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理由で解く 作業療法士

QO54P016 作業療法治療学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問16
問題
72歳の女性。夫は1年前に亡くなり1人暮らしをしている。家事をこなし地域のボランティア活動にも参加して活動的であるが「最近、下肢の深いところに虫が這うような不快さがあり、週3日くらいよく眠れない。20代のときにも同じような症状があった」と訴えている。作業療法士の助言で適切なのはどれか。
選択肢
1 ペットを飼うように勧める。
2 家族と一緒に住むようにと家族介入をする。
3 筋肉量が少ないため筋力トレーニングを勧める。
4 薬物療法の適応について医師へ相談するよう勧める。
5 認知症の可能性があるので、介護保険を受けるように勧める。
解答
正解4(薬物療法の適応について医師へ相談するよう勧める。)
解説

下肢の虫が這うような異常感覚と睡眠障害=むずむず脚症候群(RLS)。治療可能な疾患であり、薬物療法(ドパミン作動薬・鉄剤等)のため医師受診を勧める。

「下肢の深部に虫が這うような不快感」「安静・夜間に増悪し不眠を来す」「若年時にも同様のエピソード」は、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群、RLS)の典型像である。RLSは鉄欠乏や加齢と関連し、ドパミン作動薬・鉄剤・α2δリガンドなどで治療可能な疾患であるため、作業療法士としては医療的介入につなげるべく医師への相談(薬物療法の適応評価)を勧めるのが適切。うつや認知症ではなく、家族同居・筋トレ・ペットは病態に対する的外れな助言である。専門外の症状を安易に生活指導で済ませず、適切に医療へ橋渡しする姿勢が問われている。

✗ 1. 誤り
ペットを飼うように勧める。
孤独対策にはなるがRLSの治療にならない
✗ 2. 誤り
家族と一緒に住むようにと家族介入をする。
独居や心理面の問題ではなく的外れ
✗ 3. 誤り
筋肉量が少ないため筋力トレーニングを勧める。
筋力低下が原因ではなく症状を改善しない
✓ 4. 正しい
薬物療法の適応について医師へ相談するよう勧める。
治療可能なRLSとして医療につなぐ適切な助言
✗ 5. 誤り
認知症の可能性があるので、介護保険を受けるように勧める。
認知症を示す所見はなく誤り
ポイント
  • むずむず脚症候群=安静・夜間増悪の下肢異常感覚+不眠
  • 鉄欠乏と関連し薬物療法で治療可能
  • 専門外症状は医療につなぐ
比較表
むずむず脚症候群の特徴
項目内容
症状下肢の虫が這うような不快感・動かしたい衝動
増悪因子安静時・夕方〜夜間
治療鉄剤・ドパミン作動薬・α2δリガンド
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