学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §12 コーレス(Colles)骨折の固定 / QJ30A014

理由で解く 柔道整復師

QJ30A014 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問14
問題
コーレス (Colles)骨折の固定肢位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 前腕回内 →-手関節背屈-手関節橈屈
2 前腕回内 -手関節掌屈-手関節尺屈
3 前腕回外-手関節背屈-手関節尺屈
4 前腕回外-手関節掌屈-手関節橈屈
解答
正解2(前腕回内 -手関節掌屈-手関節尺屈)
解説

コーレス骨折は遠位骨片が背側・橈側へ転位するので、固定はその逆方向、すなわち前腕回内位・手関節軽度掌屈・尺屈位とする。

コーレス骨折は手をついて手関節が背屈強制されて生じる橈骨遠位端骨折で、遠位骨片は背側転位・橈側転位・短縮(近位転位)・回外転位を示す。側方から見るとフォーク状変形、正面から見ると銃剣状変形になるのはこのためである。整復は末梢牽引で短縮を除いたうえ、背側転位を掌側へ、橈側転位を尺側へ戻して行う。固定はその整復位を保つ肢位=前腕回内・手関節軽度掌屈・尺屈位。ただし強い掌屈位(コットン・ローダー肢位)は手根管内圧を高めて正中神経障害や手指拘縮を招くため、掌屈はあくまで軽度にとどめ、手指・肘・肩の自動運動を毎日行わせる。

✓ 2. 正しい
前腕回内 -手関節掌屈-手関節尺屈
回外転位に対して回内、背側転位に対して掌屈、橈側転位に対して尺屈と、3つの転位すべてを打ち消す組合せになっている。整復位を保持でき、再転位を防げる。
✗ 1. 誤り
前腕回内 →-手関節背屈-手関節橈屈
回内は正しいが、背屈・橈屈は遠位骨片の転位方向そのもの。この肢位では骨片が元の転位位置に戻り、変形治癒につながる。
✗ 3. 誤り
前腕回外-手関節背屈-手関節尺屈
尺屈だけが合っている。回外・背屈はいずれも転位を助長する方向で、遠位骨片の背側再転位を招く。
✗ 4. 誤り
前腕回外-手関節掌屈-手関節橈屈
掌屈だけが合っている。回外・橈屈は転位方向であり、橈側転位が残ると尺骨頭が突出した銃剣状変形が残存する。
ポイント
  • コーレス骨折の遠位骨片:背側・橈側・短縮・回外の4転位。
  • 固定肢位は転位の逆:前腕回内、手関節軽度掌屈・尺屈。
  • 強い掌屈(コットン・ローダー肢位)は正中神経障害・拘縮の原因になるため避ける。
  • 変形はフォーク状(側面)・銃剣状(正面)。
  • スミス骨折は掌側転位なので、固定は逆に前腕回外・手関節軽度背屈位。
比較表
受傷機転遠位骨片の転位固定肢位
コーレス骨折手をついて背屈強制背側・橈側・回外前腕回内、手関節軽度掌屈・尺屈
スミス骨折手背をついて掌屈強制掌側前腕回外、手関節軽度背屈
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。