害され、母指球が萎縮して母指が手掌と同一平面に並ぶ『猿手(ape hand)』を呈する。装具療法の目的は、麻痺した母指対立位を保持して把持機能を補い、拘縮を予防することにある。母指を対立位に保持する対立装具のうち、高位麻痺で手関節を安定させる支持が必要な場合には前腕部まで及ぶ長対立装具(long opponens splint)が適応となる。手関節背屈保持のみを目的とするコックアップ・スプリントは橈骨神経麻痺(下垂手)向けであり、本症例には適さない。
| 障害神経 | 変形 | 代表的装具 |
|---|---|---|
| 正中神経 | 猿手(母指対立不能) | 長/短対立装具 |
| 尺骨神経 | 鷲手 | ナックルベンダー・MP屈曲補助装具 |
| 橈骨神経 | 下垂手 | コックアップ・スプリント/Thomas型懸垂装具 |
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