学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q1007

理由で解く 臨床医学各論

Q1007 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題63
問題
自己免疫機序が関与しないのはどれか。
選択肢
1 悪性貧血
2 溶血性貧血
3 鉄欠乏性貧血
4 再生不良性貧血
解答
正解3(鉄欠乏性貧血)
解説
✗ 1.
悪性貧血
✗ 正しい。悪性貧血は胃壁細胞に対する自己抗体(抗胃壁細胞抗体)や内因子に対する自己抗体(抗内因子抗体)により、ビタミンB12の吸収が障害される自己免疫性疾患である。
✗ 2.
溶血性貧血
✗ 正しい。溶血性貧血のうち、自己免疫性溶血性貧血は赤血球表面に対する自己抗体が産生され、赤血球が破壊される疾患であり、自己免疫機序が関与する。直接クームス試験が陽性となる。
✓ 3. 誤り
鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血は鉄の摂取不足、吸収障害(胃切除後など)、慢性出血(消化管出血、過多月経など)、需要の亢進(妊娠、成長期)により体内の鉄が不足して生じる疾患であり、自己免疫機序は関与しない。
✗ 4.
再生不良性貧血
✗ 正しい。再生不良性貧血は特発性の場合、造血幹細胞に対する自己免疫反応が病態の一部に関与すると考えられており、免疫抑制療法(抗リンパ球グロブリン、シクロスポリンなど)が有効である。
ポイント
  • 自己免疫機序が関与する血液疾患:悪性貧血、自己免疫性溶血性貧血、再生不良性貧血(一部)、特発性血小板減少性紫斑病などがある。
  • 鉄欠乏性貧血は鉄の不足が原因であり、自己免疫とは無関係である。
  • 自己免疫性溶血性貧血の確定診断には直接クームス試験が陽性であることが重要である。
  • 重要用語: 自己免疫機序、鉄欠乏性貧血、悪性貧血 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 自己免疫機序 関連する自己抗体・検査
悪性貧血 関与する 抗内因子抗体、抗胃壁細胞抗体
自己免疫性溶血性貧血 関与する 直接クームス試験陽性
再生不良性貧血 一部関与 免疫抑制療法が有効
鉄欠乏性貧血 関与しない 鉄不足が原因
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題63|自己免疫機序が関与しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題63|自己免疫機序が関与しないのはどれか。
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