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理由で解く 作業療法士

QO53P017 作業療法治療学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午後 問17
問題
21歳の女性。大学生で単身生活。日中は講義に出席しているが、帰宅すると過食と自己誘発性嘔吐に時間を費やし、睡眠時間がとれず、遅刻するなど日常生活に支障をきたしている。心配した母親に連れられて精神科を受診した。過食後の自己嫌悪感も強く、抗うつ薬を処方されたが、最近ではリストカットなどの自傷行為もみられるようになった。ある日作業療法室で本人が近況について報告をしてきた。そのときの作業療法士の本人への対応として最も適切なのはどれか。
選択肢
1 過食の理由を尋ねる。
2 今後の自傷行為を禁じる。
3 講義の出席状況を把握する。
4 心配している気持ちを伝える。
5 日々のスケジュール管理方法を指導する。
解答
正解4(心配している気持ちを伝える。)
解説

自己嫌悪と自傷を伴う摂食障害では、まず本人を心配する気持ちを伝え受容的・支持的に関わる。

本症例は神経性過食症で、過食嘔吐に加え強い自己嫌悪と自傷行為(リストカット)を伴い自己評価が低下している。本人が近況を報告してきた場面では、症状の追及や指示・禁止よりも、まず関心を寄せ心配している気持ちを率直に伝えることで、受容されている感覚と信頼関係を育むことが最優先となる。過食の理由を問い詰めることは自己嫌悪を強めやすく、自傷を頭ごなしに禁じると本人を追い詰めて治療関係を損なう。出席状況の把握やスケジュール指導は管理的で、この場面での最適な関わりではない。

✗ 1. 誤り
過食の理由を尋ねる。
追及は自己嫌悪を強め防衛を招く
✗ 2. 誤り
今後の自傷行為を禁じる。
頭ごなしの禁止は本人を追い詰める
✗ 3. 誤り
講義の出席状況を把握する。
管理的で受容的関わりにならない
✓ 4. 正しい
心配している気持ちを伝える。
受容と信頼関係の基盤をつくる最適な対応
✗ 5. 誤り
日々のスケジュール管理方法を指導する。
指導的で本人の心情に寄り添わない
ポイント
  • 摂食障害+自傷では受容的・支持的関わりが基本
  • 症状の追及や禁止は自己嫌悪・防衛を強める
  • まず関心と心配を伝え信頼関係を築く
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