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理由で解く 作業療法士

QO57A007 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問7
問題
65歳の女性。Parkinson病。Hoehn&Yahrの重症度分類ステージIII。屋内歩行は伝い歩きをしている。薬物コントロールができ次第、退院予定である。運動機能維持を目的とした作業療法で優先順位が低いのはどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解5(5)
解説

PD(stage III・退院予定)の運動機能維持では抗重力伸展・立位バランス・歩行を促す活動が優先され、床座位・屈曲位での静的作業(選択肢5)は優先度が低い。

Parkinson病では前傾・屈曲姿勢、姿勢反射障害、動作緩慢が問題となる。本例はHoehn&Yahr stage IIIで伝い歩きレベル、薬物コントロール後に退院予定であり、運動機能維持の作業療法では抗重力伸展姿勢・立位バランス・歩行/移動能力の維持が優先される。1(立位で頭上へのリーチ)、2(手すりでの階段昇降)、3(立位で棒を頭上挙上)、4(座位で大きなボールの受け渡し=体幹回旋・リーチ)は、いずれも抗重力伸展・バランス・移動能力に働きかける活動で優先度が高い。これに対し5は床座位で前屈して行う静的作業であり、屈曲姿勢を助長しやすく立位・歩行やバランスの維持への寄与が乏しいため、優先順位が低い。

✗ 1. 誤り
1
立位でのバスケット玉入れ(介助あり):立位で両上肢を頭上へ挙上し、体幹伸展と立位バランスを促す。PDの屈曲姿勢対策・バランス維持に有用で優先度が高い
✗ 2. 誤り
2
歩行・下肢筋力・バランス訓練であり、退院後の移動能力維持に直結して優先度が高い
✗ 3. 誤り
3
平行棒内で棒を頭上へ挙上(介助あり):立位で体幹・上肢を伸展させ姿勢とバランスを維持する。優先度が高い
✗ 4. 誤り
4
体幹回旋とリーチを伴い、可動性・バランス維持に有用で優先度が高い
✓ 5. 正しい
5
体幹屈曲位・床上での静的作業で、立位・歩行やバランス維持への寄与が乏しく、PDで問題となる屈曲姿勢を助長しうる。運動機能維持を目的とした作業療法では優先度が低い
ポイント
  • Yahr III=姿勢反射障害・易転倒・すくみが課題
  • 体幹回旋・バランス・大きな振幅・実用動作練習が優先
  • 受動的・臥位中心で抗重力/バランス要素に乏しい課題は優先度が低い
比較表
Hoehn&Yahr重症度分類
ステージ特徴
I一側性、機能障害は軽微
II両側性、姿勢反射障害なし
III姿勢反射障害出現、日常生活は自立
IV重度、起立歩行は介助的だが可能
V車椅子・臥床、全介助
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