学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0641

理由で解く 臨床医学各論

Q0641 整形外科疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題86
問題
変形性膝関節症について正しいのはどれか。
選択肢
1 一次性が多い。
2 関節軟骨の摩耗所見はない。
3 安静時痛が主症状である。
4 大腿四頭筋訓練の効果はない。
解答
正解1(一次性が多い。)
解説
✓ 1. 正しい
一次性が多い。
変形性膝関節症は加齢や肥満に起因する一次性(原発性)が多い。変形性股関節症とは異なり、膝関節では一次性が多い。40歳以上の肥満女性に好発し、加齢による関節軟骨の退行変性が基盤となる。二次性は半月板損傷・靱帯損傷・骨折・化膿性関節炎後などに続発するもので、一次性に比べ頻度は低い。
✗ 2. 誤り
関節軟骨の摩耗所見はない。
変形性膝関節症の主病変はまさに関節軟骨の摩耗・変性であり、「摩耗所見はない」は明らかに誤りである。X線では関節裂隙の狭小化として軟骨の摩耗・消失が反映され、さらに骨棘形成・軟骨下骨硬化なども認められる。関節軟骨の摩耗こそが本疾患の本態である。
✗ 3. 誤り
安静時痛が主症状である。
主症状は起動時痛(歩行開始時痛、starting pain)であり、安静時痛ではない。椅子から立ち上がる時や歩き始めに痛みを感じ、動いているうちに軽減するのが特徴である。安静にしていれば疼痛は軽減し、進行期以降になって初めて安静時痛や夜間痛が出現する。
✗ 4. 誤り
大腿四頭筋訓練の効果はない。
大腿四頭筋訓練は膝関節の動的安定性を向上させ、疼痛の軽減と機能改善に有効な保存的治療の柱である。仰臥位での下肢挙上訓練など、四頭筋強化トレーニングを指導する。関節軟骨への直接的な負荷を避けつつ筋力を強化できる等尺性収縮訓練が推奨される。
ポイント
  • 変形性膝関節症は「一次性が多い」という点が変形性股関節症(二次性が多い)との最大の違いである。この対比は国試頻出である
  • 主病変は関節軟骨の摩耗であり、X線で関節裂隙狭小化・骨棘形成として確認される
  • 主症状は起動時痛であり、安静時痛は進行期以降に出現する。初期と進行期の症状の違いを区別すること
  • 大腿四頭筋訓練は有効な保存的治療であり、「効果はない」という記述は明確な誤りである
  • 重要用語: 一次性変形性膝関節症, 関節軟骨の摩耗, 起動時痛, 大腿四頭筋訓練 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題86|変形性膝関節症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題86|変形性膝関節症について正しいのはどれか。
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