学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P110
理由で解く 柔道整復師

感覚障害がなく運動障害だけがみられる肘外側の外傷では、純運動枝である後骨間神経(橈骨神経深枝)の麻痺を考える。この場合に障害されるのは手指MP関節の伸展であり、正しいのは3である。
橈骨神経は肘の前外側で浅枝(感覚枝)と深枝に分かれ、深枝は回外筋を貫いた後に後骨間神経となって総指伸筋・示指伸筋・小指伸筋・尺側手根伸筋・長母指外転筋・長母指伸筋などを支配する。後骨間神経は運動線維のみで構成されるため、麻痺しても手背の感覚は保たれる。本例のように「感覚障害なし・運動障害あり」という組合せは、この神経の障害を強く示唆する所見である。また長橈側手根伸筋は深枝が分かれる前の橈骨神経本幹から枝を受けるため、手関節の背屈自体は保たれ、伸展できないのは手指のMP関節(下垂指)となる。橈骨頭は肘前外側で回外筋入口のすぐ近くを走る神経と接するため、この部位の骨折・脱臼では側面像で橈骨頭と上腕骨小頭の位置関係を確認し、神経所見と併せて医療機関へつなぐ。
| 橈骨神経本幹の麻痺 | 後骨間神経(深枝)の麻痺 | |
|---|---|---|
| 代表的な原因 | 上腕骨骨幹部骨折、上腕への持続圧迫 | 橈骨頭の骨折・脱臼、回外筋入口(フローセの腱弓)での絞扼 |
| 感覚障害 | あり(手背橈側) | なし |
| 手関節背屈 | 不能(下垂手) | 可能(橈屈を伴いやすい) |
| MP関節伸展 | 不能 | 不能(下垂指) |
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