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理由で解く 作業療法士

QO58P008 作業療法治療学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問8
問題
49歳の男性。右利き。脳梗塞による右片麻痺、Brunnstrom法ステージ上肢III、手指III、下肢IV、感覚障害を認める。MMSEは30点、高次脳機能障害は認めない。杖と短下肢装具を使用して歩行は自立。ドライブが趣味である。運転再開に向けた自動車の改造として適切なのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 移乗ボードの設置
2 体幹ベルトの使用
3 手動運転装置の設置
4 ハンドルにノブを設置
5 左アクセルペダルへの変更
解答
正解4(ハンドルにノブを設置)、5(左アクセルペダルへの変更)
解説

右片麻痺で右上下肢の随意性が不十分(上肢・手指BrsⅢ、下肢BrsⅣ)。健側左手・左足で操作できるよう、片手運転を助けるハンドルノブと、左足でアクセルを踏める左アクセルペダルが適切。

この患者は右片麻痺で右上肢・手指がBrunnstromステージⅢと分離運動が不十分、右下肢はⅣだが感覚障害もあり、アクセル・ブレーキの微妙な操作を右足で安全に行うのは困難である。運転の改造は残存する健側(左上下肢)で確実に操作できるようにすることが基本となる。ハンドルは片手(健側左手)で確実に回旋操作できるようステアリングノブ(旋回ノブ)を設置し、下肢は健側の左足でアクセルを踏めるよう左アクセルペダルに変更する(これによりブレーキも左足で操作できる配置とする)。移乗ボードや体幹ベルトは、歩行自立・座位保持良好な本症例では運転操作の改造として不要。手動運転装置は両下肢が使えない場合に用いるもので、健側下肢が使える本症例では第一選択にならない。

✗ 1. 誤り
移乗ボードの設置
歩行自立で乗降に介助を要さず、運転操作の改造として不要
✗ 2. 誤り
体幹ベルトの使用
座位保持は良好で、運転操作のための改造として不適
✗ 3. 誤り
手動運転装置の設置
両下肢が使えない場合の装置で、健側左下肢が使える本症例では不適
✓ 4. 正しい
ハンドルにノブを設置
健側左手で片手ステアリング操作を可能にし適切
✓ 5. 正しい
左アクセルペダルへの変更
健側左足でアクセルを操作できるようにし適切
ポイント
  • 右片麻痺=健側左上下肢で操作できる改造が基本
  • 片手操作にはステアリングノブ
  • 右足が使いにくい場合は左アクセルペダル
  • 手動運転装置は両下肢麻痺・対麻痺向け
比較表
運転補助・改造の適応
改造主な適応
ステアリングノブ片手(片麻痺)でのハンドル操作
左アクセルペダル右下肢が使えない片麻痺
手動運転装置両下肢麻痺・対麻痺
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