学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO55P011
理由で解く 作業療法士

自立移乗を目指す頸髄損傷者には、座位のまま自分で装着・取り外しできるセパレート(分離)型スリングを選ぶ。
写真は形状の異なる5種類のリフト用吊り具である。頸髄完全損傷C6A(腕橈骨筋による肘屈曲・前腕回外は可能だが、手関節背屈・手指の把持・上腕三頭筋の伸展は不能)の患者が、リフトを用いて自分だけで移乗を完結させる(自立)ことを目標とする点が鍵となる。①・②・④のように身体全体を包み込む一枚布のシート型は、装着時に身体の下へ布を敷き込む必要があり、単独で座位のまま自分に装着することは難しい。③のバックル付きベルト(立位補助)型は立位保持能力を前提とするため、下肢麻痺のある頸髄完全損傷者には使えない。⑤のセパレート(分離)型は背部バンドと大腿バンドが独立しており、車椅子に座った姿勢のまま各バンドを自分で差し込み、吊り具のループを掛け外しできるため、把持機能に乏しいC6Aでも自己装着が可能で、自立移乗の練習に適する。よって正答は⑤。
| 吊り具のタイプ | 支持範囲 | 適応 |
|---|---|---|
| 全身支持(ハンモック)型 | 頭頸部〜体幹〜大腿 | 体幹保持困難・完全麻痺(本症例C6A) |
| 脚分離(トイレ)型 | 体幹〜殿部(大腿開放) | ある程度の座位バランスがある例、排泄動作向け |
| 座位保持型 | 体幹中心 | 坐位が安定している例 |
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