学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ29P112
理由で解く 柔道整復師
固定肢位が前腕回外位・手関節軽度尺屈・伸展位であることが決め手になる。これは掌側転位を起こすスミス骨折の固定であり、整復前には掌側に膨隆する鋤(すき)状変形がみられる。
橈骨遠位端骨折の固定肢位は、遠位骨片が転位した方向と逆向きに導き、再転位を防ぐように決められる。背側へ転位するコーレス骨折では前腕回内位(または中間位)で手関節を軽度掌屈・尺屈位に保つのに対し、掌側へ転位するスミス骨折では前腕回外位で手関節を軽度伸展(背屈)・尺屈位に保つ。設問の固定肢位は後者そのものであり、逆に整復前の状態を推定できる。ここで変形の見え方を整理しておくと、コーレス骨折は背側転位を側面から見た「フォーク状変形」と、橈側転位を正面(背面)から見た「銃剣状変形」という別々の観察方向・別々の転位に由来する2つの変形を示す。これに対しスミス骨折では遠位骨片が掌側へずれるため、側面から見ると手関節部が掌側に膨隆し、フォーク状変形とはちょうど反対向きの、いわゆる鋤状変形を呈する。固定中は手指の自動運動を促し、循環と正中神経・尺骨神経の症状を繰り返し確認する。
| コーレス骨折 | スミス骨折 | |
|---|---|---|
| 受傷機転 | 手関節背屈位で手をつく | 手関節掌屈位で手をつく(手背をつく) |
| 遠位骨片の転位 | 背側・橈側・短縮 | 掌側 |
| 側面から見た変形 | フォーク状変形(背側凸) | 鋤状変形(掌側凸) |
| 正面(背面)から見た変形 | 銃剣状変形(橈側転位を反映) | 著明でない |
| 固定肢位 | 前腕回内位、手関節軽度掌屈・尺屈位 | 前腕回外位、手関節軽度伸展・尺屈位 |
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