学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 実地 / QO58P012

理由で解く 作業療法士

QO58P012 作業療法治療学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問12
問題
スプリントの型紙で正しいのはどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解1(1)
解説

各スプリントの型紙は目的とする固定範囲を反映する。長対立スプリントは前腕基部+橈側の母指ポストで母指を対立位に保持する(正中神経麻痺の猿手)。コックアップは手関節を背屈位に保持し手指はフリー、標準型夜間用(レスティング)は手・手指まで覆い良肢位で安静、尺側偏位防止はRAでMP関節の尺側偏位・掌側脱臼を防ぐ、エンゲン型把持は手関節駆動式で3点つまみを作る(C6脊髄損傷)。名称ごとに切り出し形状が異なる点を押さえる。

本問は各図に描かれた「スプリントの型紙(材料の切り出し形状)」と付された名称が正しく対応しているものを選ぶ問題である。正答は1で、前腕まで延びる基部と橈側へ張り出す母指ポストをもつ型紙は、母指を対立位に固定する長対立スプリント(ランチョ型/正中神経麻痺の猿手に適応)の切り出し形状として妥当。一方2〜5は名称と型紙が食い違う。2は本来のコックアップ(手関節背屈保持・手指は自由)ではなく手背〜手指を覆う軽い筋機能改善用の型紙、3は良肢位安静用ではなく手関節背屈保持=コックアップの型紙、4は尺側偏位防止ではなく手全体を覆う良肢位保持用の型紙、5はエンゲン型把持ではなく尺側偏位防止の型紙が描かれており、いずれも誤り。したがって型紙と名称が一致する1が正しい。

✓ 1. 正しい
1
型紙は前腕まで延びる基部と橈側に張り出す母指ポストをもち、母指を対立位に保持する長対立(ランチョ型)の切り出し形状と一致する。正中神経麻痺による猿手で母指対立が困難な例に用いる装具の型紙として正しい
✗ 2. 誤り
2
図の型紙は手背から手指まで広く覆う形状で、手関節を機能肢位(背屈)に保持し手指は自由にするコックアップ本来の切り出しではなく、軽い筋機能改善用(PIP伸展補助など)の型紙であり名称と不一致
✗ 3. 誤り
3
図の型紙は前腕基部から母指側へ伸びる手関節背屈保持=コックアップの型紙であって、手関節・手指を良肢位で安静保持する夜間用(レスティング)の切り出し形状ではない
✗ 4. 誤り
4
図の型紙は手全体を覆う良肢位保持(安静)用の型紙で、MP関節の尺側偏位・掌側脱臼を防ぎ手関節/MPを中間位に固定する尺側偏位防止の切り出し形状と不一致
✗ 5. 誤り
5
図の型紙は尺側偏位防止スプリントの型紙であり、手関節駆動式で母指・示指・中指の3点つまみを作るエンゲン(Engen)型把持装具(C6レベル脊髄損傷に適応)の型紙とは異なる
ポイント
  • 型紙は目的関節を保持し他関節の運動を妨げない
  • 遠位手掌皮線を越えずMP屈曲を確保
  • 母指の対立・外転を妨げない切り欠き
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