学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §20 臨床実地問題 / QJ28P056
理由で解く 柔道整復師
脳動脈瘤を指摘されていた患者に、突然「爆発するような」激しい頭痛が起こった——これは脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の典型的な経過である。
くも膜下出血の約8割は脳動脈瘤の破裂によるもので、動脈血が一気にくも膜下腔へ広がるため、「バットで殴られたような」「頭の中が爆発するような」と表現される突発完成型の激烈な頭痛が起こる。頭痛は発症の瞬間が明確で、いつから始まったかを患者が特定できるのが特徴である。嘔吐や一過性の意識消失を伴い、血液がくも膜下腔を刺激することで項部硬直やケルニッヒ徴候などの髄膜刺激徴候が現れる(ただし発症直後には出ていないこともある)。血液は脳実質を壊すわけではないため、片麻痺などの巣症状は比較的目立たない。診断は頭部CTでくも膜下腔に高吸収域を認めることによる。再破裂すると予後が急激に悪化するので、安静を保ち、刺激を避け、直ちに救急要請することが最優先となる。突然発症の激しい頭痛は施術の対象とせず医療機関へつなぐ、という判断を徹底したい。
| 疾患 | 典型的な背景 | 症状の特徴 | CT所見 |
|---|---|---|---|
| くも膜下出血 | 脳動脈瘤の破裂 | 突発完成型の激烈な頭痛、嘔吐、髄膜刺激徴候 | くも膜下腔の高吸収域 |
| 脳内出血 | 高血圧 | 頭痛+片麻痺・意識障害・共同偏視などの巣症状 | 脳実質内の高吸収域 |
| 脳梗塞 | 血栓・塞栓 | 巣症状が主体、頭痛は軽いか目立たない | 発症早期には所見が乏しい |
| 急性硬膜外血腫 | 頭部外傷(中硬膜動脈) | 意識清明期の後に急速悪化 | 凸レンズ型の高吸収域 |
| 急性硬膜下血腫 | 頭部外傷(架橋静脈) | 受傷直後から意識障害が持続 | 三日月型の高吸収域 |
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