2024年5月– date –
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骨格筋・心筋・平滑筋の比較
筋肉には骨格筋、心筋、平滑筋の3種類があります。これらは横紋の有無、筋線維の形、細胞間の興奮伝導、神経支配、自動性、活動電位の絶対不応期、単収縮の持続時間、強縮、疲労の起こりやすさで異なります。 横紋の有無:骨格筋と心筋は横紋筋、平滑筋は... -
心筋の特徴
『心房では薄いが心室では厚い』 心房は血液を受け取るところ、心室は血液を送り出すところです。 心房、心室どちらも収縮しますが、血液の行き先を考えます。心房の血液は心室に送られます。心室の血液は肺や全身に送られます。とくに左心室は大動脈を介... -
心筋細胞と介在板
心筋細胞のつなぎ目である介在板にはギャップ結合があり、イオンが通れる構造をしています。これにより、心筋細胞の興奮は周囲の細胞に広がり、心房や心室は一致して収縮することができます。この現象を「機能的合胞体」といいます。ただし、心房と心室の... -
縦隔の区分
左右の肺の間で、前は胸骨、後ろは脊柱に囲まれた領域を縦隔といいます。縦隔は心臓を基準として位置関係を表します。 つまり心臓が縦隔中部。心臓より上を縦隔上部、心臓より前が縦隔前部、後ろが縦隔後部と区分します。 縦隔前部は胸腺と内胸動脈... -
心臓壁の構造
心臓の壁は心内膜・心筋層・心外膜の3層からなります。心臓は血管系へと続くものなので、血管壁の3層構造と基本的な構成はよく似ています。 心内膜は血管内皮と同じ単層扁平上皮です。 中膜に相当する部位としては心筋層です。左心室が最も強い収縮を必要... -
心タンポナーデ
湿性心膜炎などで心膜腔に大量の液体が貯留すると、心臓が圧迫され収縮はできても拡張が困難となり、拍出量が減少し循環不全が起きます。これを心タンポナーデといいます。 心タンポナーデでは静脈還流が阻害されることにより、静脈圧が時間の経過とともに... -
線維性心膜と漿膜性心膜
心臓は胸郭の中で2層の心膜よりなる心嚢に被われて存在しています。 心膜の内層は漿膜性心膜といい、心臓を包む水座布団のような構造をしています。心臓壁を直接被っているのが臓側板といい、上行大動脈や肺動脈幹の基部で折れ返り、壁側板へと移行します... -
胸郭と心臓の位置関係(心尖部は左第5肋間-鎖骨中線付近)
心臓はイチゴのような形で、下部の尖っているところ心尖、上部の太い血管が出入りしている部分が心底といいます。 心臓自体は胸郭のほぼ中央に位置し、心尖部が左に偏っています。心尖部は左の第5肋間で鎖骨中線付近に位置します。 心尖部の位置は... -
肺動脈・肺静脈の枝分かれ
こちらは心臓に出入りする肺動脈・肺静脈とその枝を丁寧に剖出した図です。 まず位置関係で大切なのは、心臓に出入りする血管で一番手前に位置するものは肺動脈幹です。 心臓は上が心房、下が心室で、さらに左右に分かれていますが、肺動脈が一番手前なの... -
心臓と肺
<前面からの観察> 縦隔:左右の肺に挟まれた領域。 心臓は縦隔の中部に位置。 心臓は心嚢という膜に被われる。 外側は線維性心膜、内側は漿膜性心膜。 縦隔の区分:心臓を基準(縦隔中部)に上、前、後で区分。 縦隔上部:左右の腕頭静脈、上大静...
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