学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §13 第5中手骨頸部骨折の固定 / QJ30A015

理由で解く 柔道整復師

QJ30A015 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問15
問題
第5中手骨頸部骨折の固定肢位で誤っているのはどれか。
選択肢
1 手関節軽度屈曲位
2 MP 関節 40〜70度屈曲位
3 PIP 関節軽度屈曲位
4 DIP 関節軽度屈曲位
解答
正解1(手関節軽度屈曲位)
解説

第5中手骨頸部骨折の固定では手関節を軽度背屈位に置く。「軽度屈曲位」は誤りで、正答は1。

第5中手骨頸部骨折(いわゆるボクサー骨折)では骨頭が掌側へ屈曲転位する。整復位を保つ鍵はMP関節の屈曲で、MP関節を屈曲させると側副靱帯が緊張し、基節骨を介して骨頭を押さえる形がつくれる。このとき手関節は機能肢位である軽度背屈位(およそ20〜30度)に置く。手関節を掌屈させると手指の伸筋腱が相対的に張ってMP関節を十分屈曲させにくくなり、整復位が崩れやすいうえ拘縮も残りやすい。PIP・DIP関節は軽度屈曲位にとどめ、固定中も可能な範囲で指を動かして拘縮を防ぐ。

✓ 1. これが誤り=正答
手関節軽度屈曲位
正しくは軽度背屈位。掌屈位では伸筋腱の張力でMP関節の屈曲位が保ちにくくなり、整復位が崩れる。手関節は背屈20〜30度程度の機能肢位に置く。
✗ 2. 正しい記述=答えではない
MP 関節 40〜70度屈曲位
側副靱帯を緊張させ、基節骨を介して骨頭を安定させる肢位。
✗ 3. 正しい記述=答えではない
PIP 関節軽度屈曲位
拘縮を避けつつ整復位を保てる肢位で、適切。
✗ 4. 正しい記述=答えではない
DIP 関節軽度屈曲位
同じく軽度屈曲位でよい。伸展位に固定する必要はない。
ポイント
  • 第5中手骨頸部骨折=ボクサー骨折。骨頭が掌側へ屈曲転位する
  • 固定肢位=手関節軽度背屈位+MP関節40〜70度屈曲位+PIP・DIP軽度屈曲位
  • MP屈曲位のねらいは側副靱帯を張らせて骨頭を安定させること
  • 手関節掌屈位は伸筋腱の張力でMP屈曲を妨げるため避ける
  • 固定中も早期から手指の運動を行い、拘縮を防ぐ
比較表
部位固定肢位理由
手関節軽度背屈位(20〜30度)伸筋腱を緩めMP屈曲位を保ちやすくする(1は誤り)
MP関節40〜70度屈曲位側副靱帯を緊張させ骨頭を安定させる
PIP・DIP関節軽度屈曲位拘縮を避けつつ整復位を保つ
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