学習トップ理由で解く 作業療法士第13章 ▸ 実地 / QO55P012

理由で解く 作業療法士

QO55P012 地域作業療法学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問12
問題
87歳の男性。脳血管障害の後遺症により週1回の訪問作業療法を行っている。訪問時、85歳の妻が「家で介護することがつらい。疲れた」と暗い顔でため息をついている。訪問作業療法士の対応で正しいのはどれか。
選択肢
1 妻に精神科の受診を勧める。
2 近隣の入所施設の空き情報を伝える。
3 患者へ妻に甘えすぎないように話す。
4 訪問介護事業所に利用開始を依頼する。
5 ケアマネージャーに妻の状況を報告する。
解答
正解5(ケアマネージャーに妻の状況を報告する。)
解説

高齢の妻による老老介護で介護負担(介護者burden)が高まっている。OT単独で判断せず、まずケアマネジャーに情報共有し多職種でケアプラン見直しにつなげるのが適切。

85歳の妻が87歳の夫を在宅で介護する老老介護の場面で、介護者の疲労・抑うつ的サインが表れている。介護負担の増大は要介護者の在宅生活継続を脅かすため、早期の負担軽減が重要である。訪問OTは自らサービスを差配する立場ではなく、居宅サービス全体を調整するケアマネジャーに妻の状況を報告し、サービス担当者会議やケアプラン見直し(レスパイト、通所・訪問介護の導入など)につなげるのが最も適切な連携行動である。他の選択肢は本人・妻の意向確認や多職種調整を欠いた一方的・不適切な対応である。

✗ 1. 誤り
妻に精神科の受診を勧める。
疲労の訴え段階で受診を促すのは短絡的で、まず負担の実態把握と連携が先(誤)。
✗ 2. 誤り
近隣の入所施設の空き情報を伝える。
本人・家族の意向や方針を確認せず入所を示唆するのは不適切(誤)。
✗ 3. 誤り
患者へ妻に甘えすぎないように話す。
介護負担の原因を患者個人の問題にすり替え、支援になっていない(誤)。
✗ 4. 誤り
訪問介護事業所に利用開始を依頼する。
サービス導入はOTの独断でなくケアマネを介した調整が必要(誤)。
✓ 5. 正しい
ケアマネージャーに妻の状況を報告する。
介護者負担を多職種で共有しケアプラン見直しにつなげる適切な連携(正)。
ポイント
  • 老老介護では介護者の負担・抑うつサインに注意
  • 在宅サービスの調整はケアマネジャーが中心
  • OTは気づきを多職種へ報告・連携する役割
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手