学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §26 膝関節側副靱帯損傷の診察 / QJ28A024

理由で解く 柔道整復師

QJ28A024 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問24
問題
膝関節側副靱帯損傷の検査法はどれか。
選択肢
1 ラックマンテスト
2 牽引アプライテスト
3 マックマレーテスト
4 前方引き出しテスト
解答
正解2(牽引アプライテスト)
解説

側副靱帯の損傷をみるのは、腹臥位・膝90度屈曲で下腿を牽引しながら回旋を加えるアプライ(Apley)テストの牽引法である。

アプライテストは同じ肢位のまま、圧迫(コンプレッション)と牽引(ディストラクション)を使い分けるのが特徴である。検者が踵を上から押し下げて下腿を圧迫しながら回旋すると、大腿骨と脛骨の関節面のあいだで半月板が挟み込まれ、半月板損傷があれば疼痛が誘発される。反対に下腿を引き上げながら回旋すると関節面は離開するため半月板への圧は減り、代わりに側副靱帯や関節包が緊張して、側副靱帯損傷で疼痛が誘発される。「押せば半月板、引けば側副靱帯」と対で覚えると混同しない。したがって、腹臥位・膝90度屈曲位で下腿を牽引しながら回旋するアプライ牽引法が、膝関節側副靱帯損傷の検査法にあたる。

✓ 2. 正しい
牽引アプライテスト
腹臥位・膝90度屈曲位で下腿を牽引しながら回旋するアプライ牽引法である。関節面が離開して半月板への圧が減り、代わりに側副靱帯・関節包が緊張するため、側副靱帯損傷で疼痛が誘発される。
✗ 1. 誤り
ラックマンテスト
背臥位・膝20〜30度屈曲位で脛骨を前方へ引き、前十字靱帯(ACL)の破綻をみる検査である。側副靱帯の検査ではない。
✗ 3. 誤り
マックマレーテスト
背臥位で膝を深く屈曲し、下腿を回旋させながら伸展していく過程でクリックや疼痛をみる検査で、対象は半月板損傷である。
✗ 4. 誤り
前方引き出しテスト
背臥位・膝90度屈曲位で脛骨を前方へ引き出す検査で、これもACLの評価に用いる。側副靱帯には対応しない。
ポイント
  • アプライテストは腹臥位・膝90度屈曲。圧迫=半月板、牽引=側副靱帯と使い分ける。
  • 「押せば半月板(マックマレーと同じ対象)、引けば側副靱帯」で対にして記憶する。
  • ラックマンテスト・前方引き出しテストはいずれもACLの評価。
  • 側副靱帯の動揺性そのものは外反・内反ストレステストで健側と左右差を比較する。
  • 複数の検査を組み合わせ、圧痛の局在と合わせて損傷部位を絞り込む。
比較表
検査肢位操作対象
アプライ牽引テスト腹臥位・膝90度屈曲下腿を牽引しながら回旋側副靱帯・関節包
アプライ圧迫テスト腹臥位・膝90度屈曲下腿を圧迫しながら回旋半月板
マックマレーテスト背臥位・膝深屈曲位から伸展回旋を加えながら伸展半月板
ラックマンテスト背臥位・膝20〜30度屈曲脛骨を前方へ引く前十字靱帯
前方引き出しテスト背臥位・膝90度屈曲脛骨を前方へ引き出す前十字靱帯
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