学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P109
理由で解く 柔道整復師
閉口できない半開口位、下顎歯列の前方偏位、オトガイ部の左偏位。患側は偏位した側の反対=右で、右顎関節前方脱臼と考える。
顎関節前方脱臼は、大開口や歯科治療中の長時間開口などで下顎頭が関節結節を越えて前方へ転位し、外側翼突筋・咬筋の緊張で戻れなくなったものである。口が開いたまま閉じられず、下顎が前に突き出て下顎歯列が上顎歯列より前方に位置する。両側性なら下顎は正中を保ったまま前方へ出るのに対し、片側性では患側の下顎頭だけが前方へ移動するため、オトガイ部は健側へ偏位し、健側の下顎頭を軸としてわずかな開閉が可能になる。本例はオトガイが左へ偏位しているので、左が健側、右が患側と読める。整復は母指を下顎臼歯部に置いて下方に圧し下げ、そのまま後方へ導く(ヒポクラテス法)。整復後は再脱臼防止のため顎包帯などで数日間開口を制限し、大開口を避けるよう指導する。
| 下顎の位置 | オトガイの偏位 | 開閉口 | |
|---|---|---|---|
| 片側前方脱臼 | 前方へ突出+患側が前へ | 健側へ偏位 | わずかに可能 |
| 両側前方脱臼 | 正中のまま前方突出 | なし | ほぼ不能 |
| 後方脱臼(まれ) | 後方へ移動 | — | 閉口位で固定されやすい |
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