学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §23 肩腱板損傷の診察 / QJ33A025
理由で解く 柔道整復師
腱板断裂は、腱の厚みを貫いているかどうかで分けます。関節腔と肩峰下滑液包がつながる「全層断裂」が完全断裂で、残りは不全(部分)断裂です。
腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の腱が上腕骨頭を包むように付着した構造で、断裂の大半は棘上筋腱の大結節付着部付近に生じます。腱の上面(肩峰下滑液包側)だけが切れたもの、下面(関節側)だけが切れたもの、腱の内部だけが裂けたものは、いずれも腱の厚みの一部にとどまるため不全断裂に分類されます。これに対し、上面から下面まで連続して切れると関節腔と肩峰下滑液包が交通し、これが完全断裂=全層断裂です。臨床所見は断裂の程度で役割が分かれます。不全断裂や肩峰下インピンジメントでは、自動外転の60〜120度付近で痛みが出る有痛弧徴候が手がかりになります。一方、完全断裂では自動挙上そのものが困難になり、他動的に挙上した腕を保持できずに落ちるドロップアームサインが手がかりになります(他動的にはある程度挙上できるのが特徴です)。分類名を丸暗記するのではなく、「腱をどの層で切ったか」という断面のイメージで整理すると取り違えません。
| 分類 | 断裂の型 | 腱の厚みを貫くか |
|---|---|---|
| 完全断裂 | 全層断裂 | 貫く(関節腔と滑液包が交通) |
| 不全(部分)断裂 | 関節面断裂(下面) | 貫かない |
| 滑液包面断裂(上面) | 貫かない | |
| 腱内断裂(内部) | 貫かない |
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