学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §12 コーレス(Colles)骨折の固定 / QJ34A012

理由で解く 柔道整復師

QJ34A012 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問12
問題
コーレス(Colles)骨折の固定はどこまでか。
選択肢
1 手関節近位
2 DIP 関節遠位
3 MP 関節近位
4 PIP 関節遠位
解答
正解3(MP 関節近位)
解説

コーレス骨折の固定は、遠位側をMP関節の手前(MP関節近位)までとして、指の運動を妨げないようにします。正しいのは3です。

この骨折の固定には二つの狙いがあります。一つは再転位の防止で、そのために近位側は上腕近位部(肘上)まで含めて前腕の回旋を制限します。もう一つは合併症の予防で、手指の関節が固定されると短期間でも拘縮を来しやすいため、遠位側はMP関節の手前で止め、MP関節から先を自由に動かせるようにします。加えて母指も自由にしておきます。固定範囲が手関節近位までしかなければ骨折部の背屈・回旋を制御できず整復位が保てませんし、逆にDIP関節やPIP関節を越えて指まで固定すると、手指の拘縮や腫脹の遷延を招きます。固定した当日から手指の自動運動を促し、腫脹・しびれ・皮膚色の変化があれば固定を調整し、必要に応じて医師に相談します。

✓ 3. 正しい
MP 関節近位
MP関節の手前までで止めることで、整復位を保ちながらMP関節以遠の運動を確保できます。手指の拘縮予防と再転位防止を両立させる範囲です。
✗ 1. 誤り
手関節近位
手関節を越えなければ骨折部の背屈・橈屈・回旋を止められず、整復位が保持できません。固定は手関節を越えて手部まで及ぶ必要があります。
✗ 2. 誤り
DIP 関節遠位
指尖まで固定することになり、必要のない手指の関節まで動かせなくなります。拘縮と腫脹の遷延を招くため適切ではありません。
✗ 4. 誤り
PIP 関節遠位
末尾の記号は印刷面の欄外表示です。PIP関節を越える固定はMP・PIP関節の運動を奪い、手指拘縮の原因になります。骨折部の安定に必要な範囲を超えています。
ポイント
  • 固定範囲は上腕近位部(肘上)からMP関節の手前まで。
  • 近位を肘上まで含めるのは前腕回旋を制限して再転位を防ぐため。
  • 遠位をMP関節近位で止めるのは手指の運動を残して拘縮を防ぐため。
  • 母指も自由にし、固定当日から手指の自動運動を促す。
  • 腫脹・しびれ・皮膚色の変化があれば固定を調整し、必要に応じて医師に相談する。
比較表
固定の端位置理由
近位端上腕近位部(肘上)前腕の回旋を制限し再転位を防ぐ
遠位端MP関節近位(手前)MP関節以遠の運動を残し、手指拘縮を防ぐ
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。