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理由で解く 作業療法士

QO60P005 作業療法治療学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問5
問題
69歳の女性。関節リウマチ。45歳で診断を受けて投薬治療が開始された。SteinbrockerのステージⅢ、クラス2。両手指は軽度尺側偏位で動揺性を認めるが痛みはない。右小指にはスワンネック変形を認める。評価時には「日常生活でしっかり手を使うようにしないと関節の変形が進む」と認識していた。作業療法で最も優先順位が高いのはどれか。
選択肢
1 関節保護指導
2 上肢等張性筋力訓練
3 午前中の家事実施を指導
4 柔らかいマットレスの導入
5 右小指のリングスプリントの製作
解答
正解1(関節保護指導)
解説

患者は『手をしっかり使うほど良い』という誤った認識をもつ。関節に負担をかけ変形を進める行動を正すため、関節保護指導が最優先。

ステージⅢで尺側偏位・動揺性・スワンネック変形があり、関節構造がすでに脆弱化している。この患者は『しっかり手を使わないと変形が進む』と誤解しており、このまま過用を続ければ関節への機械的負担で変形が助長される危険が高い。したがって、変形を進める誤った行動を是正し、関節に負担の少ない動作方法・道具の使い方を教える関節保護指導が最優先となる。誤認識の修正は他の個別介入(スプリント等)より上位の教育的優先課題である。

✓ 1. 正しい
関節保護指導
誤った過用認識を正し変形進行を防ぐ。最優先
✗ 2. 誤り
上肢等張性筋力訓練
動揺性関節への等張性負荷は関節ストレスを増し不適
✗ 3. 誤り
午前中の家事実施を指導
朝はこわばりが強い時間帯で負担が大きい。優先度が低い
✗ 4. 誤り
柔らかいマットレスの導入
手指変形への直接効果に乏しく優先度が低い
✗ 5. 誤り
右小指のリングスプリントの製作
スワンネックへの有効な手段だが、まず誤認識の修正=関節保護指導が上位
ポイント
  • RAでは関節保護が基本原則
  • 過用の誤認識の修正が最優先
  • 動揺性関節への強い抵抗運動は避ける
  • スワンネックにはリングスプリントが有効(次段階)
比較表
関節保護の原則
原則具体例
大きな関節で荷重を受ける手指でなく前腕・体幹を使う
変形を助長する方向を避ける尺側偏位を強める把持を避ける
過用・持続把持を避ける自助具活用、こまめに休む
疼痛を目安に活動調整痛みが出る動作は中止・工夫
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