学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P109
理由で解く 柔道整復師
オトガイが健側へ偏位し、患側の外耳孔前方に陥凹を触れるのは、下顎頭が下顎窩から前方へ外れたサイン。オトガイが左に振れているので患側は右、すなわち右顎関節前方脱臼である。
顎関節脱臼のほとんどは前方脱臼で、大あくび・食事・歯科治療などの大きな開口動作をきっかけに下顎頭が関節結節を越えて前上方へ滑り出し、そこで閉口筋(咬筋・側頭筋・内側翼突筋)が痙攣して戻れなくなる。片側だけ外れた場合、患側の下顎頭が前へ出た分だけ下顎全体が健側へ回旋するため、オトガイは健側を向く。同時に、下顎頭が抜けた患側の下顎窩(外耳孔のすぐ前)に指を当てると陥凹を触知できる。両側脱臼では開口位のまま固定されて閉口できず、オトガイは正中のまま下顎が前方に突出する。したがって「オトガイが偏位しているか」が片側性・両側性の見分けになり、本例の半開口でわずかに開閉可能という所見も片側性を支持する。
| 所見 | 片側前方脱臼 | 両側前方脱臼 |
|---|---|---|
| オトガイの位置 | 健側へ偏位 | 正中のまま、下顎が前方突出 |
| 開口の状態 | 半開口でわずかに開閉可能 | 開口位で固定、閉口不能 |
| 陥凹の触知 | 患側の外耳孔前方 | 両側の外耳孔前方 |
| 咬合 | 患側の咬合不全 | 前歯部が開いて咬合不能 |
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