Aα線維
<求心性>
•筋紡錘から筋の伸張(Ia群求心性神経)
筋紡錘は筋肉の伸張を感知するセンサーであり、Ia群求心性神経を通じて中枢神経系にその情報を伝えます。この神経は、筋肉の長さの変化を迅速に感知し、筋肉の伸張反射を引き起こす重要な役割を果たします。
•ゴルジ腱器官から筋の張力(Ib群求心性神経)
ゴルジ腱器官は筋肉が収縮した際に発生する張力を感知します。Ib群求心性神経を介して、その張力の情報を中枢神経系に伝達し、筋肉の過度な収縮を防ぐ役割を果たします。
<遠心性>
•骨格筋の支配(α運動神経)
α運動神経は骨格筋に直接信号を送り、筋収縮を引き起こします。これにより、意識的な運動や反射運動が実現されます。
Aβ線維
<求心性のみ>
•触圧覚(II群求心性神経)
II群求心性神経は、皮膚や深部組織の触圧覚を感知し、その情報を中枢神経系に伝達します。これにより、触覚や圧力感覚が認識されます。
•筋紡錘から筋の伸張(II群求心性神経)
筋紡錘からの情報をII群求心性神経を通じて中枢に伝達し、Ig群求心性神経とともに筋肉の長さの変化を感知します。
Aγ線維
<遠心性のみ>
•錘内筋の支配、筋紡錘の感度調節(γ運動神経)
γ運動神経は筋紡錘の感度を調節し、錘内筋の収縮を制御します。これにより、筋紡錘が常に適切な感度で筋肉の伸張を感知できるようになります。
Aδ線維
<求心性のみ>
•痛覚(高閾値侵害受容器からの速い痛み)(III群求心性神経)
III群求心性神経は、速い痛み(鋭い痛み)を感知する高閾値侵害受容器からの信号を中枢神経系に伝達します。この神経は、急性の痛み反応を引き起こします。
•温度覚(特に冷覚)(III群求心性神経)
温度の変化、特に冷覚を感知する神経です。III群求心性神経を介して情報を伝達し、特に冷たい刺激を認識します。
B線維
<遠心性のみ>
•自律神経節前線維
自律神経系の節前線維は有髄神経なのが特徴です。自律神経節までは有る程度速く情報が伝わり、無髄の節後線維で、ジワジワ内臓に効かせる感じです。
C線維
<求心性>
•痛覚(ポリモーダル侵害受容器からの遅い痛み)(IV群求心性神経)
IV群求心性神経は、遅い痛み(鈍い痛み)を感知するポリモーダル侵害受容器からの信号を中枢神経系に伝達します。「ポリ」は「多数の」、「モーダル」は「経路」を表しています。多数の経路からの侵害刺激を受容するのがポリモーダル侵害受容器で、機械的、温度的、化学的侵害刺激に反応します。
•温度覚(特に温覚)(IV群求心性神経)
温度の変化、特に温覚を感知する神経です。IV群求心性神経を介して情報を伝達し、温かい刺激を認識します。
<遠心性>
•自律神経節後線維
自律神経系の節後線維は、内臓器官の機能を直接制御します。これらの線維は無髄で内臓器官に信号を送り、その機能を調節します。