学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §21 臨床実地問題 / QJ31P045
理由で解く 柔道整復師
近時記憶障害・地誌的見当識障害・物盗られ妄想からアルツハイマー型認知症が想定され、同型で高頻度にみられる振り向き徴候(head turning sign)が該当する。正答は4。
アルツハイマー型認知症は海馬から側頭頭頂葉にかけての変性で始まるため、まず「新しいことを覚えておく」近時記憶が障害される。直前の食事内容を思い出せない、物を置いた場所が分からず失くす、慣れない道で迷う(地誌的見当識障害)、そして失くした物を誰かに盗られたと訴える物盗られ妄想は、いずれも本症の典型経過である。答えられない質問をされたときに同伴の家族の方を振り返って助けを求める仕草を振り向き徴候といい、自分の記憶の頼りなさを他者で補おうとする行動として本症で高頻度に観察される。認知症は「記憶障害などの中核症状」に「その疾患らしい特徴的所見」を重ねて鑑別する。
| 認知症のタイプ | 初期に目立つ症状 | 特徴的所見 |
|---|---|---|
| アルツハイマー型 | 近時記憶障害 | 物盗られ妄想、地誌的見当識障害、振り向き徴候、取り繕い |
| レビー小体型 | 具体的な幻視、認知の変動 | パーキンソニズム、レム睡眠行動障害、転倒しやすい |
| 前頭側頭型 | 人格変化・脱抑制 | 常同行動、食行動の変化、初期は記憶が比較的保たれる |
| 血管性 | まだら認知、意欲低下 | 階段状の増悪、片麻痺・構音障害などの局所症状 |
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