学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §27 膝関節十字靱帯損傷の診察 / QJ28A025
理由で解く 柔道整復師
後方落込徴候は後十字靱帯(PCL)損傷の所見で、前十字靱帯(ACL)損傷の受傷直後にはみられません。これが本問の答えです。
ACLは脛骨が大腿骨に対して前方へずれるのを止める靱帯で、ジャンプの着地や急な方向転換で膝が外反・下腿外旋を強制されたときに断裂します。受傷時にはブツッという断裂音(ポップ音)を自覚し、そのまま競技を続けられなくなります。数時間以内に関節血症で膝が大きく腫れ、運動時痛と膝が抜けるような不安定感(膝くずれ)が現れます。これに対し後方落込徴候は、仰臥位で股・膝を屈曲したときに脛骨粗面が重力で後方へ沈み込む所見で、脛骨の後方移動を止めるPCLが破綻したことを示します。ACLの不安定性を診るのはラックマンテスト・前方引出しテスト・Nテスト(ピボットシフトテスト)です。「どの方向のずれを止める靱帯か」から検査名を引き出せば、混同しません。
| 前十字靱帯(ACL) | 後十字靱帯(PCL) | |
|---|---|---|
| 止めている動き | 脛骨の前方移動 | 脛骨の後方移動 |
| 典型的な受傷機転 | 着地・方向転換での外反+下腿外旋 | 膝屈曲位で脛骨前面を強打(ダッシュボード損傷) |
| 主な徒手検査 | ラックマン、前方引出し、Nテスト | 後方引出し、後方落込徴候 |
| 受傷直後の所見 | 断裂音、関節血症、膝くずれ、続行不能 | 脛骨粗面の後方沈下 |
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