学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ34P101

理由で解く 柔道整復師

QJ34P101 柔道整復理論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問101
問題
衝突性外骨腫で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 水泳の選手に多い。'
2 脛骨と腓骨の衝突で起こる。
3 足関節に不安定性がみられる。
4 足関節前面に腫脹がみられる。
解答
正解3(足関節に不安定性がみられる。)、4(足関節前面に腫脹がみられる。)
解説

衝突性外骨腫は足関節前方で脛骨遠位前縁と距骨頸部がぶつかり合って生じます。背景に足関節の不安定性があり、足関節前面に腫脹がみられるため、3と4が正しい記述です。

足関節を強く背屈すると、脛骨の遠位前縁と距骨頸部が接近します。この衝突が繰り返されると、両者の縁に骨棘(外骨腫)が形成され、背屈時に骨同士がぶつかって痛みが出ます。ボールを蹴る動作を繰り返すサッカー選手に多く、footballer's ankle(サッカー足関節)とも呼ばれます。重要なのは、この衝突が起こりやすい下地として足関節捻挫の反復による不安定性があることです。前距腓靱帯などの機能が落ちて距骨の動きが大きくなると衝突が強まり、骨棘形成が進みます。所見としては足関節前面の腫脹と骨性隆起の触知、背屈制限、背屈強制での疼痛がそろいます。

✓ 3. 正しい
足関節に不安定性がみられる。
足関節捻挫を繰り返した結果として不安定性が残り、距骨の過剰な動きが前方の衝突を強めます。不安定性は本症の背景であり所見でもあるため、前方引き出しテストなどで評価し、腓骨筋群を含む動的安定性の再建を対応の柱にします。
✓ 4. 正しい
足関節前面に腫脹がみられる。
衝突が起こる足関節前面に腫脹が出て、骨性の隆起を触知できることがあります。背屈で疼痛が誘発され、背屈可動域が制限される点と併せて確認します。
✗ 1. 誤り
水泳の選手に多い。'
多いのは水泳ではなくサッカーの選手です。ボールを蹴る動作で足関節の背屈・底屈が繰り返されるためで、footballer's ankleという別名がそのまま手がかりになります。バレエやバスケットボールなど、背屈を強く反復する競技でもみられます。
✗ 2. 誤り
脛骨と腓骨の衝突で起こる。
衝突するのは脛骨と腓骨ではなく、脛骨遠位前縁と距骨頸部です。すねの2本の骨同士ではなく、「すねと足の骨がぶつかる」と方向で覚えると間違えません。
ポイント
  • 衝突するのは脛骨遠位前縁と距骨頸部。足関節の背屈で近づく2つの骨。
  • サッカー選手に多く、footballer's ankle(サッカー足関節)と呼ばれる。
  • 背景に足関節捻挫の反復による不安定性がある。距骨の過剰な動きが衝突を強める。
  • 所見は足関節前面の腫脹と骨性隆起の触知、背屈制限、背屈強制時痛。
  • 対応は足関節の動的安定性の再建と背屈負荷の調整。骨棘が大きく機能障害が続く例は医師へ紹介する。
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