学習トップ理由で解く 作業療法士第13章 ▸ 実地 / QO53A020

理由で解く 作業療法士

QO53A020 地域作業療法学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問20
問題
52歳の男性。統合失調症で精神科入院歴があるが、この9年間は治療中断しており、時々幻聴に影響された言動がみられる。医師の往診の後、何とか本人の同意を得て訪問支援開始となった。初回訪問時、居間で20分ほど落ち着いて話ができる状況である。初期の訪問において、作業療法士が最も留意すべきなのはどれか。
選択肢
1 服薬勧奨を積極的に行う。
2 1日に複数回の訪問を行う。
3 身の回りの整理整頓を促す。
4 毎回違うスタッフが訪問する。
5 本人の興味や関心事を把握する。
解答
正解5(本人の興味や関心事を把握する。)
解説

長期に治療中断していた対象者へのアウトリーチ初期では、まず本人の興味や関心事を把握して信頼関係を築くことが最優先で、指導的介入は関係構築の後に行う。

9年間治療を中断し、ようやく同意が得られて始まった訪問支援(アウトリーチ)である。この初期段階で最も大切なのは、本人が安心して支援を受け入れられるよう信頼関係(ラポール)を築くことである。そのためには本人の興味や関心事を把握し、本人の視点に立って関わることが最優先となる。いきなり服薬を強く勧める・整理整頓を促すといった指導的・侵襲的な関わりは、本人の警戒心を高め、せっかく得られた同意や関係を損なうおそれがある。1日複数回の訪問は負担が大きく初期には過剰で、毎回違うスタッフが訪問するのは安心感・関係構築を妨げるため、いずれも不適切である。

✗ 1. 誤り
服薬勧奨を積極的に行う。
関係未形成の初期に強い指導は警戒心を招き、支援拒否につながりやすい
✗ 2. 誤り
1日に複数回の訪問を行う。
本人の負担が大きく初期には過剰
✗ 3. 誤り
身の回りの整理整頓を促す。
本人のペースを無視した指導的関わりで初期には不適
✗ 4. 誤り
毎回違うスタッフが訪問する。
安心感・信頼関係の形成を妨げる
✓ 5. 正しい
本人の興味や関心事を把握する。
信頼関係構築を最優先とする初期対応として適切
ポイント
  • アウトリーチ初期は信頼関係(ラポール)構築が最優先
  • 本人の興味・関心を把握し本人視点で関わる
  • 初期の指導的・侵襲的介入は支援拒否を招く
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