学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §14 肋骨骨折の固定 / QJ28A011

理由で解く 柔道整復師

QJ28A011 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問11
問題
肋骨骨折の屋根瓦状絆創膏固定で正しいのはどれか。
選択肢
1 胸部全周に貼付する。
2 完全呼気時に貼付する。
3 順次下方に向かって貼付する。
4 絆創膏交換は不要である。
解答
正解2(完全呼気時に貼付する。)
解説

屋根瓦状絆創膏固定は、胸郭が最も小さくなる完全呼気時に貼付する。正答は2。

肋骨骨折における絆創膏固定の目的は、呼吸に伴う胸郭の拡大を制限し、骨折部の動揺と疼痛を減らすことにある。最大呼気位、すなわち胸郭が最も縮んだ状態で貼れば、その後の吸気で胸郭が広がろうとする動きを絆創膏が抑えられる。貼付範囲は正中線を越えて健側まで届く長さとし、下方から上方へ向かって幅の1/2〜1/3ずつ重ねながら屋根瓦のように貼り上げる。数日で発汗や体動により緩むので、定期的に貼り替えて固定力と皮膚の状態を保つ。

✓ 2. 正しい
完全呼気時に貼付する。
胸郭が最小になった状態で固定すれば、吸気時の拡大が制限され、骨折部の動揺と疼痛を抑えられる。
✗ 1. 誤り
胸部全周に貼付する。
貼るのは正中線を越えて健側までで、胸郭のおよそ半周〜2/3周にとどめる。全周に巻くと呼吸そのものを妨げ、無気肺や肺炎の危険がある。
✗ 3. 誤り
順次下方に向かって貼付する。
下方から上方へ向かって重ねていく。上から下へ貼ると重なりの向きが屋根瓦と逆になり、ずれや剥がれを生じやすい。
✗ 4. 誤り
絆創膏交換は不要である。
発汗や体動により数日で緩むため、定期的に交換する。同時に皮膚のかぶれ・発赤の有無も確認する。
ポイント
  • 目的は呼吸性の胸郭運動を制限し、骨折部の動揺と疼痛を軽減すること。
  • 貼付は完全呼気時。胸郭が最小になった状態で固める。
  • 範囲は正中線を越えて健側まで。全周に巻かない。
  • 下方から上方へ、幅の1/2〜1/3ずつ重ねる(屋根瓦状)。
  • 定期的に貼り替え、皮膚障害と呼吸状態を確認する。呼吸困難・皮下気腫・血痰があれば直ちに医師へ紹介する。
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