学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 実地 / QO53P010

理由で解く 作業療法士

QO53P010 作業療法治療学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問10
問題
7歳の女児。アテトーゼ型脳性麻痺。GMFCSレベルⅣ。頭部は右を向きやすく、上肢はATNR様の姿勢をとる。利き手は右であるが物を持続的に把持する能力は低い。食事訓練場面では座位保持装置に座って肘当てと同じ高さのテーブルで、スプーンでの自力摂取を試みている。食事訓練における作業療法士の対応として適切なのはどれか。
選択肢
1 BFOを利用する。
2 テーブルを補高する。
3 皿をテーブルの右側に置く。
4 スプーンの柄が細いものを選ぶ。
5 座位保持装置を床から60度の角度でティルティングする。
解答
正解2(テーブルを補高する。)
解説

テーブルを高くして前腕支持を得ると、上肢挙上とATNRの誘発が抑えられ、頸部前屈で正中位保持ができ摂食が安定する。

アテトーゼ型脳性麻痺では不随意運動と非対称性緊張性頸反射(ATNR)が摂食動作を妨げる。頭部が右を向くとATNRで右上肢が伸展し口へ運びにくい。肘当てと同じ低いテーブルでは上肢を大きく挙上する必要があり不随意運動やATNRを助長する。テーブルを補高すると前腕をテーブルに載せて支持でき、上肢の挙上量が減り、やや頸部前屈位で正中位を保ちやすくなるため、口へのリーチが安定し誤嚥予防にもつながる。皿を右側に置くと頭部右向き=ATNRを助長し、細い柄は把持能力が低い児には不適(太い柄が握りやすい)で、60度ティルトは過度な後傾で摂食に不利である。BFOは筋力低下向けで、不随意運動が主体のアテトーゼには固定性が得られず不適である。

✗ 1. 誤り
BFOを利用する。
筋力低下用の装置で、不随意運動主体のアテトーゼには固定性が乏しく不適
✓ 2. 正しい
テーブルを補高する。
前腕支持が得られ上肢挙上とATNRを抑え摂食が安定
✗ 3. 誤り
皿をテーブルの右側に置く。
頭部右向きを促しATNRを助長する
✗ 4. 誤り
スプーンの柄が細いものを選ぶ。
把持能力が低い児には太い柄が適し、細柄は不適
✗ 5. 誤り
座位保持装置を床から60度の角度でティルティングする。
過度の後傾で口への取り込み・嚥下に不利
ポイント
  • テーブル補高で前腕支持を得て上肢挙上・ATNRを抑制
  • 頭部を正中〜やや前屈に保つと摂食が安定
  • 把持能力が低い児には太い柄のスプーン
比較表
アテトーゼ型CPの摂食調整
調整狙い/可否
テーブル補高前腕支持・ATNR抑制(適)
皿を右側ATNR助長(不適)
細い柄把持しにくい(不適)
太い柄把持しやすい(適)
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手