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理由で解く 作業療法士

QO57A006 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問6
問題
50歳の男性。糖尿病。1か月前からインスリンによる治療が開始されている。空腹時血糖150mg/dL、HbA1cは7.5%であった。これまでに低血糖症状は認めていない。血糖コントロールの改善に向けた運動療法、生活指導で誤っているのはどれか。
選択肢
1 歩数計を活用する。
2 運動は食後1時間後に行う。
3 階段を使用するように助言する。
4 低強度でのレジスタンス運動を行う。
5 1週間で合計60分の有酸素運動を行う。
解答
正解5(1週間で合計60分の有酸素運動を行う。)
解説

糖尿病の運動療法は中等度有酸素運動を週150分以上(週3回以上、運動しない日を2日以上あけない)が目安。『週合計60分』は明らかに運動量不足で誤り。食後1〜2時間の実施は食後高血糖を抑え、日常活動量増加(歩数計・階段)も有効。

2型糖尿病の運動療法の標準は、中等度強度の有酸素運動を1回20〜60分・週に合計150分以上、週3回以上(インスリン感受性の維持のため運動しない日が2日以上続かないように)行うこととされる。これに照らすと『1週間で合計60分の有酸素運動』は推奨量を大きく下回り運動量が不足しており、血糖コントロール改善の目標に対して誤りである(選択肢5)。他の選択肢は妥当で、歩数計の活用や階段使用は日常生活の身体活動量を増やす行動変容として有効、運動を食後1〜2時間後に行うのは食後高血糖の是正と(インスリン治療中の)低血糖回避の両面から適切、低強度のレジスタンス運動は有酸素運動と併用して筋量・インスリン感受性を高める。インスリン使用中で運動量を急に増やす際は低血糖に留意するが、本例は現時点で低血糖歴がなく、まず適切な運動量の確保が課題となる。

✗ 1. 正しい
歩数計を活用する。
身体活動量の可視化・行動変容に有効(正しい指導)
✗ 2. 正しい
運動は食後1時間後に行う。
食後高血糖の是正に有効で低血糖も避けやすい(正しい指導)
✗ 3. 正しい
階段を使用するように助言する。
日常の活動量増加に有効(正しい指導)
✗ 4. 正しい
低強度でのレジスタンス運動を行う。
有酸素運動と併用しインスリン感受性を高める(正しい指導)
✓ 5. 誤り
1週間で合計60分の有酸素運動を行う。
推奨の週150分以上に対し明らかに不足で誤り(正解=誤っている)
ポイント
  • 有酸素運動は中等度で週150分以上が目安
  • 運動しない日を2日以上あけない(週3回以上)
  • 食後1〜2時間の運動が食後高血糖是正に有効
比較表
糖尿病運動療法の目安
項目推奨
有酸素運動量中等度・週150分以上
頻度週3回以上(2日以上あけない)
実施時間食後1〜2時間後が望ましい
レジスタンス運動週2〜3回併用が推奨
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