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理由で解く 作業療法士

QO55A020 作業療法治療学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問20
問題
32歳の女性。8歳の娘が担任の先生の勧めで1週前に精神科を受診し、注意欠如・多動性障害と診断を受けた。放課後等デイサービスを利用することになり、作業療法士がこの女性と面接したところ「集中力が続かないし、物忘れもひどかったけど、まさか自分の子どもが障害児なんて思っておらずいつも叱っていた。お友達ともうまくいっていない状況が続いており、とても心配していた。これからどうしたら良いでしょうか」と話す。この時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 娘への不適切な対応を指摘する。
2 障害の特徴について解説する。
3 他の障害児の親に会わせる。
4 障害は改善すると伝える。
5 不安を受け止める。
解答
正解5(不安を受け止める。)
解説

診断直後で戸惑い・自責・不安を抱える親への初回対応は、まず不安を受容・傾聴して支持的関係を築くこと。

診断からわずか1週の親は、混乱・自責(叱っていたことへの後悔)・将来への不安を強く抱えている。この段階でまず必要なのは、母親の不安な気持ちを否定せず受け止め傾聴する支持的対応であり、それが信頼関係と今後の協働の土台となる。障害の解説や助言は必要だが、感情を受け止める前に情報提供や指摘を優先すると、母親の自責を強めたり距離を生んだりしかねない。したがって『不安を受け止める』が最も適切。

✗ 1. 誤り
娘への不適切な対応を指摘する。
すでに自責的な母親を非難する形になり、信頼関係を損なう
✗ 2. 誤り
障害の特徴について解説する。
必要だが、まず感情を受け止めた後の段階。情報提供を先行させるのは不適切
✗ 3. 誤り
他の障害児の親に会わせる。
ピア支援は有用でも、初回のこの時点では性急
✗ 4. 誤り
障害は改善すると伝える。
安易な保証は根拠に乏しく、信頼を損なうおそれがある
✓ 5. 正しい
不安を受け止める。
戸惑い・自責・不安を傾聴・受容し支持的関係を築く初回対応として最適
ポイント
  • 診断直後の親=混乱・自責・不安が強い
  • まず不安を受容・傾聴(支持的対応)
  • 解説・助言・ピア支援は関係構築の後
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