学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO58P007
理由で解く 作業療法士
検査所見は記憶障害(RBMT低下)と遂行機能障害(BADS低下・TMT延長)を示す。これらには外的代償手段であるメモリーノートの活用指導が最も有効。
この患者はADL自立(BI 100)、認知症スクリーニング(HDS-R 25)や視空間(BIT 141)は概ね良好だが、日常記憶を評価するRBMT標準プロフィール14点は低下、遂行機能を評価するBADS総プロフィール8点は低下、注意・遂行に関わるTMT-A/Bも延長しており、記憶障害と遂行機能障害が主体である。これらの高次脳機能障害に対して有効性が高いのは、失われた機能を内的に回復させることに固執するより、メモリーノート(手帳・スケジュール帳)などの外的代償手段を用いて予定・手順を補い、生活・業務を成立させる代償的アプローチである。記憶・遂行機能障害を残したまま対人交渉や臨機応変な判断を要する営業職へ即復職を勧めるのは時期尚早でリスクが高い。フィードバックは即時に行うのが原則(翌日では効果が薄い)。したがってメモリーノートの活用指導が最も適切である。
| 検査 | 評価対象 | 結果 |
|---|---|---|
| RBMT | 日常記憶 | 低下(14点) |
| BADS | 遂行機能 | 低下(8点) |
| TMT-A/B | 注意・遂行機能 | 延長(120/145秒) |
| BIT | 半側空間無視 | 概ね正常(141点) |
| HDS-R | 認知機能スクリーニング | 概ね正常(25点) |
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