学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0640

理由で解く 臨床医学各論

Q0640 整形外科疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題80
問題
疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 変形性膝関節症 ― O脚変形
2 変形性股関節症 ― トレンデレンブルグ徴候
3 変形性肘関節症 ― 伸展障害
4 プシャール結節 ― 遠位指節間関節腫脹
解答
正解4(プシャール結節 ――― 遠位指節間関節腫脹)
解説
✗ 1.
変形性膝関節症 ― O脚変形
✗ 正しい。変形性膝関節症では内側関節軟骨の摩耗が外側より高度に進行するため、内側関節裂隙の狭小化に伴い内反変形(O脚変形)がみられる。内反変形でO脚を呈することが多いであり、正しい組合せである。高度な内反変形では歩行障害が顕著となる。
✗ 2.
変形性股関節症 ― トレンデレンブルグ徴候
✗ 正しい。変形性股関節症では股関節外転筋(中殿筋)の機能低下によりトレンデレンブルグ徴候がみられる。患側で片脚立ちをすると健側の骨盤が下がり、バランスを保つため体幹が患側に傾く。この歩行パターンをトレンデレンブルグ歩行といい、変形性股関節症の代表的な臨床所見であるため、正しい組合せである。
✗ 3.
変形性肘関節症 ― 伸展障害
✗ 正しい。変形性肘関節症では関節軟骨の変性と骨棘形成により可動域制限がみられる。可動域の制限は屈曲、伸展制限が多く前腕回旋運動は障害されない。重労働者やスポーツ選手に多く、伸展障害は正しい所見であるため、正しい組合せである。
✓ 4. 誤り
プシャール結節 ― 遠位指節間関節腫脹
ブシャール結節は近位指節間関節(PIP関節)の変形性関節症による骨性腫脹であり、遠位指節間関節(DIP関節)の腫脹ではない。DIP関節の骨性腫脹はヘバーデン結節である。したがって「プシャール結節―遠位指節間関節腫脹」の組合せは誤りである。正しくは「プシャール結節―近位指節間関節(PIP)腫脹」となる。
ポイント
  • ブシャール結節=PIP関節(近位指節間関節)、ヘバーデン結節=DIP関節(遠位指節間関節)を正確に区別する。名称と関節部位の対応は頻出である
  • 変形性膝関節症のO脚(内反変形)、変形性股関節症のトレンデレンブルグ徴候はいずれも基本的な組合せ知識である
  • 変形性肘関節症では屈曲・伸展制限はあるが、前腕回旋運動は障害されないのが特徴である
  • 重要用語: ブシャール結節(PIP関節), ヘバーデン結節(DIP関節), トレンデレンブルグ徴候 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 正しい所見 誤りやすいポイント
変形性膝関節症 O脚変形(内反変形) X脚(外反)ではない
変形性股関節症 トレンデレンブルグ徴候 中殿筋の機能低下が原因
変形性肘関節症 伸展障害 前腕回旋は保たれる
ブシャール結節 PIP関節(近位指節間関節)腫脹 DIP関節ではない
ヘバーデン結節 DIP関節(遠位指節間関節)腫脹 PIP関節ではない
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題80|疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題80|疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。
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