学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §11 総論 初期の施術 / QJ28P079

理由で解く 柔道整復師

QJ28P079 柔道整復理論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問79
問題
RICE 処置でCの目的はどれか。
選択肢
1 患部の安静
2 低酸素状態の抑制
3 循環の改善
4 浮腫の抑制
解答
正解4(浮腫の抑制)
解説

RICEのCはCompression(圧迫)です。外から圧を加えて出血と滲出を抑え、腫脹・浮腫を最小限にとどめることが目的です。

RICEはRest(安静)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字で、急性期の目的は共通して「出血と腫脹を抑えること」にあります。そのうち圧迫は最も直接的な手段で、損傷部の外から圧を加えることで破れた血管からの出血と血管外への滲出を機械的に抑えます。腫脹が小さく済めば組織内圧の上昇による二次的な循環障害・疼痛・可動域制限が軽くなり、その後の回復が早まります。実施ではパッドで損傷部を局所的に圧迫しながら弾性包帯を末梢から中枢へ向けて巻き、冷却と併用します。巻いたあとは末梢の色調・冷感・しびれ・爪床の再充満時間を確認し、締めすぎのサインがあれば直ちに巻き直します。挙上を組み合わせて静脈還流を助けると、圧迫の効果がさらに高まります。

✓ 4. 正しい
浮腫の抑制
圧迫は出血と血管外への滲出を機械的に抑え、腫脹・浮腫の広がりを最小限にします。腫脹が小さいほど組織内圧の上昇による二次的な障害が軽く済みます。
✗ 1. 誤り
患部の安静
これはR(Rest)の目的です。損傷の拡大を防ぎ、出血と疼痛を抑えます。
✗ 2. 誤り
低酸素状態の抑制
これはI(Icing)の目的です。冷却で組織の代謝を落とし、損傷を免れた細胞が二次的な低酸素で死んでいくのを防ぎます。
✗ 3. 誤り
循環の改善
急性期のRICEは出血と腫脹を抑えるための処置で、血流を増やすことを狙うものではありません。温熱やマッサージのような循環を促す手技は、腫脹が落ち着いてから段階的に行います。
ポイント
  • R=安静(損傷拡大の防止)、I=冷却(二次的低酸素障害の抑制)、C=圧迫(出血・滲出の抑制=腫脹の抑制)、E=挙上(静脈還流の促進)。
  • 4つに共通する目的は「出血と腫脹を最小限にすること」。腫脹が小さいほど回復が早い。
  • 圧迫はパッドで局所を圧迫しつつ弾性包帯を末梢から中枢へ。冷却・挙上と組み合わせる。
  • 巻いたあとは末梢の色調・冷感・しびれ・爪床の再充満を確認し、締めすぎなら巻き直す。
  • 急性期に温熱・マッサージなど循環を促す手技は行わない。腫脹が落ち着いてから段階的に。
比較表
記号処置主な目的
RRest(安静)損傷の拡大防止、出血と疼痛の軽減
IIcing(冷却)代謝低下による二次的低酸素障害の抑制、疼痛・出血の軽減
CCompression(圧迫)出血・滲出の抑制 → 腫脹(浮腫)の抑制
EElevation(挙上)静脈還流の促進 → 腫脹の軽減
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