学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §23 肩腱板損傷の診察 / QJ30A024

理由で解く 柔道整復師

QJ30A024 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問24
問題
棘上筋損傷の徒手検査法で誤っているのはどれか。
選択肢
1 インピンジメントサイン
2 ペインフルアークサイン
3 ドロップアームサイン
4 リフトオフテスト
解答
正解4(リフトオフテスト)
解説

棘上筋(腱板)を調べるのはインピンジメントサイン・ペインフルアークサイン・ドロップアームサインです。リフトオフテストは肩甲下筋の検査なので、これが設問の答えになります。

腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つで構成され、それぞれに対応する徒手検査があります。棘上筋は肩峰と上腕骨大結節の間で挟まれやすく、外転の途中(およそ60〜120度)で痛む有痛弧、他動的に挙上した位置を保てず落ちてしまうドロップアーム、内旋位で他動挙上して大結節を肩峰下に衝突させるインピンジメントサインが陽性となります。一方リフトオフテストは背中に手の甲をつけ、そこから手を腰から離せるかをみる検査で、内旋作用をもつ肩甲下筋の機能を評価します。徒手検査は1つの陽性で断定せず、圧痛部位・自動運動・抵抗運動の所見を組み合わせて判断し、断裂が疑われる場合は画像評価のため医師につなげます。

✓ 4. これが答え(棘上筋の検査ではない)
リフトオフテスト
リフトオフテストは肩甲下筋の機能をみる検査です。棘上筋損傷の評価には用いないため、設問の「誤っているもの」に該当します。
✗ 1. 棘上筋の検査(答えではない)
インピンジメントサイン
肩峰下で棘上筋腱・肩峰下滑液包が挟まれるかをみる検査で、棘上筋の障害評価に用います。設問の条件には当てはまりません。
✗ 2. 棘上筋の検査(答えではない)
ペインフルアークサイン
外転60〜120度付近でだけ痛む有痛弧の所見で、棘上筋腱の障害を示唆します。設問の条件には当てはまりません。
✗ 3. 棘上筋の検査(答えではない)
ドロップアームサイン
他動的に挙上した上肢を保持できず落下する所見で、棘上筋の断裂を強く示唆します。設問の条件には当てはまりません。
ポイント
  • 腱板4筋と検査の対応を押さえる。棘上筋=インピンジメント/有痛弧/ドロップアーム。
  • リフトオフテスト(手の甲を腰から離す)は肩甲下筋=内旋の検査。
  • 有痛弧が60〜120度に限られるのは、その角度で大結節が肩峰下を通過するため。
  • ドロップアーム陽性は断裂の可能性が高く、画像評価のため医師につなげる。
  • 検査は複数を組み合わせ、圧痛部位・抵抗運動の所見と合わせて判断する。
比較表
検査法主な標的操作の要点陽性所見
インピンジメントサイン棘上筋腱・肩峰下滑液包肩甲骨を押さえ、内旋位で他動的に挙上挙上途中の疼痛
ペインフルアークサイン棘上筋腱自動外転させ、痛む角度を確認外転60〜120度で疼痛(その前後は軽快)
ドロップアームサイン棘上筋(断裂)他動的に外転90度へ挙げ、保持を指示保持できず落下する
リフトオフテスト肩甲下筋背部に手の甲をつけ、腰から離させる離せない・力が入らない
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