学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §8 手術 / QJ29P051
理由で解く 柔道整復師
根治手術は「病気の原因そのものを取り除いて治癒を目指す手術」、姑息(対症)手術は「原因は残したまま、症状や機能障害を和らげる手術」です。鼠径ヘルニア修復術だけが、原因である腹壁の弱い部分そのものを直しています。
手術は目的によって呼び分けられます。根治手術は病巣を完全に切除する、あるいは病態を生んでいる構造的な異常を修復するもので、成功すればその病気は治ります。姑息手術は、病巣を取りきれない、あるいは全身状態から根治術に耐えられないといった事情のもとで、通過障害や疼痛、圧の上昇といった困りごとを解消して生活の質を保つために行われます。両者の優劣ではなく役割の違いであり、姑息手術は「その時点で患者にとって最善の選択」であることも多い、という点は誤解しないでください。見分け方はシンプルで、「手術が終わったあと、病気の原因はまだそこに残っているか?」と自問することです。残っていれば姑息、なくなっていれば根治です。
| 手術 | ねらい | 術後に原因は残るか | 分類 |
|---|---|---|---|
| 幽門狭窄に対する胃腸吻合術 | 通過障害の迂回 | 残る(狭窄の原因) | 姑息 |
| 鼠径ヘルニアに対する修復術 | ヘルニア門の閉鎖・腹壁補強 | 残らない | 根治 |
| 脳圧亢進に対するシャント術 | 頭蓋内圧の低下 | 残る(腫瘍・髄液循環障害など) | 姑息 |
| 直腸癌に対する人工肛門造設術 | 排便経路の確保・閉塞回避 | 残る(腫瘍) | 姑息 |
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