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理由で解く 柔道整復師

QJ30P073 柔道整復理論

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問73
問題
競技者の外傷予防で誤っているのはどれか。
選択肢
1 競技の特性を理解する。
2 選手の技術レベルを把握する。
3 精神論を重視する。
4 環境整備に留意する。
解答
正解3(精神論を重視する。)
解説

スポーツ外傷の予防は、競技特性・選手の能力・環境という具体的で確認できる条件に働きかけるものです。精神論を重視するとした3が誤りで、これが答えになります。

予防を組み立てるときは、危険因子を内的因子(年齢、体格、筋力、柔軟性、既往歴、技術レベル、疲労)と外的因子(用具、路面やコート、気象条件、ルール、練習量・時間帯)に分けて洗い出し、それぞれに具体策を当てるのが基本です。競技が違えば多い外傷も違い、投球動作中心の競技なら肩・肘、急な切り返しの多い競技なら膝前十字靱帯というように、対策も変わります。同じ練習メニューでも技術レベルが伴わなければ危険度は一気に上がるため、選手個々の到達度の把握が欠かせません。「気合いで乗り切る」「痛みは我慢する」という姿勢に寄ると、疲労や疼痛という早期のサインが申告されなくなり、かえって重症化を招きます。

✓ 3. これが誤り(=答え)
精神論を重視する。
予防は測定・観察できる条件(練習量、フォーム、用具、環境、コンディション)に働きかけて成り立ちます。選手が不調や疼痛を早い段階で申告できる雰囲気をつくり、その情報をもとに練習内容と休養を調整するほうが、実際の外傷減少につながります。
✗ 1. 正しい記述(=答えではない)
競技の特性を理解する。
競技ごとに要求される動作と好発外傷が決まっています。特性を理解して初めて、どの部位にどんな予防策(テーピング、補強運動、フォーム修正)が必要かを選べます。
✗ 2. 正しい記述(=答えではない)
選手の技術レベルを把握する。
技術が伴わない状態で高い負荷や難度の動作を課すことが、外傷の大きな危険因子になります。到達度に合わせて段階的に進めることが予防そのものです。
✗ 4. 正しい記述(=答えではない)
環境整備に留意する。
路面やコートの状態、照明、気温・湿度、用具の点検といった外的因子は、働きかけて確実に変えられる部分です。暑熱環境での給水・休憩の設定も含めて整えます。
ポイント
  • 危険因子は内的因子(体格・筋力・柔軟性・既往・技術レベル・疲労)と外的因子(用具・路面・気象・ルール・練習量)に分けて考える
  • 競技特性から好発外傷を予測し、部位に応じた補強・テーピング・フォーム指導を行う
  • 技術レベルに見合わない負荷や難度の課題設定は、それ自体が危険因子になる
  • 疼痛や不調を申告しやすい環境づくりが、早期発見と重症化予防の前提
  • 精神論ではなく、練習量・休養・用具・環境という調整可能な条件に働きかける
比較表
因子内容の例具体的な対策
内的因子筋力・柔軟性の不足、既往歴、技術レベル、疲労補強運動、ストレッチ、段階的な難度設定、コンディション評価
外的因子用具、路面・コート、気象、ルール、練習量用具点検、環境整備、給水・休憩、練習量の調整
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