学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ30P101

理由で解く 柔道整復師

QJ30P101 柔道整復理論

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問101
問題
有痛性外脛骨で誤っているのはどれか。
選択肢
1 若年者に好発する。
2 足背部の骨折が原因である。
3 靴による圧迫で痛みを訴える。
4 アーチに異常がみられる。
解答
正解2(足背部の骨折が原因である。)
解説

有痛性外脛骨は足部内側にある過剰骨(副舟状骨)に由来する障害で、足背部の骨折が原因ではありません。誤りは2です。

外脛骨は、足の舟状骨の内側に生じる過剰骨(副舟状骨)で、日本人の15〜20%程度にみられる正常変異です。ここには後脛骨筋腱が付着するため、スポーツ活動が盛んな10代を中心に、後脛骨筋の牽引や靴による直接の圧迫、内側縦アーチの低下が重なると、線維性・軟骨性の結合部に炎症が生じて痛みを訴えます(有痛性外脛骨)。骨折によって新たにできる骨片ではなくもともとある骨である点、そして部位が足背ではなく足部内側である点が、本問の二重の引っかけです。対応は、まず運動量の調整とアイシング、後脛骨筋のストレッチ、足底挿板による内側縦アーチの支持といった保存療法から進め、痛みが持続する例では医師の診察につなぎます。

✓ 2. これが誤り(=正答)
足背部の骨折が原因である。
外脛骨は舟状骨内側の過剰骨であり、骨折によって生じるものではありません。部位も足背部ではなく足部内側です。後脛骨筋腱の牽引と靴による圧迫、アーチ低下が疼痛の原因となります。
✗ 1. 正しい記述(=答えではない)
若年者に好発する。
スポーツ活動が活発になる10代前半を中心に発症します。成長に伴う骨端部の変化と運動負荷の増加が重なる時期にあたります。
✗ 3. 正しい記述(=答えではない)
靴による圧迫で痛みを訴える。
足部内側の骨性隆起が靴の内側と接触して圧迫され、疼痛や発赤を生じます。幅と形状の合う靴に変える、当たる部位を保護するといった対応が有効です。
✗ 4. 正しい記述(=答えではない)
アーチに異常がみられる。
後脛骨筋は内側縦アーチを支える主要な筋です。その付着部に障害があるとアーチ保持機能が低下し、扁平足傾向がみられます。足底挿板でアーチを支えることが症状の軽減につながります。
ポイント
  • 外脛骨=舟状骨内側の過剰骨(副舟状骨)。骨折片ではない。日本人の15〜20%程度にみられる。
  • 後脛骨筋腱が付着し、その牽引ストレスと靴による圧迫が疼痛の原因となる。
  • 好発は10代のスポーツ活動期。足部内側の骨性隆起と限局性圧痛が所見。
  • 内側縦アーチの低下(扁平足傾向)を伴いやすい。
  • 対応は運動量の調整、アイシング、後脛骨筋のストレッチ、足底挿板によるアーチ支持。難治例は医師の診察につなぐ。
比較表
項目有痛性外脛骨有痛性三角骨
過剰骨の部位舟状骨の内側(足部内側)距骨後方(足関節後方)
関与する腱後脛骨筋腱長母趾屈筋腱
疼痛の誘発足部内側の圧迫、後脛骨筋の収縮足関節の底屈強制
好発10代のスポーツ選手バレエ、サッカーなど底屈を繰り返す競技
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