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理由で解く 作業療法士

QO57P007 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問7
問題
60歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージII、クラス2。この患者の日常生活場面を図に示す。関節保護の指導をすべき動作はどれか。
図
選択肢
1
2
3
4
5 5別冊 No. 3
解答
正解5(5 別 冊 No. 3)
解説

関節リウマチの関節保護は手指の小関節への荷重・握りを避けるのが原則で、座面に手を突き手関節背屈位で立ち上がる⑤は小関節に負担がかかるため指導が必要(①〜④は良い方法)。

関節リウマチの関節保護指導では、(1)手指の小関節への荷重や強い握りを避ける、(2)より大きく丈夫な関節を使う、(3)荷重を広い面に分散する、(4)省力化・自助具を活用する、が原則である。写真①〜④はいずれもこの原則にかなった良い方法を示している。①は両手掌で鍋を下から支え、②は両手で急須を保持し、③は袋のひもを指で握らず前腕に掛け、④は電動ミキサーで省力化しており、いずれも関節保護ができているため新たな指導は不要である。一方、⑤は椅子から立ち上がる際に座面へ手を突き、手関節を背屈させて手指・手関節へ体重をかけている。これは手の小関節に大きな負担をかける不適切な方法であり、手掌全体や前腕で押す、肘掛けを利用するなどへ改善するよう指導すべきである。したがって関節保護の指導をすべき動作は⑤である。SteinbrockerステージII・クラス2は中等度の関節変化があるが日常生活は概ね自立できる段階で、こうした動作指導が特に重要となる。

✗ 1. 誤り
両手を取っ手の下から添え、手掌全体で鍋を支えて荷重を広い面と両手・大きな関節に分散している=関節保護ができており指導不要
✗ 2. 誤り
持ち手を握る手ともう一方の手を急須の胴に添え、両手で支えながら注いでいる=手指への負担を分散でき関節保護ができている
✗ 3. 誤り
巾着袋のひもを指で握らず前腕に掛けて保持している=手指の把持を避けており関節保護ができている
✗ 4. 誤り
手動の泡立てではなく電動ハンドミキサーを用いて省力化している=関節への反復負荷を減らせており関節保護ができている
✓ 5. 正しい
5別冊 No. 3
座面に手を突き、手関節を背屈させて手指・手関節に体重をかけて立ち上がっている=手の小関節に大きな負担がかかり関節保護ができていないため指導すべき
ポイント
  • 強く大きい関節を使い小関節への負担を避ける
  • 尺側偏位など変形方向への力を避ける
  • 負荷を複数・大きな関節へ分散する
比較表
関節保護の基本原則
原則具体例
強い関節を使う小物も手掌・前腕で支える
変形方向を避ける手指の尺側偏位を促さない
負荷を分散両手・大関節で持つ
過度の把持を避ける太柄の自助具を用いる
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