学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0720

理由で解く 臨床医学各論

Q0720 整形外科疾患

出典:あマ指 第22回(2014) 問題81
問題
女児に多い疾患はどれか。
選択肢
1 ペルテス病
2 大腿骨頭すべり症
3 先天性股関節脱臼
4 先天性内反足
解答
正解3(先天性股関節脱臼)
解説
✗ 1. 誤り
ペルテス病
ペルテス病は男児に多い疾患で、男女比は約4:1である。4〜8歳(特に6〜8歳)の男児に好発し、大腿骨頭の血行障害による無腐性壊死(虚血性壊死)を呈する。 片側性が多く、跛行や股関節痛で発症する。原因は不明だが、血管の解剖学的脆弱性や外傷が関与するとされる。
✗ 2. 誤り
大腿骨頭すべり症
大腿骨頭すべり症は思春期(10〜15歳)の肥満男児に多い疾患である。大腿骨頭骨端が骨幹端に対して後下方にすべる病態で、急性型と慢性型がある。 肥満による力学的負荷と成長期の骨端線の脆弱性が発症に関与し、内分泌異常(甲状腺機能低下症など)が背景にある場合もある。
✓ 3. 正しい
先天性股関節脱臼
先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)は女児に圧倒的に多く、男女比は約1:5〜9である。妊娠末期に母体から分泌される関節弛緩ホルモン(リラキシン)の影響や、女児の臼蓋が浅い骨盤形態が関与する。 また、第一子、骨盤位分娩、家族歴がリスク因子であり、左側に好発する。治療はリーメンビューゲル装具による装具療法が第一選択である。
✗ 4. 誤り
先天性内反足
先天性内反足は男児に多い疾患で、男女比は約2:1である。出生時から足部に尖足・内反・内転・凹足の4つの変形要素を認める先天異常である。 治療はポンセティ法による早期ギプス矯正が標準で、矯正後はデニスブラウン副子で保持する。
ポイント
  • 先天性股関節脱臼は女児に圧倒的に多く(男女比1:5〜9)、関節弛緩ホルモンや骨盤形態の性差が関与する
  • ペルテス病(男女比4:1)、大腿骨頭すべり症、先天性内反足(男女比2:1)はいずれも男児に多い疾患である
  • 性差の問題では「女児に多い=先天性股関節脱臼」「男児に多い=ペルテス病・内反足・すべり症」と整理して覚える
  • 重要用語: 先天性股関節脱臼の性差(男女比1:5〜9) を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 性差(男:女) 好発年齢 代表的装具
先天性股関節脱臼 1:5〜9(女児に多い) 乳児期 リーメンビューゲル装具
ペルテス病 4:1(男児に多い) 4〜8歳 免荷装具・外転装具
大腿骨頭すべり症 男児に多い 10〜15歳 (手術療法が主体)
先天性内反足 2:1(男児に多い) 出生時 デニスブラウン副子
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題81|女児に多い疾患はどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題81|女児に多い疾患はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手