学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §13 第5中手骨頸部骨折の固定 / QJ28A010

理由で解く 柔道整復師

QJ28A010 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問10
問題
中手骨頸部骨折で伸展位に固定するのはどれか。
選択肢
1 手関節
2 MP関節
3 PIP 関節
4 DIP 関節
解答
正解1(手関節)
解説

中手骨頸部骨折の固定では、手関節だけを軽度伸展(背屈)位に置き、MP関節以下は屈曲位とする。正答は1。

中手骨頸部骨折は、握りこぶしで殴打した際に第5(次いで第4)中手骨頸部に生じ、骨頭が掌側へ屈曲転位するのが典型である。整復はMP関節とPIP関節を屈曲させ、基節骨を介して骨頭を押し戻す方法(ヤース法)が用いられる。その整復位を保つため、MP関節は屈曲位で固定する。MP関節の側副靱帯は屈曲位で緊張し伸展位で弛緩するため、伸展位のまま固めると靱帯が短縮して伸展拘縮を残す。手関節だけは軽度背屈位に置くと手内在筋の緊張バランスが整い、機能的な肢位が保たれる。

✓ 1. 正しい
手関節
手関節は軽度伸展(背屈)位に置く。手内在筋の緊張が整い、握りの機能を残しやすい肢位となる。
✗ 2. 誤り
MP関節
MP関節は屈曲位で固定する。屈曲位では側副靱帯が緊張しており、伸展位で固めたときに起こる伸展拘縮を避けられる。
✗ 3. 誤り
PIP 関節
PIP関節は軽度屈曲位とする。伸展位で長く固定すると屈曲制限を残しやすい。
✗ 4. 誤り
DIP 関節
DIP関節も軽度屈曲位に置く。伸展位で固定する関節ではない。
ポイント
  • 中手骨頸部骨折は第5中手骨に好発(いわゆるボクサー骨折)。骨頭が掌側へ屈曲転位する。
  • 整復はMP・PIP屈曲位から基節骨を介して骨頭を押し上げる(ヤース法)。
  • 固定肢位は手関節軽度背屈(伸展)、MP関節屈曲、IP関節軽度屈曲。
  • MP関節を伸展位で固定すると側副靱帯が短縮し、伸展拘縮を残す。
  • 固定中も固定外の指の運動を促し、腫脹・循環・知覚を毎回確認する。
比較表
関節固定肢位理由
手関節軽度伸展(背屈)手内在筋の緊張バランスを保つ
MP関節屈曲側副靱帯を緊張位に保ち伸展拘縮を防ぐ/整復位の保持
PIP・DIP関節軽度屈曲屈曲制限を残さない機能的肢位
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