学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P111
理由で解く 柔道整復師
受傷直後にあった膝外側の膨隆が来所時には消え、同じことを繰り返している。外側へ脱臼した膝蓋骨が膝を伸ばした際に自然整復されたと読み、反復性膝蓋骨脱臼を考える。したがってアプリヘンションサインが陽性となる。
膝蓋骨脱臼は、膝を軽く曲げた状態で下腿が外旋・外反する動き(着地、方向転換、階段の踏み外し)で膝蓋骨が外側へ滑り出して起こる。膝を伸展すると大腿四頭筋の張力で自然に整復されることが多く、来所時には膨隆が消えて一見何もない膝に見えるため、受傷直後の状況を聞き取ることが診断の鍵になる。反復例では内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)と内側支帯が伸びてゆるみ、膝蓋骨を外側へ押しながら膝を屈曲させていくと、再脱臼の不安から患者が筋を緊張させて動きを止めようとする。これがアプリヘンションサイン(脱臼不安感テスト)陽性である。素因には大腿骨外側顆の低形成(滑車溝が浅い)、Q角の増大、膝蓋骨高位、全身関節弛緩性があり、若い女性に多い。対応は、急性期の腫脹管理と固定のあと、内側広筋を中心とした大腿四頭筋の強化、股関節外転・外旋筋の強化、装具やテーピングによる外方への制動である。反復する例では手術(MPFL再建など)も検討されるため、医師と連携する。
| 損傷 | 陽性となる検査 | 特徴的な経過 |
|---|---|---|
| 反復性膝蓋骨脱臼 | アプリヘンションサイン | 外側の膨隆が伸展で消える、反復する |
| 前十字靱帯損傷 | 前方引き出しテスト、ラックマンテスト | 断裂音、急速な関節血腫、膝崩れ |
| 後十字靱帯損傷 | サギング徴候、後方引き出しテスト | 脛骨前面への直達外力(ダッシュボード損傷) |
| 内側側副靱帯損傷 | 外反ストレステスト | 膝外側からの外反強制、内側の圧痛 |
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