学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ C. 副腎疾患 / Q0522

理由で解く 臨床医学各論

Q0522 内分泌疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題62
問題
高血圧と耐糖能異常のいずれも認めないのはどれか。
選択肢
1 褐色細胞腫
2 アジソン病
3 クッシング症候群
4 原発性アルドステロン症
解答
正解2(アジソン病)
解説
✗ 1.
褐色細胞腫
✗ 正しい。褐色細胞腫ではカテコールアミン過剰により著明な高血圧をきたす。 またカテコールアミンは肝臓でのグリコーゲン分解・糖新生を促進し、β細胞からのインスリン分泌を抑制するため、高血糖・耐糖能異常も認める。 高血圧と耐糖能異常の両方が出現する。
✓ 2. 誤り
アジソン病
アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)ではコルチゾール・アルドステロンが低下するため、高血圧も耐糖能異常も認めない。 コルチゾール低下により糖新生が障害されて低血糖をきたし、アルドステロン低下によりNa喪失・循環血液量減少で低血圧をきたす。 すなわちアジソン病は高血圧・耐糖能異常とは逆の病態(低血圧・低血糖)を示す。
✗ 3.
クッシング症候群
✗ 正しい。クッシング症候群ではコルチゾール過剰によりNa貯留から高血圧、糖新生亢進・インスリン抵抗性増大から高血糖(耐糖能異常)の両方を認める。 耐糖能異常は約60-80%の症例にみられ、ステロイド糖尿病を発症することもある。 高血圧と耐糖能異常の両方が出現する。
✗ 4.
原発性アルドステロン症
✗ 正しい。原発性アルドステロン症ではアルドステロン過剰によりNa・水貯留から高血圧をきたす。 耐糖能異常についても、低カリウム血症によるインスリン分泌障害を介して生じうることが報告されている。 高血圧は必発であり、耐糖能異常も合併しうる。
ポイント
  • アジソン病は副腎皮質ホルモンの「低下」であるため、クッシング症候群(過剰)と対照的に低血圧・低血糖を示す
  • 褐色細胞腫・クッシング症候群・原発性アルドステロン症はいずれも高血圧をきたす点で共通し、二次性高血圧の重要な原因疾患である
  • アジソン病の特徴的所見は「低血圧・低血糖・低Na・高K・色素沈着」であり、これらはすべてホルモン低下で説明できる
  • 重要用語: アジソン病, 低血圧, 低血糖, 副腎皮質機能低下, クッシング症候群との対比 を正確に理解しておくこと
比較表
疾患 高血圧 耐糖能異常 機序
褐色細胞腫 あり あり カテコールアミン過剰
アジソン病 なし(低血圧) なし(低血糖) コルチゾール・アルドステロン低下
クッシング症候群 あり あり コルチゾール過剰
原発性アルドステロン症 あり ありうる アルドステロン過剰・低K
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題62|高血圧と耐糖能異常のいずれも認めないのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題62|高血圧と耐糖能異常のいずれも認めないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手